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第2編   文教施策の動向と展開 第2編 文教施設
第6章  学術研究の振興
第6節  基礎研究の重点的な推進
10  南極・北極から地球を見る―極域研究の推進―


南極域及び北極域は,大気や海洋の大循環により地球規模の環境変動が顕著に現れる地域であり,世界的な課題である地球環境問題解決のため,両極域の観測・研究,更には両極域の比較研究の推進に大きな期待が寄せられている。


(1) 南極地域観測事業の推進

昭和32年の国際地球観測年を契機に開始された我が国の南極地域観測事業は,文部省に「南極地域観測統合推進本部」(本部長:文部大臣)を置き,関係省庁の協力を得て,国立極地研究所が中心となって実施されている。南極での観測活動は南極条約に基づいて行われており,国際協力の要素を強く持っている。

我が国は,昭和31年に第1次観測隊が出発して以来,オゾンホールの発見,オーロラ発生機構の解明等多くの成果をあげているほか,過去35万年間の地球環境変動を解き明かす,深さ約2,500mの氷床コアの掘削等を行ってきた。

平成10年度は第39次観測隊が昭和基地を中心に,海洋,気象,電離層等の定常的な観測のほか,地球規模の気候変動の解明を目的とした地球環境のモニタリング研究観測等を行った。

また,隕石調査隊を編成し,過去最大の4,136個の隕石を採集した。この結果,国立極地研究所の所有する隕石は約1万3,000個を超える世界最大の隕石コレクションとなり,今後の分析・研究を通して,太陽系・惑星の形成史の解明が期待される。

現在,第40次観測隊が昭和基地を中心に研究観測を行い,第41次観測隊は平成11年11月に南極観測船「しらせ」で出発している。


(2) 北極圏研究

文部省では,平成2年,国立極地研究所に北極圏環境研究センターを設置し,北極圏における大気,雪氷,海洋,陸域環境,超高層大気の各分野での観測・研究を実施するとともに,国際北極科学委員会等の主導する観測計画に参加するなど,同研究所は北極に関する学術分野の国際共同研究について我が国の窓口としての機能を果たしている。

また,平成8年度から,我が国は欧州ISレーダー科学協会(EISCAT)に加盟し,太陽風エネルギーの地球規模変動観測に参画している。

昭和基地に接岸した「しらせ」


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