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2部   文教施策の動向と展開
第9章  国際化の進展と教育・文化・スポーツ
第1節  施策の概要


ソビエト連邦が解体して東西対立が解消した結果,世界に平和と安定がもたらされるかに見えたが,現実には,経済摩擦や民族紛争が多発し,また,我が国を取り巻く国際環境も厳しいものがある。こうした状況の中で,各国,各民族が協調して発展していくためには,お互いの歴史や文化,習慣,価値観等を理解し合い,信頼関係を築いていく努力の積み重ねが不可欠である。また,我が国がその国力と地位にふさわしい国際貢献を積極的に行っていく必要がある。

このような国際理解を増進し,世界平和と国際社会の安定を築いていくためには,教育・文化・スポーツの分野における国際的な交流・協力を計画的,継続的かつ積極的に推進して,国際的な信頼関係を築くとともに,我が国をより開かれたものとしていくことが必要である。

政府としては,平成元年9月に,文部省を含む関係省庁から成る国際文化交流推進会議において,平成5年度までのおおよそ5年間の具体的施策の方向を示した「国際文化交流行動計画」を策定し,政府全体として国際文化交流の推進に取り組んでいる。平成4年6月には,政府開発援助大綱(ODA大綱)を定め,環境問題等の地球的規模の問題への取組,人づくり及び研究協力等の技術の向上・普及をもたらす協力等を重点事項として掲げ,一層効果的・効率的な政府開発援助を実施している。

これらを踏まえ,文部省としては,特に次のような施策を重点的に推進している。

第一は,国際理解教育の推進と外国語教育の充実である。主体的に生き真に信頼される日本人を育成するため,各学校段階を通じ,また,各教科等の特質に応じ,国際理解教育の推進を図っている。外国語教育については,コミュニケーション能力の育成を一層重視するよう,新しい学習指導要領において対応したほか,JETプログラムや外国語担当教員の海外研修等の充実を図っている。

第二は,教育・文化・スポーツの分野における国際交流・協力の推進である。国際協力については,ユネスコ,国連大学,OECD等の国際機関等を通じて,地球環境問題,文化遺産保護等の地球的規模の課題に取り組むとともに,特にアジア・太平洋地域を重視した,識字教育等の教育協力を行っている。開発途上国への二国間協力については,ソフト面,特に「人づくり」に重点を置き,我が国の学校教育,研究活動等の経験や人的資源を活用するとともに,国立大学等を中心に,開発援助に携わる人材養成の充実を図っている。

第三は,留学生交流の推進である。留学生交流は,我が国と諸外国双方の教育・研究水準の向上,国際友好親善・相互理解の増進,開発途上国の人材養成への寄与はもとより,我が国の社会や大学等の国際化にも資する。このため,21世紀初頭の10万人の留学生受入れを目途に,国費留学生の計画的増員,私費留学生に対する奨学金等援助措置の充実,宿舎の確保,医療費補助の充実等を図っているほか,質的充実を特に重視した受入体制の整備に努めている。また,我が国からの海外留学については,派遣留学生制度の充実や高校生留学等関係団体間の連携の強化を図る。

第四は,海外子女・帰国子女教育の充実である。海外で生活する子どもに対して日本国民たるにふさわしい教育を行うとともに国際性の涵養を図り,帰国後は,海外で身に付けた特性を生かせるよう適切な教育の機会を確保している。

(文化の国際交流・協力については 1部第4章 ,学術の国際交流・協力については 2部第6章第8節参照)


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