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2部   文教施策の動向と展開
第1章  文教施策の総合的推進
  第1節 新しい時代の要請にこたえる文教施策
1  社会の変化と文教行政


-変わる時代への対応と変わらない価値の追求と-

我が国は,現在,国際化,科学技術の発展,情報化,産業構造の変化,高齢化・少子化等の人口構造の変化,労働時間の短縮と自由時間の増加,女性の社会進出など,社会の様々な局面において,広範かつ急速な変化を経験しつつある。

このような社会変化に的確に対応しつつ,21世紀に向けて,我が国が創造的で活力ある,文化の香り高い社会を形成し,国際社会において積極的にその役割を果たすとともに,国民一人一人が生きがいと潤いをもって充実した生活を営む「生活大国」づくりを進めていく上で,教育・学術・文化・スポーツの果たす役割は極めて重要かつ多大なものがある。

国際化の進展に対応しつつ我が国が国際的な責任を果たしていくためには,国際社会に生きる日本人としての資質の養成に努めるとともに,人類の知的共有財産の創造としての学術研究の推進や世界に発信していけるような文化の創造・発展を図ることが必要であり,また,留学生の受入れ,文化財の保存・修復のための国際協力,国際機関への協力など,教育・学術・文化・スポーツを通じた国際交流・協力への一層の取組が必要となっている。

また,科学技術の発展,情報化,産業構造の変化に対応しつつ,創造的で活力ある社会を築いていくためには,情報活用能力の育成や職業教育・技術教育の充実,リカレント教育・リフレッシュ教育の推進,大学と産業界との連携・協力の促進,生涯学習や学術研究に係る情報システムの構築,著作権制度の整備などが重要な課題となっている。

さらに,人口構造の変化,自由時間の増加,女性の社会進出などの社会変化に対応しつつ,生きがいと潤いのある国民生活を実現していくためには,多様な学習機会の整備や家庭・地域社会の教育機能の向上,ボランティア活動の支援・推進,地域文化・生活文化の振興,生涯スポーツの推進などの施策の必要性が高まっている。

文教行政には,以上のように時代の変化に柔軟かつ的確に対応していかなければならない側面とともに,知・徳・体にわたる人間形成(教育),真理の探究(学術),精神と肉体を通じた人間の本源的欲求の実現(文化,スポーツ)といった時代を超えて変わらない価値を追及するという側面がある。この二つの側面をいかに統一していくかは,常に文教行政の大きな課題である。


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