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第
第3章
初等中等教育の一層の充実のために
第2節
校内暴力、いじめ、不登校等の解決を目指して
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校内暴力、いじめ、不登校等の現状と基本的認識
(1) 校内暴力・少年非行
校内暴力(対教師暴力、生徒間暴力及び器物損壊を合わせたもの)は、平成8年度に、公立中学校では全学校の17.7%に当たる1,862校において8,169件、公立高等学校では全学校の22.0%に当たる918校において2,406件、合計で全公立中・高等学校の18.9%に当たる2,780校において1万575件が発生しており、調査開始(昭和57年度)以来最多の数値となっている(
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![]() また、警察庁の調べによると、少年非行においても平成9年の刑法犯少年の補導人員が前年に引き続いて増加するなど、戦後第4の上昇局面を迎えたとしている。 こうした数の増加に加え、校内暴力・少年非行の事例の中にはかなり凶悪・粗暴なものも見受けられる。特に、平成9年3月及び5月に神戸市須磨区の児童殺傷事件が起き、10年1月以降には、栃木県の教師刺殺事件、東京都の警官襲撃事件、埼玉県の同級生刺殺事件など、中学生や高校生によるナイフ等を使用した殺傷事件が相次いで発生した。 こうした状況を踏まえ、文部省では、平成10年2月に「都道府県・指定都市教育委員会生徒指導担当課長・社会教育担当課長会議」を開催し、
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子どもたちに生命の重さ・大切さ、社会人としての基本的ルール、他人への思いやり、自己責任などの倫理観や規範意識を身に付けさせてほしいこと
2) 学校の安全性の確保のため、所持品検査の実施も含め、毅然たる措置を取る必要があること を学校や家庭に周知徹底するよう強く要請した。 また、平成10年3月に文部大臣「緊急アピール」(資料)により、命の重さ・大切さやナイフを持ち歩かないことについて子どもたちに直接訴えるとともに、周囲の大人たちに子どもの声を聞き、子どもをみんなで育てていこうという強い意識を持つことを呼び掛けた。 さらに、この趣旨の徹底を図るため、文部大臣が直接、教育委員会関係団体、校長会、教職員団体、PTAなどの各代表者と会い、事件の再発防止に向けた各団体における積極的な取組を要請した。 また、このように深刻化する児童生徒の校内暴力・非行問題等に対する学校の対応について、文部省は、「児童生徒の問題行動等に関する調査研究協力者会議」を開催して検討を行った。この会議では「学校における指導体制」と「学校と関係機関との連携」の在り方に焦点を絞って検討が行われ、平成10年3月に「学校の「抱え込み」から「連携」へ-問題行動への新たな対応-」と題する報告を公表した。 この報告のポイントは次のとおりである。
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生徒指導の基本は、教員と児童生徒との信頼関係にあることを基調としつつ、時に毅然とした厳しい対応をすることも必要であること
○ 問題行動への対応について学校は万能ではなく「抱え込み」意識を捨てるべきこと ○ 「学校における指導体制」と「学校と関係機関との連携」について、緊急対応体制の事例や連携のための手順等を具体的に提示したこと ○ 小学校における生徒指導の充実が求められること この報告を受け、文部省では、都道府県教育委員会等に対し、趣旨の徹底を図るとともに、取組を促すため、平成10年4月に通知した。 〔資料〕
(2) いじめ
いじめの問題については、平成8年度には全国の公立小・中・高・特殊教育諸学校において約5万2,000件のいじめが発生し、前年度に比べて8,000件減少しているものの、依然として憂慮すべき状況にある(
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![]() いじめ問題については、「児童生徒の問題行動等に関する調査研究協力者会議」において、平成8年7月に「いじめの問題に関する総合的な取組について〜今こそ、子どもたちのために我々一人一人が行動するとき〜」と題する報告が文部省に提出されている。 この報告において改めて確認されたいじめの問題への取組に当たっての基本的認識は次の5点である。
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「弱い者をいじめることは人間として絶対に許されない」との強い認識に立つこと
・ いじめられている子どもの立場に立った親身の指導を行うこと ・ いじめは家庭教育の在り方に大きなかかわりを有していること ・ いじめの問題は、教師の児童生徒観や指導の在り方が問われる問題であること ・ 家庭、学校、地域社会などすべての関係者がそれぞれの役割を果たし、一体となって取り組むことが必要であること こうした報告を踏まえ、特にいじめる児童生徒に対しては、いじめの非人間性やそれが他人の人権を侵す行為であることに気付かせ、他人の痛みを理解できるような教育的な指導の徹底や、校内の他の児童生徒と異なる場所での特別の指導計画による指導が必要であり、さらにいじめの状況が一定の限度を超える場合における出席停止の措置なども求められる。また、いじめられる児童生徒への弾力的な対応としては、緊急避難としての欠席、学級替え等の弾力的運用、「転校」措置の弾力的運用の徹底など、あくまでいじめられる児童生徒の立場に立って弾力的な運用が行われることが必要である。 (3) 不登校
また、不登校の問題については、平成9年度に「学校ぎらい」を理由に年間30日以上学校を欠席した児童生徒数は、小・中学生合わせて約10万5,000人(前年度約9万4,000人)となっており、いずれも調査開始(平成3年度)以来最多となっており、教育上の大きな課題となっている(
図 不登校の背景としては、家庭の問題、学校の在り方、本人の意識の問題等の要因が複雑に絡み合っていることがある。 また、最近見られる傾向として、「不登校はどの子どもにも起こり得るものであり、問題行動ではない」として、学校を絶対視するような考えが相当弱まっており、一般的に「学校に必ず行かなければならない」という意識も薄らいできていることが挙げられる。
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![]() 文部省では、不登校生徒であった者を対象に、中学校卒業後どのような状況になっているか等の実態調査を今後実施することとしている。 (4) 高等学校中途退学問題
平成8年度中の公・私立高等学校における中途退学者の合計は11万1,989人で、中途退学者の割合(中退率)は、2.5%となっている。中退率は、調査開始(昭和57年度)以来過去最高となっている(
図 高等学校中途退学者を対象に、在学中や中退後の状況等について、文部省において平成8年に行った実態調査では、中途退学者の多くが明確な目的意識を持たずに高等学校に入学していたことや、高等学校の学習内容や指導方法が興味・関心や適性等に必ずしも合致していないと感じていたことなどが明らかになっている。
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![]() 中途退学問題への対応に当たっては、中学校における進路指導や高等学校における個に応じた学習面や生活面での指導上の配慮を一層充実することが必要である。 前(節)へ 次(節)へ
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