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1部   文化の振興
第2章  芸術文化の向上と普及のために
  第7節 時代の変化に対応する著作権
4  今後の諸課題についての検討


現在,以下のような事項について著作権審議会等において検討を行っている。文化庁としては,それらの検討の結果を踏まえ,制度的な対応も含めて,今後,適切に対応していくこととしている。


(1) 著作権制度に関する総合的な検討

近年,著作物のデジタル方式による複製,伝達等の技術の発達に伴い,著作物の利用形態の多様化が進展している。こうした技術の発展に対応して,著作権法上新たな権利の創設や既存の権利の見直しを行う必要性の有無など,技術の発展に対応した著作権制度の在り方について検討することが課題となっている。

また,ベルヌ条約に関連した新たな国際文書の検討など著作権をめぐる国際的な動向に対しても適切に対応する必要がある。

これらの課題に対応するため,著作権審議会は,平成5年7月から第1小委員会を開催し,著作権制度に関する総合的な検討を行っている。


(2) コンピュータ創作物に関する著作権問題

近年におけるコンピュータのハードウエア,ソフトウエアの両面にわたる開発・普及は目覚ましく,著作物等の作成過程において,コンピュータが利用されることも多くなってきている。このため,コンピュータを用いて作成される「コンピュータ創作物(コンピュータ・グラフィックス,機械翻訳,コンピュータ作曲,プログラム自動作成,データベース自動作成)」に関する著作権問題について,昭和61年より著作権審議会第9小委員会において検討を行っている。

同小委員会では,コンピュータ創作物の現状を踏まえ,その著作物性,著作権の帰属等,現行著作権法の適用関係等を検討しており,平成5年11月に報告書をまとめる予定である。


(3) マルチメディアに関する著作権問題

近年,情報のデジタル処理技術の発達に伴い,マルチメディアと呼ばれる映像,言語,音響,プログラム等の多様な情報を複合した伝達媒体あるいはその利用手段等が目覚ましい発展を遂げつつある。このようなメディアの発達によって,今後,著作物等の多様な利用方法が開発・推進されることにかんがみ,著作者等の権利を保護しつつ,―方では著作物等の円滑な利用に配慮する観点から,多様な側面からの検討が必要であると考えられる。

このような事情を踏まえて,著作権審議会は,平成4年6月,新たにマルチメディア小委員会を設置した。同小委員会は平成5年11月に,マルチメディアに係る著作権処理ルールの在り方,権利の集中管理について報告書をまとめる予定である。


(4) コンピュータ・プログラムに関する著作権問題

コンピュータ・プログラムが著作物として保護されることについては,昭和60年度の著作権法改正により明確化されたが,プログラムに係る著作権法の解釈,運用については,様々な固有の問題がある。このため,文化庁においては,昭和62年度から,「コンピュータ・プログラムに係る著作権問題に関する調査研究協力者会議」を発足させ,プログラムの著作権保護に関する法律問題に関して調査研究を行っている。

平成5年度は,新たに,リバース・エンジニアリング(既存のプログラムの調査解析)を含むプログラムの複製に係る問題等について調査研究を行うこととしている。


(5) 映画の二次的利用に係る実演家・監督等の権利の問題

ビデオや放送の発達に伴って,劇場用映画等の二次的な利用の機会が増加しているが,映画監督等の著作者及び実演家は,著作権法上権利が制限されており,契約等に別段の定めがない限り,映画の二次的利用に際しては追加報酬等は受けられないこととなっている。

著作権審議会は,平成4年3月,この問題について,当面は契約等による解決を図っていくことが適切との考え方を示した。これを受けて,文化庁としては,平成4年5月,映画の二次的利用に伴う実演家・映画監督等と映画製作者との関係の在り方などの問題を検討するため,「映画の二次的利用に関する調査研究協議会」を発足させ,近年の映画の二次的利用の形態を踏まえた適切な関係の在り方について検討を進めている。


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