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2部   文教施策の動向と展開
第8章  体育・スポーツ及び健康教育の振興
第6節  健康教育の充実
5  学校給食の充実



(1) 学校給食の現況と役割

学校給食は,児童生徒の心身の健全な発達に資し,国民の食生活の改善に寄与することを目的として実施されており,学校生活に不可欠の学校教育活動として深く定着している。平成4年5月現在,全国で約1,321万人の幼児児童生徒が学校給食を受けるに至っている(2―8-5 )。

今日,国民の食生活は平均的には豊かになったと言われるが,肥満傾向の児童生徒の増加等の健康問題が広く指摘されている。また,社会環境等の変化に伴う家庭の在り方の変容は,朝食を欠いたり,独りで食事をとる子どもの増加を招くなど,不規則な食生活や運動不足等の基本的生活習慣ともかかわる問題を引き起こしている。

このような状況を背景に,実際の食事という生きた素材を通して,望ましい食習慣や好ましい人間関係を体得させる学校給食の役割は,ますます重要になっている。

2-8-5  学校給食実施率


(2) 食事内容,方法の充実

近年,各学校では,郷土食や姉妹都市の食事等を研究して給食に供したり,各自が自主的に献立を選択できるバイキング給食,複数献立や地域の高齢者等の招待給食,異学年交流給食,保護者を招いた親子給食等の様々な取組が行われ,食事の内容や方法の充実,多様化に努めてきている。


(3) 米飯給食の推進

米飯給食については,食事内容の多様化及び伝統的食文化の継承を図り,栄養に配慮した米飯の正しい食習慣を身に付けさせる見地から,昭和51年度より計画的に推進している。平成4年における米飯給食の平均実施回数は,週2.6回に達しており,今後とも週3回の実施を目途に,その一層の推進を図ることとしている。


(4) 食事環境の整備

食堂,食器具などの食事環境の整備は,望ましい食習慣の形成に資するのみならず,潤いのある豊かな環境の中で楽しい食事を通して好ましい人間関係を育成することにも役立つものである。平成3年5月現在において食堂を保有する学校は,完全給食又は補食給食実施校の19.5%(小学校),9.0%(中学校)となっており,着実な伸びを示している(2-8-6 )。

2-8-6  食堂を保有している学校数

こうした食堂のある学校では,給食時の異学年間の交流や親子給食会,地域住民を招いての招待給食など様々な特色ある給食活動が行われている。文部省では,食堂の新増築補助,校舎の一部を改修してランチルームを整備する事業に対する補助,適温給食設備の整備に対する補助を行っている。さらに,平成5年度には新たに,環境保全を図るため,老朽化した廃水処理施設の更新及び共同調理場の生ゴミ処理対策としての厨芥処理設備の整備を図っている。

食器具については,従来より食事内容にふさわしい食器具を導入するよう指導しており,今日,はしの使用校は9割を超し,陶磁器や木製食器などの地場産物等を利用した食器を導入する学校も増えるなど改善が図られている。


(5) 学校給食指導の充実

新学習指導要領により,給食指導を通じた健康に関する教育の一層の工夫改善や,他の教科等との関連を図った指導などが更に重視されるようになったこと等を踏まえ,平成4年度に学校給食指導の手引を全面改訂した。

このたびの改訂においては,1)食事内容が一層多様化していること,2)食事環境の改善が進んでいること,3)児童生徒の新しい健康問題(肥満傾向,食物アレルギー,やせたい願望による少食)に対処するため,個に応じた指導が一層求められていること,4)給食指導をより効果的に進めるため,学校栄養職員の指導への積極的な参加や工夫が一層求められていることなどの点に留意して内容の充実を図った。


(6) 学校栄養職員の研修,配置改善

学校給食を通じ,児童生徒の健康教育を進める上で極めて大きな役割を担っている学校栄養職員は,栄養や健康に関する専門的知識,技能を有する専門家として児童生徒の生涯にわたる心身の健康づくりを目指し,内容豊かな給食を提供するばかりでなく,給食指導の面でも,学級担任等への協力等により積極的に参画することが求められている。

こうした学校栄養職員の資質向上を図り実践的な研修を行うため平成2年度から新規採用学校栄養職員研修を平成4年度からは採用後6年から10年の職員を対象に中堅学校栄養職員研修をそれぞれ実施している。

また平成5年度からの教職員の配置改善計画において学校給食の充実を図るため大規模共同調理場の3人配置など学校栄養職員の配置の改善を行うこととなった。


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