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第2編   文教施策の動向と展開 第2編 文教施設
第6章  学術研究の振興
第7節  社会との連携が進む学術研究
2  大学と産業界等との研究協力活動



(1) 文部省における諸制度の整備等

国立大学等については,産業界との研究協力によりもたらされる企業等外部からの資金を有効に活用するため,従来から,以下のような諸制度を整備するとともに,必要な改善等も図っている。また,私立大学等に対しても各般の措置をとっており,国・公・私立大学それぞれの特色に応じた産学の連携・協力の推進が期待される。


1) 企業等との共同研究

国立大学等の研究者と企業等の研究者が共通の課題について共同して研究を行うこの制度は,国立大学等の持っている研究能力と企業等が持っている技術力などを結集することにより,優れた研究成果が期待されることから,幅広い分野で実施されている。この制度に対する期待は大きく,その件数も年々増加している( 図2-6-6 )。

図2-6-6  企業等との共同研究の実施状況


2) 受託研究

企業や他省庁機関等が,国立大学等に対して研究を委託するこの制度は,受託した国立大学等が,企業等の負担する経費で研究を行うものであり,その成果を委託者に対して報告することにより,企業等の研究開発などに協力している(図2-6-7)。

また,文部省等関係7省庁において実施されている「政府出資金を活用した特殊法人等における新たな基礎研究推進制度」の多くは,受託研究として国立大学等が受け入れている。

図2-6-7  受託研究の受入れ状況


3) 受託研究員

企業等に在職している技術者や研究者が,最新の研究動向などに応じた大学院レベルの研究指導を受けようとする場合,この制度を用いることによって,その技術者等の資質や能力の一層の向上が図られ,そのことを通じて企業等における研究活動の進展につながっている。


4) 奨学寄附金

国立大学等は,企業や個人の篤志家などから学術研究や奨学を目的とした寄附金を「奨学寄附金制度」により受け入れている。

この寄附金は,国立大学等が企業等から受け入れる資金の多くを占め,使用する場合も寄附を受け入れた国立大学等において柔軟な使用が可能であり,国立大学等の研究活動や国際交流などのための経費や学生の奨学のための資金として有効に使われている。

なお,国立大学等に対する寄附金には,国等に対する寄附金として税制上の特例措置がとられている。


5) 寄附講座・寄附研究部門

奨学寄附金によって,寄附者が希望する講座や研究部門が,寄附講座,寄附研究部門として幅広い分野で開設されており,大学の教育・研究活動の多様化・活発化に大いに寄与している。


6) 共同研究センターの設置

文部省では,これまでに43都道府県にある53の国立大学に「共同研究センター」を設置している。このセンターは,産業界との連携・協力の国立大学の窓口として,企業と行う共同研究などの実施の場となるほか,企業等の技術者に対する高度技術研修や研究開発に関する技術相談等を行い,地域産業との連携・協力やその活性化に貢献している。


7) 事務体制の整備

国立大学等において,社会との連携・協力の窓口となる事務組織である「研究協力部」,「研究協力課」の整備を順次進めており,新たに設けた9大学を含め,平成11年度現在,36の国立大学等に設置されている。


(2) 外部組織による産学の連携・協力体制
1) 日本学術振興会の産学協力事業

日本学術振興会においては,学界と産業界の第一線の研究者から成る「産学協力研究委員会」等を設けて,研究分野,研究課題や技術開発上重要な主題を選定し,研究協議,情報交換等を行うなど,産学協力の新しい分野を開拓する場を提供している。


2) 研究助成法人等の活動

産業界や個人等からの寄附金などにより,研究者に対する学術研究費の助成,褒賞に伴う賞金の授与など,学術研究に関する助成を主な事業とする公益法人等が多数設立されており,学術の振興に大きな役割を果たしている。平成11年6月現在,133の財団法人と33の公益信託が学術研究に関する助成を行っている。


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