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第2編   文教施策の動向と展開 第2編 文教施設
第7章  心と体の健康とスポーツ
第4節  競技スポーツの振興
2  我が国の国際競技力の向上に向けて



(1) 競技力向上トータルシステムの構築

我が国の国際競技力が主要国に比べ相対的に低下した要因として,平成9年の保健体育審議会答申では,国際競技力の向上に向けた組織的・計画的な取組の欠如を指摘している。

そして,これを改善するため,1)―貫指導体制(ソフト)の確立,2)選手育成拠点(ハード)の整備,3)優れた指導者(マンパワー)の養成とともにスポーツ医・科学研究の充実など各種の施策が一体となった競技力向上のための総合システムの構築が必要であると提言している。


(2) 一貫指導体制の確立

我が国の選手強化は,各年齢期ごとに非組織的,断続的に行われてきた。しかし,国際的レベルで活躍する選手を育成するためには,できる限り早期に選手の才能,資質を見いだし,組織的・計画的・継続的に育成する一貫指導体制を確立することが重要である。文部省では,平成10年度から一貫指導システムの構築のためのモデル事業を(財)日本オリンピック委員会(JOC)に委嘱している。これを受けてJOCでは,競技スポーツ団体と連携し,1)一貫指導カリキュラムの策定,2)ジュニアの早期発掘システムの構築,3)優れた指導者の養成などを行っている。


(3) スポーツ医・科学の成果の活用と選手育成拠点の整備

国際的レベルの選手を育成するためには,スポーツ医,科学の研究成果を選手強化に十分に活用することが必要である。これまでも,保健体育審議会,臨時教育審議会などにおいて,我が国におけるスポーツ医・科学研究の遅れが指摘され,スポーツ医,科学研究所とナショナルトレーニングセンターの設置が急務であると提言されている。

このため,文部省では,スポーツ医,科学の研究,科学的トレーニング方法の開発,スポーツに関する情報の収集,提供などを行う拠点として,国立西が丘競技場内に日本体育・学校健康センターが運営する「国立スポーツ科学センター」を設置することとし,平成13年度の開所に向けて整備を進めている。

また,文部省では,スポーツ医・科学の研究成果に基づき,トップレベルの選手が継続的・集中的こトレーニングを行うことができる大規模な総合トレーニング施設(ナショナルトレーニングセンター)の在り方について,平成9年度から調査研究を行っている。

国立スポーツ科学センター


(4) 優れた指導者の養成・確保

国際競技力の向上を図るためには,資質の高い指導者の養成・確保も重要な課題である。

このため,コーチ,スポーツ医・科学研究者,都道府県のスポーツ行政担当者などが,選手強化のための指導体制の確立に資するため,研究協議や情報交換を行う「スポーツコーチ国内サミット」を平成3年から開催している。また,陸上競技など33競技について,スポーツ関係団体などが実施する競技力向上指導者の養成事業を文部大臣が認定している(平成10年10月現在,7,993人)。


(5) 競技力向上事業への支援

我が国においては,JOCが主として国際競技力の向上を,(財)日本体育協会(日体協)が主として国民スポーツの振興を担当し,共にスポーツの振興を行う上で大きな役割を担っている。このため,文部省では,JOCが行うナショナルチームの強化合宿やオリンピックに代表される各種の国際競技大会への選手団の派遣など競技力向上やアンチ,ドーピングを進めるための事業に対し補助を行うとともに,日体協が行うジュニアの育成,スポーツ医,科学に関する調査研究,社会体育指導者の養成や市民レベルの国際交流などスポーツの振興のための事業に対して補助を行っている。また,スポーツ振興基金により各競技団体の行う選手強化合宿など各種のスポーツ事業に対する助成もなされている。


(6) アンチ・ドーピング活動の推進

フェアプレー精神に反するとともに,選手の健康を損ね,薬物の習慣性から社会的な害を及ぼす「ドーピング」は,スポーツ界において世界的な問題となっている。このため,「スポーツにおけるドーピング世界会議」(平成11年2月)において「国際アンチ・ドーピング機関」の設置などが提言された「ローザンヌ宣言」が採択されるなど,国際オリンピック委員会を中心に各国際競技連盟や各国のオリンピック委員会が連携,協力して,「ドーピング」の根絶に向けた各種の取組を行っている。

今後,我が国においてもアンチ,ドーピング活動をより一層推進することが必要である。


(7) 国民体育大会の開催

国民体育大会(国体)は,広くスポーツを普及し,国民の体力向上を図るとともに,地方のスポーツと文化の振興を目的とする我が国最大の総合競技大会であり,各都道府県対抗形式により毎年開催されている。平成11年度は,第54回夏季大会・秋季大会が熊本県で,第55回冬季大会が青森県と富山県で開催される予定となっている。

なお,近年の厳しい地方財政の状況から,国体の競技施設の整備や運営の簡素化,効率化が求められており,これらの在り方について主催者である日体協,開催都道

第54回国民体育大会夏季大会(熊本県)から正式種目となったゴルフ府県,文部の3者で検討を行つている。


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