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1部   文化の振興
第2章  芸術文化の向上と普及のために
  第2節 地域からの芸術文化の高まり
1  文化活動をもつと身近に


今日,国民各層の間で,日常生活のレベルで積極的に文化活動に参加する気運が高まってきており,総理府「国民生活に関する世論調査」(平成4年5月)においても,昭和58年以来連続して,今後の生活の力点として「レジャー・余暇生活」が上位となっている。また,地方公共団体の文化関係経費は,昭和60年度以来,平均15%の伸びで増加し,平成元年度では4,826億円となり,地方公共団体の設置した文化会館も平成2年度で934館となるなど,施設面での充実も大きい。

このように,多くの地方公共団体では,文化振興が個性豊かな,また独自性のある地域の発展には不可欠との認識に立ち,特色ある文化事業を強力に推進している。

「文化意識調査」によれば,芸術鑑賞機会の充実度は,住民が居住している都市規模に比例して鑑賞経験が高く  (第1章図1-1-8) ,地域的には,関東圏が高く,北海道,東北圏が低いなど地域により偏りが見られる。

文化会館は,地域に密着し住民の文化活動の拠点と言えるが,その現状をみると,設置から30年近く経過し,老朽化したものが約20%あり,それを反映して施設・設備の充実を期待する住民も多い。さらに,内容的にはコンサート等文化事業の増加等の要望も多く,ハード,ソフト両面にわたり文化会館への期待は大きいものがある。

近年に至り,地域住民の強い要望により高度な機能を持つ専用ホールも次第に整備されつつあるが,住民の生活圏にある施設では,多目的なものが多く専用ホールは少ない。平成5年2月に文化庁が民間の調査機関に委託して,全国の国公私立文化会館・ホール及び公私立美術館を対象に実施した「我が国の芸術文化の動向に関する調査」(以下,「芸術文化動向調査」という。)によると, 1-2-2 に見られるとおり,東京地区での専用ホールの割合は高く,地域的偏在が見られる。また,文化施設での質の高い公演等を要望する住民も少をくなく,地域的なバランスも考慮しながら専用ホールの整備を図るとともに,施設の運営についても,自主事業の実施や人材養成を図るなど,いわゆるソフト施策の充実を図る必要がある。

1-2-2

文化ホールのうち専用ホールの占める割合地域の文化活動の振興は,文化会館の設置を始め,地方公共団体の施策に期待するところが大きく,文化庁は,年々充実を見せている地方公共団体が行う文化活動振興施策や事業に対し,地域における芸術文化活動面での創意工夫を生かせるよう援助,助言するとともに,地方公共団体と協力して,地域住民が,生涯にわたり身近な所で文化活動に参加できる環境づくりに努めている。

文化庁においては,地域における文化の振興について意見交換等を行うために,毎年,全国を数地区に分けて「文化振興会義」を実施している。また,平成元年度に「地域文化振興室」を設けるとともに,平成2年度より,文化行政機関が地域文化を育成し,文化によるまちづくりを進めるために必要な情報の収集,提供を支援する地域文化情報システムの構築についての調査研究を実施するなど,地域の創造性あふれる文化活動の振興のための体制を充実しつつあるが,地域文化振興の意欲の大きな高まりに応じ,今後,地方公共団体との連携協力を一層推進していくため,更に体制の整備を図っていく必要がある。


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