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第
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第2章
健康教育の充実のために
第3節
薬物乱用防止に関する指導充実
2
政府における薬物乱用対策の取組
平成9年1月、政府は、最近の薬物乱用事犯の増加を考慮し、薬物乱用対策について、関係行政機関相互の緊密な連携を確保するとともに、薬物に対する強力な取締り、国民の理解と協力を求めるための広報啓発その他総合的かつ積極的な施策を推進するため、内閣総理大臣を本部長、文部大臣等を副本部長とする薬物乱用対策推進本部を内閣に設置した。 同本部は、平成9年4月、薬物乱用対策推進要綱を決定するとともに、9年度に緊急に取り組む対策として、青少年の薬物乱用問題に対する緊急対策を決定し、
1)
全国の高等学校における薬物乱用防止教室の開催、
2) 全国の中学校・高等学校における薬物乱用防止教育の充実等の施策を実施 した。また、国連総会の場で麻薬問題を議論するための特別な会期が開催されることを受けて、国内における薬物乱用対策を推進するための長期的な総合計画を策定することとなった。 これを受けて、平成10年5月、同本部は、「薬物乱用防止五か年戦略」を策定した。同戦略は、基本目標として「第三次覚せい剤乱用期の到来に対し、その早期終息に向けて緊急に対策を講ずるとともに、世界的な薬物乱用問題の解決に我が国も積極的に貢献する。」を掲げるとともに、具体的な四つの目標として、
1)
中・高校生を中心に薬物乱用の危険性を啓発し、青少年の薬物乱用傾向を阻止
2) 巧妙化する密売方法に的確に対処し、暴力団、一部不良外国人の密売組織の取締りを徹底 3) 密輸を水際で食い止めるとともに、薬物の密造地域における対策への支援などの国際協力を推進 4) 薬物依存・中毒者の治療と社会復帰を支援し、再乱用を防止 を掲げて、それぞれについて現状と問題点及び対策を示している。 なお、同戦略は、平成10年6月に160か国以上の首脳・閣僚等が参集して開催された国連総会麻薬特別会期の場で、我が国の代表から説明された。
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