ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
2部   文教施策の動向と展開
第9章   新しい文化立国を目指して
第4節   文化財を後世に伝えるために
2   国宝・重要文化財等の保存と活用



(1) 指定

国は、絵画・彫刻等の美術工芸品及び建造物などの有形の文化的所産である有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定し、そのうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定している。

美術工芸品に関しては、平成8年度には、東北地方の最古・最優の木彫遺例として知られている「木造薬師如来及両脇侍像」、尾張徳川家二代光友のもとに嫁いだ千代姫が携えた大揃ぞろいの一括資料「婚礼調度類」、我が国に現存する最古の写本として著名な鈴鹿本「今昔物語集」の3件を国宝に指定したほか、慶長5(1600)年の関ヶ原の合戦をほぼ同時期に描いた唯一の作品「紙本金地著色関ヶ原合戦図」など46件の重要文化財を指定した。

建造物に関しては、最近は日本の近代化に大きな役割を果たしてきた産業・交通・土木に関する建築物等(近代化遺産)及び明治以降の伝統的な和風建築(近代和風建築)について保存を図るため、各都道府県単位で順次調査を進めている。平成7年度新たに重要文化財に指定した建造物としては、近代建築では岡山県立津山高等学校本館(岡山県津山市)、近世社寺建築では旧正宗寺三匝堂(福島県会津若松市)、宝城坊本堂(神奈川県伊勢原市)、熊野那智大社(和歌山県勝浦町)、熊野本宮大社(和歌山県本宮町)、民家建築では和田家住宅(岐阜県白川村)等がある。

国宝「婚礼調度類」徳川光友夫人千代姫所用(財団法人 徳川黎明会)


(2) 管理、保存修理、防災等

国指定文化財の管理、保存修理等は、所有者が行うのが原則であるが、所有者による管理が適当でないなどの場合には、必要な管理、修理等のため、文化庁長官が地方公共団体を管理団体として指定する。

美術工芸品、建造物については、それぞれ修理を必要とする周期等に応じて、国庫補助により計画的に修理を実施するとともに、保存・防災のための施設・設備の設置等の事業を行っている。

なお、建造物、特に近代の建築物については、活用しながら保存することが重要であることから、文化財を活用する際の所有者の参考となる指針を策定するため、重要文化財の活用指針策定に関する検討を現在行っている。

重要文化財「旧武徳殿」(京都府京都市)


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ