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2部   文教施策の動向と展開
第3章  初等中等教育の改善・充実
第4節  生徒指導・進蕗指導の充実
2  生徒指導の改善・充実



(1) 生徒指導の積極的な機能を重視した関連施策の充実

学校不適応の問題が重要な教育課題となっていることは前記のとおりであるが,生徒指導の課題は,単に学校不適応や問題行動への個別の対応という面にとどまらず,自主性,主体性のある児童生徒をいかに育成するかという積極的な視点に立った指導の改善・充実を図ることにある。

文部省では,このような考えに立って,次のような施策の充実を図っている。


1) 一人一人の教師の指導力の向上と生徒指導体制の強化

児童生徒の人格のより良き発達を目指すという積極的な機能を重視した生徒指導の充実を図るためには,まず,教師が一人一人の児童生徒の特性等をいかに伸長させるかという視点に立ち,正しい児童生徒理解の上に立って,人間味のある温かい指導・助言を行い,児童生徒の望ましい人格形成を図る必要がある。

文部省では,こうした教師の指導力の向上を図るため,研修会の実施,生徒指導資料の作成・配布に努めている。

また,文部省では,各学校における生徒指導体制を強化するために,今次の教職員配置改善計画において,生徒指導担当教員の配置を充実させた。このほか,特に登校拒否児童生徒や高等学校中途退学者が多数いる学校に対しても教員を配置することとしている。


2) 学校,家庭,関係機関等の一体となった取組の充実

生徒指導を充実させるためには,学校,関係機関等がそれぞれ個別の取組を充実させるだけではなく,学校,家庭,関係機関等の関係者が連携し,一体となった取組を行うことが重要である。文部省では地域における様々な取組を一層推進するため,研究指定校や研究指定地域の事業のほか,幅広い関係者による研究協議の場を設けている。

都道府県,市町村等では,教育センター等を設置し,来所・電話・巡回相談などそれぞれの実情に応じた教育相談活動を推進している。平成3年度において都道府県及び市町村の教育委員会が所管する教育相談機関,窓口は1,358機関,相談件数は都道府県・指定都市教育委員会所管のものだけで9万2,316件にも上っている。文部省では都道府県の電話・巡回相談事業に対し財政的援助を行っている。

児童生徒の問題行動等の解決など生徒指導の効果的展開を図る上で教育相談の果たす役割はますます重要なものとなっている。このため,各相談機関においては,カウンセラーやアドバイザーを含め専門的相談スタッフの充実など相談体制を充実強化するとともに,各学校の相談担当者等に対する積極的な援助活動を行うことなどが求められている。


(2) 校則の見直し

校則は,児童生徒が健全な学校生活を営み,よりよく成長発達していくための行動の指針として各学校において定められているものである。

しかし,校則の内容が過度に瑣末な事項にまでわたっていたり,校則に関する指導が,いたずらに規則にとらわれて一方的に行われるものである場合には,校則の持つ役割は十分に達せられない。

したがって,文部省ではこれまで現に行われている校則が常に適切に機能するものとなっているかどうか,児童生徒に内面的な自覚を促し,自主的に守るような指導が行われているか等の観点に立って,都道府県教育委員会を通して校則の見直しを求めてきた。

文部省が平成2年度に行った委託調査研究等によると,昭和63年4月以降に全体の70%以上の中・高等学校で校則の見直しの取組が行われており,校則の見直しはかなり進んでいると見られるが,校則は日々の教育指導にかかわるものであるから,いったん見直せばそれでよいというものではなく,児童生徒の実態等に応じて絶えず積極的に見直しを行うことが大切である。また,その際,学級や生徒会等において,校則を自分の問題として主体的に考える機会を与えたり,保護者やPTAとの話し合いを持ち,学校や家庭の役割について話し合いながら,校則について理解を求めることも有意義な方法である。


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