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2部   文教施策の動向と展開
第11章  第11章文教施設の整備充実
第2節  文教施設の整備充実のための方策
6  良好な文教施設の環境の確保



(1) 維持保全の充実

建築物を良好な状態でより効率的に活用するには,適切な修繕,更新及び保守点検等の維持保全が必要となる。

現在,学校教育施設と社会教育施設を合わせた文教施設は平成4年度で約3億1,000万m2 と膨大な量があり,このうち学校教育施設については,建築後15年以上経過した施設が約66%を占めている。これらの中には経年劣化が進んでいるものもあり,教育研究及び時代の要請に即した施設水準及び機能の確保が求められている。

一方,近年における国際的な地球環境保護意識の高まりの中で,文教施設の整備においても,省資源・省エネルギー,特定フロンガスや二酸化炭素等の削減及び有害廃棄物の処理などの対策を推進することが急務となっている。

文部省では,このような情勢の中で,適切な維持保全を実施するために,次のような施策を実施している。

第一に,学校建物の適切な維持管理に関する普及・啓発である。学校施設は心身ともに成長過程にある児童・生徒の生活の場であり,常に教育環境として良好な状態に維持管理する必要がある。このために,「学校建物の維持管理の手引き」を作成し,学校の設置者に対して指導している。

第二に,国立文教施設における維持保全の実態の把握と基準類の作成である。国立文教施設の維持保全の充実を図るために,維持保全の実態の適切な把握に努めるとともに,保全業務の適正な執行のために必要な保全業務仕様書等の基準類を作成し,適切な維持保全に努めている。

第三に,特定フロンガス対策と,有害廃棄物処理対策である。平成4年6月の国連環境開発会議(地球サミット)によるオゾン層破壊対策等を定めた「リオ宣言」が我が国においても採択された。これに伴い,国立文教施設に設置された特定フロンガス使用の冷凍機の更新や排出抑制対策等を積極的に行っている。また,「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の改正に伴い「大学における廃棄物の処理の手引き」を全面改定し,有害廃棄物の処理対策を図っている。


(2) 文教施設の防災対策

我が国は,地質的にも気象的にも災害に対して脆弱な国土条件の下に置かれているため,文教施設においても,児童生徒等の安全を確保すること,教育研究遂行上の障害を未然に防止すること及び被災した場合にはその拡大を防止すること等の観点から,適切な防災対策を講ずることが重要である。

文部省では,文教施設の整備に際して,災害に対する安全性に十分配慮するよう指導するとともに,学校施設等の災害復旧事業や震災対策事業,火山災害対策事業等に対し補助を行うなどの防災対策を推進してきている。

また,その一環として,平成4年8月に総理府に設置されている中央防災会議において,今後,南関東地域において直下の地震の発生の切迫性が高まってくるとの指摘を受けて,「南関東地域直下の地震対策に関する大綱」が決定される等,地震対策の更なる充実強化が求められたことに伴い,文教施設について耐震診断及び耐震改修等を実施することにより,その耐震化を一層推進するよう指導している。


(3) 省エネルギー・省資源対策の推進

近年は,省エネルギー・省資源対策とともに環境保全への対応の必要性が高まってきている。

文教施設は,極めて多くの建物面積を有しており,省エネルギー・省資源及び環境保全の対策を実施することは重要である。

文部省では,「学校施設整備指針」において学校施設の自然環境との調和,屋外環境の緑化,省エネルギー・省資源対策の推進,廃棄物の適正な処理等の環境保全に資する学校施設づくりの方針を示すとともに,毎年,エネルギー需要の増大する夏季及び冬季に,政府の省エネルギー・省資源対策に基づき,国公私立大学及び都道府県教育委員会等に対し省エネルギー・省資源対策の周知徹底を図るよう指導している。

一方,文教施設の整備に当たっては,現在,省エネルギー・省資源対策として,建物の断熱構造化,建設資材の再利用等の促進を図っているほか,公立学校の屋外教育環境整備事業,木の教育研修施設整備事業,公害防止工事事業及び学校環境緑化促進事業等の環境保全関係事業に対して補助を行っている。

さらに今日,地球的規模の環境保全の観点から,学校施設の計画・設計において,地域の環境特性等を踏まえた自然エネルギーの活用及び雨水の再利用等地球環境に対する負荷を減らすため,環境を考慮した学校施設の整備を推進することが重要である。


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