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2部   文教施策の動向と展開
第10章  第10章情報化の進展と教育の対応
第2節  情報活用能力の育成
1  学校教育における情報活用能力の育成



(1) 初等中等教育

初等中等教育における情報活用能力の育成については,新学習指導要領において次のような内容を示し,充実を図ることとしている。

1) 中学校で,数学,理科においてコンピュータに関する基礎的な内容を取り入れるとともに,技術・家庭に新たな領域として「情報基礎」を設ける。
2) 高等学校で,数学,理科においてコンピュータに関する内容を取り入れるとともに,普通科においても「情報」などの教科・科目を設けられるようにする。また,職業科においては商業・工業での情報処理教育を充実するとともに,その他の教科(農業,水産,家庭,看護)においても情報に関する科目を取り入れる。
3) 小・中・高等学校を通じて,各教科等の学習指導に当たっては,コンピュータ等の適切な活用を図る。
2-10-1  公立学校へのコンピュータの設置状況(平成4年3月末現在)

文部省ではこのような新学習指導要領の円滑な実施及び情報化に対応した教育の一層の充実を図るため,次のような施策を進めている。


1) コンピュータ等情報機器の整備

全国すべての公立の小・中・高等学校(普通科)及び特殊教育諸学校に教育用コンピュータを計画的に整備していくため,「教育用コンピュータ整備費補助」を行っている(平成3年度で高等学校(普通科)は終了)。職業高等学校についても,コンピュータ等情報機器の計画的な整備を行っている。

また,平成5年度において情報教育の一層の推進を図るため,現行計画を上回る教育用コンピュータの整備等について,新たに地方単独事業として実施することとしたところである。

さらに,大規模改造事業によるコンピュータ教室への改造及びこれと一体的に整備するコンピュータ機器の設置について補助を行っているほか,コンピュータ教室等情報化対応スペースの確保を図るため,小・中・高等学校等の改築事業等における校舎補助基準面積の引上げを順次行っている。

(財)コンピュータ教育開発センター(通商産業省との共管法人)では,教育用コンピュータ・システムの標準化についての調査研究や学校教育におけるコンピュータ利用等に関する普及啓発活動を行っている。


2) 教員研修の充実

情報活用能力育成のための教育を充実していくためには,教員の指導力の向上が重要である。このため,文部省においても,次のような研修を実施し,教員の指導力向上に努めている。


(ア情報処理教育担当教員等養成講座(専門コース)

高等学校の工業,商業の情報関連学科の教員等を対象として,従来情報処理に関する専門的な研修を実施してきたが,平成5年度からは,中学校技術担当教員等及び高等学校の工業・商業以外の職業教科の教員等も対象とした。


(イ) 情報教育指導者講座

情報処理教育担当教員等養成講座(基礎コース)を実施してきたが,平成5年度から,これに替え,より高度な専門的指導者及び各都道府県における情報教育推進の指導者を養成するため,中・高等学校の数学,理科の教員及び各都道府県の数学,理科担当指導主事等を対象に研修を実施している。


(2) 高等教育

現在,産業社会においては,情報を専門としない職業においても情報を駆使していく能力が必要であり,また,情報技術者についても,特にソフトウェア技術者を中心として,文系の学部・学科など情報を専門としない学部・学科からも多くの卒業者が就職している。こうしたことから,高等教育においては,情報に関する専門的な教育・研究を行うことと並んで,すべての学生に対して情報活用能力の育成に関する教育(一般情報処理教育)を充実することが必要となっている。

文部省では,このような教育を推進するため,国公私立の大学,短期大学,高等専門学校,専修学校(専門課程)における情報処理教育のための施設,設備の整備を推進している。

また,一般情報処理教育の内容の充実を図るために,(社)情報処理学会に委嘱して標準カリキュラムの開発についての調査研究を行っているほか,一般情報処理教育担当教員を対象とした研究集会を毎年開催している。


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