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2部   文教施策の動向と展開
第11章  第11章文教施設の整備充実
第2節  文教施設の整備充実のための方策
4  教育研究の高度化・多様化に対応した国立大学キャンパスの整備



(1) 教育研究環境の質的充実

文部省では,教育研究の高度化・多様化並びに社会の国際化・情報化の進展等に対応する教育研究基盤の整備充実を図る見地から,学部学科の新増設に伴う校舎等の整備,最先端の研究を行う研究施設の整備を始め,大学会館等の福利厚生施設の整備,学生寄宿舎の居住環境改善,大学と産業界等との共同研究を促進する地域共同研究センターの整備,附属学校校舎の改築等を行うとともに,次のような施設の整備を積極的に推進している。

1) 新しい構想の高等教育機関の創設に対応し,北陸先端科学技術大学院大学(石川県辰口町)及び奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市)の整備を行っており,平成5年度も年次計画に基づき整備を進めている。
2) 重要基礎研究の推進に対応し,加速器科学,宇宙科学,核融合研究等のいわゆるビッグサイエンスと言われる分野の研究を支援する大規模な施設の建設を進めている。現在,東京大学宇宙線研究所のチェレンコフ素粒子観測施設(岐阜県神岡町),核融合科学研究所の大型ヘリカル実験施設(岐阜県土岐市),国立天文台の大型光学赤外線望遠鏡ドーム(米国ハワイ州)等の整備を進めている。
3) 急速に増加しつつある留学生や外国人研究者の居住施設として,国際交流会館の建設を進めるとともに,留学生に対する指導援助を行う総合的な組織として拠点校に設けられている留学生センターの整備を行っている。
4) 情報通信機能の充実を図るため,大学内のコンピュータ,パソコン等を光ファイバー等で結び学内外の情報交換を行うキャンパス情報ネットワーク(学内LAN)の整備を行っている。
5) キャンパスをゆとりと潤いのある人間的かつ文化的な環境として再生するため,校内の緑化や大学広場の整備等を行う豊かな屋外環境整備事業を行っている。
6) 国立大学附属病院の看護婦宿舎の居住環境改善について,1人当たりの専有面積を拡大するとともに,浴室,便所,炊事施設等を備えた個室化への改修等の整備を行っている。
北陸先端科学技術大学院大学(石川県辰口町)


(2) キャンパスの再開発

現在,多くの大学では,施設の老朽化や敷地の過密化のため教育研究の進展に対応することが困難になってきている。文部省では,このような問題を解決するとともに,将来の変化にも柔軟に対応できるような機能的でゆとりある教育研究環境に再生するため,キャンパスの再開発整備を推進している。現在,再開発整備が行われているキャンパスとしては,北海道大学理学部,東京大学工学部,茨城大学農学部,電気通信大学,名古屋工業大学等がある。

一方,国立大学附属病院は先進医療のパイオニアとして我が国の医学界をリードしてきたが,近年は施設の老朽化や狭隘化のために,医学の進歩に伴う医療の専門化・高度化や医療機器の増大に対応することが困難になってきている。このため,先端医療にも十分対応できるような病院として再生するための再開発整備を進めており,現在,北海道大学,東京大学,東京医科歯科大学,京都大学等において整備を進めている。


(3) キャンパスの移転統合

大学の中には,キャンパスが狭隘なため教育研究に支障を生じたり,将来の発展に対応できなくなっている大学や,キャンパスが分散しているために不便を来している大学があり,その解決策としてキャンパスの移転及び統合を進めている。

文部省では従来より移転統合事業を推進してきており,本格的に取り組み始めた昭和40年以降,既に29大学,1大学共同利用機関の移転統合を完了し,現在は金沢大学,大阪教育大学,広島大学等の移転統合を進めている。

なお,東京都区部における人口及び諸機能の過度の集中の是正に資するため,国の行政機関等の移転に関する基本方針及び移転機関等が閣議決定されており,文部省関係の機関では東京外国語大学等が移転対象機関となっている。


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