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2部   文教施策の動向と展開
第7章  社会教育の振興
第1節  施策の概要


今日,自由時間の増加や科学技術の進展等の社会変化を背景として人々の学習需要が極めて多様化・高度化している。このような人々の学習需要の高まりに伴い,個人やグループなどにより自主的な学習活動が活発に行われているが,教育委員会や民間の社会教育関係団体においても,幅広く適切な学習活動の機会を提供するための各種の社会教育事業が積極的に実施されている。また,最近では,地方公共団体の教育委員会以外の部局や,民間企業等でも関連する事業が拡大してきている。その内容も,日常生活に密着したものや趣味・教養的なものから高度で専門的なものまで,また,知識・技術の習得を主とするものからスポーツ・文化活動に至るまで極めて幅広いものとなっている。

また,都市化等に伴う地域社会の変化や核家族化,少子化等に伴う家庭の変化,物質的な豊かさの高まりなどの変化の中で,現代の子どもには,自然と触れ合ったり周囲の人々と人間的な交流を深め合ったりする機会が不足するとともに,家庭や地域社会において,基本的な生活習慣,忍耐力,規範意識,情操などを育てる上で問題が生じている。

このような状況を踏まえ,今後,社会教育においては,次のような点を重視して施策を推進する必要がある。

第一は,急速に高齢化が進展する中で,人生80年時代に対応した成人一般の多様な学習機会を整備することである。特に,高齢者が自ら生きがいのある充実した生活を送ることができるような学習活動や社会参加の機会の充実を図るとともに,就労を始めとして女性の社会参加が増加していることに対応する施策の充実を図ることである。また,人々に多様な学習機会を提供するため,社会教育プログラムの開発を推進することが重要になっている。

第二は,家庭や地域の教育機能の活性化を図ることである。特に学校週5日制の導入を契機に,学校,家庭及び地域社会におけるそれぞれの教育の在り方を見直し,休みとなる土曜日や休日等において,家庭での団らんやくつろぎの時間を確保したり,地域での遊びや様々な活動体験などを豊かにするため,学校,家庭及び地域社会が連携しながら学校外活動の充実を図ることが重要である。家庭は子どもの人間形成の基礎を培う基本的な場として重要であるので,親等に対し家庭教育に関する多様な学習・相談の機会を充実することが必要である。

地域社会では,青少年の人間形成に重要な意義を持つ,異年齢の子どもとの遊び,自然との触れ合い,スポーツや文化活動,ボランティア活動などの活動の場や機会の充実を図るため,青少年の地域活動の振興,青少年団体等の育成,各種社会教育施設等の整備などの施策を推進していくことが必要である。

第三は,人々の学習活動の拠点となる社会教育施設を時代の要請に合った施設として整備充実し,その活性化を促進するとともに学習活動に関する指導者等の養成・確保を図ることである。また,これら施設や指導者等のネットワークの形成を推進することが必要である。

第四は,今後一層多様化,高度化する人々の学習ニーズに対応できるよう,各種のメディアの効果的な活用を図ることである。科学技術の進歩に伴う新たなメディアと従来からのメディアを,その特色を生かしつつ,積極的に学習活動に利用することが必要である。


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