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1部   文化の振興
第1章  文化をより豊かにするために
第3節  文化のための予算のあらまし
3  芸術文化振興基金の助成



(1) 芸術文化振興基金の目的と仕組み

近年,我が国では国民の間に生活の質の向上を求める声が高まり,一方,国際的に我が国が経済面のみならず文化面でも積極的な貢献を行うことが求められている。このような中で,継続的,安定的に広く芸術文化の振興や普及を図るための活動に対して助成を行うことが求められ,このため,芸術文化振興のための基金を創設することが,関係者の永年の念願となっていた。

こうした状況に対応し,広く国民が芸術文化に親しみ,自らの手で新しい文化を創造していける環境の醸成と基盤の強化を図ることを期して,政府としては,平成元年度補正予算に芸術文化振興基金を創設するための政府出資金500億円を計上した。さらに,特殊法人の国立劇場を日本芸術文化振興会に改組し,平成2年3月末,同振興会に芸術文化振興基金が創設された。

芸術文化振興基金は,この政府出資金500億円と民間からの寄附金約100億円の計約600億円を原資として,その運用益をもって多様な芸術文化活動に対して助成を行っている (図1-1-19)

芸術文化振興基金シンボルマーク


(2) 助成事業の概要

芸術文化振興基金の助成対象活動の募集は,毎年度公募により行われているが,具体的な募集の時期,方法,助成の対象となる活動等については,毎年度作成する「募集案内」で具体的に示すこととしている。

助成の対象となる主な活動は,

1) 国民に親しみやすい現代舞台芸術公演や映画の制作活動
2) 新たな分野を開拓する先駆的・実験的な芸術創造活動
3) 地域の文化施設が主催したり,市民グループ等の文化団体が主体的に企画・参加する公演・展示活動
4) 地域の文化財の保存,活用事業

などであり,多彩な芸術文化活動に対し幅広く助成することとしている。

1-1-19  芸術文化振興基金の仕組み

1-1-5  芸術文化振興基金の助成状況

なお,これら助成の対象となるのは,芸術家及び芸術文化に係る活動を自ら行う団体とされているが,具体的には,助成対象ごとに募集案内で定められている。

助成対象活動の決定に当たっては,芸術文化関係者や学識経験者等から成る運営委員会において,公正かつ専門的な立場から審査を行い,応募された活動の中から助成対象活動及び助成金の額が決定されるが,基金発足3年目である平成4年度は,総額約30億2,000万円の助成が決定された (表1-1-5) 。なお,最近,原資を運用する上で,金利の低下がみられるが,安定的な助成を行うため,より一層の努力をしていく必要がある。


(3) 民間企業等との協力

近年,民間企業等の間で,積極的に文化面で社会に貢献したいという気運が高まるとともに,経済の発展にとって文化の側面が不可欠であるという認識が強まってきている。このような中で,企業自らが芸術文化事業を実施したり,これに支援を行うとともに,資金を拠出して芸術文化を支援する団体を設置するなどの例が増えてきており,芸術文化の振興に企業が果たす役割は増大する傾向にある。

芸術文化振興基金の創設に当たっても,このような民間の文化に対する関心の高まりを背景に積極的な協力を得ることができた。基金においては,今後とも芸術文化に貢献しようとする民間企業等との連携・協力に努めていくこととしている。


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