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第1編   進む『教育改革』 はじめに
2  どのような視点で教育改革を進めているのか

今日求められている教育改革は,単に教育の量的拡大や社会経済の急激かつ広範な変化に対応するだけでなく,21世紀という不透明かつ地球規模での競争の激化が予想される世紀を見通して,変化を先取りするようなものであることが必要です。このことは教育改革を企画し,実施に移し,その効果が目に見える形で現れるまで10年単位の時間を要することを考えると,強調しても強調し過ぎることはありません。

文部省では,このような認識に立って,現在,次の四つの視点から思い切った教育改革を進めています。

第一の視点は,『心の教育の充実』です。

これからの教育は,家庭,地域社会,学校を通じて,知育偏重の風潮や知識詰め込み型の教育を改め,子どもたちに「ゆとり」を持たせ,その中で自ら学び,考え,行動する「生きる力」をはぐくむことが重要です。そして,そのためには,社会生活のルールなどを幼少時から確かに身に付けさせ,正義感や倫理観,思いやりの心などの豊かな人間性をはぐくむ心の教育を充実していくことが必要です。また,急速に国際化が進展する中で,我が国の歴史と伝統,文化を大切にし,豊かな国際感覚を持った日本人を育成することが不可欠であり,そのためにも,心の教育を重視していくことが必要です。

第二の視点は,『個性を伸ばし多様な選択ができる学校制度の実現』です。

教育システム全般にわたって,これまでの行き過ぎた平等主義や画一性を是正し,子どもたち一人一人の個性,能力を尊重した教育へと転換を図る必要があります。こうした観点から,教育内容における選択幅の拡大と併せ,中高一貫教育の推進など学校制度の複線化や大学の入学年齢,編入学制度の弾力化などにより,子どもたちが個性に応じて多様な選択ができ,やり直しのきく学校制度を実現することが必要です。

第三の視点は,『現場の自主性を尊重した学校づくりの促進』です。

学校教育の行き過ぎた平等主義や画一性の問題が,教育行政の制度や運用の在り方に起因するところも大きいことから,学校教育を支える行政制度について地方分権を目指した改革が行われたところです。このことを踏まえ,今後,地方自治体や学校が自らの責任の下で主体性のある学校運営を行うなど,現場の自主性を存分に発揮することが必要です。

第四の視点は,『大学改革と研究振興の推進』です。

資源に恵まれない我が国が,国際社会の中で競争力を維持し,活力あふれる社会を実現していくためには,その原動力となる優れた人材の育成を図るとともに,科学技術創造立国を目指して,基礎研究や先端技術等の水準を一層向上させることが不可欠であり,そのため,大学改革と研究振興の一層の推進を図ることが必要です。


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