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1部   文化の振興
第2章  芸術文化の向上と普及のために
第6節  世界に広がる日本語教育
3  これからの日本語教育


文部省は,我が国の社会の一層の国際化や国際社会に占める役割の増大を踏まえ,今後の外国人に対する日本語教育の振興について中,長期的観点に立った検討を行うため,平成2年11月に「日本語教育推進施策に関する調査研究協力者会議」を発足させ,同協力者会議は,平成5年7月に日本語教育推進施策について-日本語の国際化に向けて-」の報告を取りまとめた。その報告に盛り込まれている提言の主なものは次のとおりであり,今後,この提言等を踏まえ,関係機関とも協議しつつ,日本語教育の振興を図っていくこととしている。


(1) 日本語学習者別のニーズに応じた施策等

就学生については,真に日本語を学習する意欲のある者に対して勉学意欲の高揚を図るため,例えば自学自習によって得られる程度の初歩的な日本語能力を有することを入学時に求めることの実現可能性についての検討,優秀な就学生に対する支援方策の検討,日本における就学に関する正確な情報の提供に努めるなどの措置を講じる必要がある。

大学等において教育を受ける留学生については,留学生に望まれる日本語能力の到達度の水準・ガイドラインの設定やその方法の検討,予備教育としての日本語教育と専門教育が有機的に連携するようなシステムの検討,入学後の日本語能力が不足している者に対し,補足的・補習的に日本語を受講できるような柔軟な体制の整備が必要である。

そのほか,外国人研修生,インドシナ難民,中国帰国者,ビジネスマン・研究者についても,それぞれのニーズに応じた支援を行う必要がある。

さらに,外国人が地域における生活に円滑に溶け込むことができるように,地域における積極的な日本語学習の機会の提供の一層の進展や,ボランティア等に対する日本語教授法等の習得の機会を提供することが求められている。

また,外国人日本語能力試験は,日本語学習者にとって自己の日本語能力を測定する上で極めて重要なものであり,その需要が年々増大していることを考慮し,実施回数の複数化,時期,方法等について検討する必要がある。


(2) 日本語教育施設の質的向上

新たに日本語教育施設を設置しようとする者に対し,より厳密な経済的基礎(土地,建物の所有)を備えることを義務付けるとともに主任教員の配置を明記するなど,現行の「日本語教育施設の運営に関する基準」を見直す必要がある。また,(財)日本語教育振興協会に対する支援の一層の拡充を図る必要がある。


(3) 日本語教員の養成,教育内容・方法等の改善等

日本語学習者の目的の多様化に対応するため,大学や―般の日本語教員養成機関の充実に努め,これらの機関での教育内容の在り方等について検討する。また,学習者のニーズ,学習段階に応じた標準的な教授項目(シラバス)や教授方法の作成,教材の研究開発に努めるとともに,これらの情報を国内外の関係者が容易に入手できる方法を検討する必要がある。さらに,一体的な日本語教育施策の推進のため国立国語研究所日本語教育センターの充実を図る必要がある。


(4) 海外における日本語教育の需要への対応

外国人日本語教員の育成に関しては,国際交流基金の研修事業の充実を図るとともに,現行の留学生制度の日本語教育に関連する新規採用数を拡充するなど,大学等への受入数を増加させる必要がある。また,海外への日本語教員の派遣を抜本的に拡充するとともに,日本人日本語教員を組織的,継続的に派遣できるよう海外派遣希望者登録制度などを検討する必要がある。


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