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2部   文教施策の動向と展開
第7章  社会教育の振興
第2節  多様な学習機会の整備
1  成人一般の学習



(1) 学習機会の整備

今日,国民の所得水準が向上するとともに,週休2日制の普及,核家族化・少子化の進行,高齢者人口の増大など,生活や時間のゆとりの面において,人々の学習活動を促進する条件が整いつつある。

また,科学技術の進歩や情報化・国際化の進展による生活上や職業上の資質の向上のために,新たな知識・技術を身に付けたり,長期化する高齢期にソフトランディングするための学習が必要となっている。さらに,人々が社会生活を営む上で,理解し,体得しておくことが望まれる現代的課題についての学習も必要となっている。

こうした社会の変化や人々の価値観,行動様式の多様化を背景として,成人の学習活動は活発化しているが,学習機会として大きな役割を果たしているのが地方公共団体の主催する学級・講座等の事業である( 2-7-1 , 2 )。

文部省では全国的に見て,人々の学習機会に偏りが生じないよう配慮しつつ,また,現代的課題に関する学習機会を提供するため,市町村が行う成人大学講座・学級等への助成を行っている。なお,平成3年度からは,地域で行われる学習活動の内容を体系化・総合化した社会教育活動総合事業,平成5年度からは地域の国際交流に関する学習や交流・交歓事業を促進するための地域国際交流促進事業への助成を行っている。

時代の要請に応じ,これら公的な社会教育事業は,更に拡大しており,民間の社会教育団体,カルチャーセンターなどによる事業や学級・講座も近年大幅に増加しているが,都市部に集中したり,学習分野に偏りが見られるのが現状である。このため,公的事業には,民間事業を含めたすべての教育事業の総合的連携・協力体制を整えるとともに,教育の機会の均等の観点から地域的な不均衡が生じないよう十分に配慮することが求められている。

2-7-1  教育委員会及び公民館等社会教育施設における学級講座等

2-7-2  知事部局及び市町村長部局における学級講座等

(平成元年度間)今後,住民の学習ニーズを的確に把握するとともに,こうした地域における団体の活動や民間教育事業を考慮しつつ,多様な学習プログラムを整備することが必要である。


(2) 社会通信教育の活用

社会通信教育は,時間的・地域的制約を受けることなくだれでも学べる個人学習のための学習システムとして,現在,民間教育団体等によって,職業上,生活上の知識・技術や一般教養など広い分野にわたって様々な内容のものが実施されている。最近では,高年齢層の割合の増加,最新技術教育への志向,企業内教育への活用,通信教育を実施する民間団体の増加など,新たな動きが見られる。文部省では,学校又は民法法人の行う通信教育で社会教育上奨励すべきものについて社会通信教育の認定を行い,その普及・奨励を図っている。現在,文部省認定社会通信教育の実施団体数は42,課程数は193であり,平成3年間の受講者数は約35万人である。今後は国民の学習ニーズの多様化,高度化や社会の変化に対応して,教育内容・指導方法等の改善,充実,分野の拡大,多様なメディアの活用等について適切な措置を講じていく必要がある。


(3) 社会同和教育の推進

社会教育において,広く国民の基本的人権尊重の精神を高め,同和地区における教育・文化活動を促進することは重要である。このため,文部省では,同和地区の教育・文化活動の拠点となる集会所の整備に対して助成を行うとともに,社会同和教育指導者に対する研修の機会の提供,子ども会など同和地区における社会教育関係団体の育成,識字学級等諸集会の開催,集会所における各種の指導・啓発事業などを地方公共団体に委嘱している。近年,特に,同和地区周辺の住民を主な対象とした社会同和教育講座の拡充に努めている。


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