ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
1部   心と体の健康とスポーツ
第2章   健康教育の充実のために
第3節   薬物乱用防止に関する指導充実
3   薬物乱用防止五か年戦略に基づく文部省の取組



(1) 教科等における指導

学校における薬物乱用防止に関する指導は、児童生徒に単に知識を教えるだけでなく、現在及び将来にわたり薬物乱用は絶対に行うべきではないし、許されることではないという態度を身に付けさせるという視点に立って充実を図ることが必要である。

学校では、児童生徒が、

1) 中学校の教科「保健体育」(保健分野)で「喫煙、飲酒、薬物乱用などの行為は、心身に様々な影響を与え、疾病の要因ともなること」、
2) 高等学校の教科「保健体育」(科目保健)で「喫煙や飲酒、薬物乱用と健康との関係、医薬品の正しい使い方」について理解を深めることを目指して、薬物乱用防止に関する指導を行っている。さらに、近年の薬物乱用が低年齢化していることから、小学校でも、教科「体育」(保健領域)で「病気の予防」や「健康な生活」の指導に関連付けて、児童の発達段階に応じて薬物乱用防止に関する指導を行うこと

が重要となっている。

また、各学校段階を通じ、教育相談等の生徒指導の機能を一層活用するとともに、「道徳」、「特別活動」で、自他の生命を尊重すること、社会の秩序や決まりを守ること、心身の健全な発達や健康の保持増進に努めることなどの観点から、積極的に薬物乱用防止に関する指導を行うことも重要である。

平成10年7月の教育課程審議会答申では、薬物乱用防止に関する内容について、

1) 小学校では、教科「体育」(保健領域)で新たに取り上げること、
2) 中学校では、教科「保健体育」(保健分野)で重視することが指摘されたことを受け、学習指導要領の改訂に当たっては、薬物乱用防止に関する指導の充実を図ること

としている。


(1) 研修会の充実

保健教育・安全教育指導者中央研修会や養護教諭中央研修会等でも、薬物乱用防止教育を取り上げるとともに、平成9年度から、薬物乱用防止担当教員を対象とした中央研修会及び都道府県研修会を開催するなど、教員の資質の向上を図っている。


(2) 児童生徒用教材及び教師用指導資料の作成

児童生徒に薬物乱用の有害性、危険性を分かりやすく、かつ、正しく理解させるためには、国や都道府県等が作成した児童生徒用教材や教師用指導資料等を適切に活用することも有意義である。

文部省では、生徒用教育教材については、平成8年度に、中学生及び高校生を対象とした16ミリ映画を作成し、各都道府県の視聴覚ライブラリーに配布した。また、9年度には、中学生用、高校生用パンフレットを作成し、それぞれ全国の中学校及び高等学校に配布するとともに、高校生用ビデオを作成し、全国の高等学校に配布した。

さらに、平成10年度には、9年度に引き続き、パンフレットを作成・配布するとともに、中学生用ビデオを作成し、全国の中学校に配布することとしている。

教師用指導資料については、小学校、中学校及び高等学校用にそれぞれ「喫煙・飲酒・薬物乱用防止に関する指導の手引」を作成し、全国の学校に配布している。また、平成9年度には、新たに、中学校、高等学校用に薬物乱用防止に関する指導資料を作成し、配布した。

文部省で作成した薬物乱用防止教育児童生徒用教材及び教師用指導資料
1) 生徒用教育教材

中・高校生用教育教材 映画「健康に生きるNO!薬物乱用」

中学生用教育教材 パンフレット「NO!といえる勇気を持とう」

高校生用教育教材 パンフレット「絶対しません薬物乱用」 ビデオ「なくした自由」

2) 教師用指導資料

小学校編 「喫煙・飲酒・薬物乱用防止に関する指導の手引」

中学校編 「喫煙・飲酒・薬物乱用防止に関する指導の手引」 「薬物乱用防止に関する指導-指導資料-」

高等学校編 「喫煙・飲酒・薬物乱用防止に関する指導の手引」 「薬物乱用防止に関する指導-指導資料-」


(4) 薬物乱用防止教室の開催の促進

文部省では、警察庁及び厚生省と連携し、警察職員や麻薬取締官OB等の専門家を活用した「薬物乱用防止教室」の開催を促進するため、これまでも都道府県教育委員会等に対し指導してきたが、「薬物乱用防止五か年戦略」を受けて、さらに、平成10年度以降は、全中学校・高等学校での毎年開催を推進していくこととしている。


警察職員による薬物乱用防止教室

(5) 都道府県教育委員会等に対する指導

「児童生徒の薬物に対する意識調査」の結果において、児童生徒の薬物に対する危険意識が低いなどの問題が明らかになったことから、児童生徒の覚せい剤等薬物乱用防止に関する教育のより一層の徹底を図るため、平成9年10月に各都道府県教育委員会等に対して通知を出した。

また、薬物乱用防止五か年戦略の策定等を受けて、平成10年6月には改めて、「全中学・高校における薬物乱用防止教室の毎年開催」などについて各都道府県教育委員会等に対し通知を出した。


(6) 薬物乱用防止教育支援体制整備・活用モデル事業

平成10年度から、学校における薬物乱用防止教育に対する支援を行うため、都道府県教育委員会(教育センター等)を中心に、警察職員、医師、薬剤師等による委員会を組織し、教材の開発、指導資料の作成、外部指導者の活用方法など、学校における薬物乱用防止教育に対する支援体制の在り方について実践研究を実施している。


(7) PTA及び青少年関係団体等との連携

薬物乱用問題については、学校のみならず、家庭、地域社会が一体となって取り組んでいくことが重要である。このため、文部省では、PTA及び青少年関係団体等に対して、それぞれの立場から薬物乱用防止教育の充実・協力などを図るよう要請するとともに、これらの団体と密接に連携・協力していくこととしている。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ