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1部   文化の振興
第4章  文化は世界を結ぶ
第3節  海外の文化財を守る
1  在外日本古美術品保存修復協力


欧米諸国を中心とする諸外国の博物館等が所蔵する日本古美術品は,保存修復に関する専門の技術者が不在であることなどのため定期的な修理がされず,経年による劣化等により,その保存状況が悪化しているものも多い。これらの日本古美術品は,日本の伝統文化に対する理解に寄与するものであり,また我が国にとっても学術上,鑑賞上極めて貴重な文化財であることから適切な保存・活用を図る必要がある。

このため,文化庁では,平成3年4月,在外日本古美術品保存修復協力委員会を発足させ,海外の博物館,美術館等に所在する日本の古美術品の保存修復を行うための協力体制の整備,及び国際的な文化財の保存修復協力の推進方策について検討を進めている。

その最初の事業として,平成3年度から東京国立文化財研究所において,米国スミソニアン研究機構のフリーア美術館が所蔵する日本絵画の修復を行っている。平成3年度は,三十六歌仙の斎宮女御を描いた歌仙絵「紙本著色斎宮女御図」など6点の修復を完了し,フリーア美術館に返還した。平成4年度は,狩野芳崖筆の「紙本墨画山水図」1点と「熊野曼荼羅図」3点の計4点を修復した( 1-4-1 )。

紙本著色斎宮女御図(上畳本)(アメリカ・フリーア美術館所蔵)

海外の博物館,美術館が所蔵する日本古美術品及びその保存状況等に係る調査についても,国の機関,民間等でデータの蓄積,カタログの刊行等が行われている。文化庁としては,関係各機関との連携を図り,それらの情報の収集,調査結果の整理等データを一元化し,保存状態が悪く,重要性,緊急性の高いものから順次修復を行えるような体制を確立していくこととしている。

1-4-1  在外日本古美術品の保存修復協力事業の実績


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