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1部   心と体の健康とスポーツ
第3章   生涯にわたるスポーツライフの実現のために
第4節   諸外国におけるスポーツライフとその環境
2   特色ある生涯スポーツ振興施策


各国では、その国に根ざした様々なスポーツ振興施策が展開されている。第1部第1章第3節で取り上げたオーストラリアの「オージースポーツ」もその一つである。生涯スポーツの基盤や背景は国ごとに異なるため、それぞれの政府等が実施する施策について一概に比較はできないが、特に、特色があると思われる施策について以下に掲げてみる。


(1) フランス -指導者資格認定制度-

フランスは欧州連合内で唯一、スポーツ指導者の国家資格制度がある。特に世界から注目されているのが、「養成-資格付与-雇用」の一貫性を考慮した制度である。国家試験により認定された指導者でなければ俸給を得る専門職には就けないことが法的に定められており、ナショナルチーム、公共施設のほか、民間スポーツクラブ、一般企業の福利厚生部門等の現場で活躍しており、また、青少年スポーツ省から国家資格を有するスポーツ専門官を派遣する制度もある。

国家資格は上級、中級、下級の3段階から成り、体育・スポーツ科学の専門知識に加えて論文や外国語の試験が課せられる。その後、所定の履修課程を終了した後、筆記試験、口述試験、実技試験から成る最終試験が実施される。


(2) ドイツ -ゴールデンプラン-

ドイツでは、スポーツクラブにおける活動に多様なプログラムを導入するなど、「みんなのスポーツ」を目指した運動の展開と併せて、スポーツ活動の場としてのスポーツ施設の整備を進める「ゴールデンプラン」の策定が行われている。

「ゴールデンプラン」は、西ドイツ時代に、総合的なスポーツ施設整備基準に基づき、これを15か年計画で完成させるために、1960(昭和35)年に、連邦政府、連邦議会、州,地方自治体に対して勧告されたものである。1961(昭和36)年〜1975(昭和50)年までの15年間における施設建設費の投資総額は約150億マルク(約1兆1,000億円)となっている。なお、1975(昭和50)年に最初のゴールデンプラン15か年計画が終了した以後も、スポーツ施設整備は引き続き継続する必要があるとし、新たな基準が設けられている。ドイツにおける「サッカーくじ」の収益は、ゴールデンプラン達成のための財源の一部となっている。

このプランの実施により、ドイツでは地域スポーツの振興が格段に進み、スポーツクラブ人口が600万人から2,600万人(全人口の約1/3)にまで増加している。

特に、地域における総合型スポーツクラブについては、1996(平成8)年の調査ではおよそ8万6,000ものクラブが登録されており、地域住民のスポーツ活動の拠点として、さらには、住民にとって必要不可欠な社交の場として、住民のボランティアによる支援の下に深く根付いている。


ドイツ ミュンヘンの総合型スポーツクラブ(スポーツシューレ)

(3) ニュージーランド -プログラム開発-

ニュージーランドでは、「スポーツ省」から独立し、政府から任命された9人の委員から成る「ヒラリーコミッション」がスポーツ振興施策に大きな役割を果たしている。このコミッションは、様々な活動行っているが、特に、特定対象層(ターゲット・グループ:幼児、青少年、勤労者、女性、高齢者、身体障害者など)に対するスポーツプログラム開発を行っているのが特徴的である。


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