ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
1部   文化の振興
第1章  文化をより豊かにするために
第2節  文化振興への取組-これまでとこれから-
2  文化庁の設置と文化施策の広がり


昭和43年6月15日,伝統的な文化を継承しつつ新しい文化を創造するための文化行政を―体的に推進する観点から,文部省内部部局の文化局と外局の文化財保護委員会を統合し,文部省の外局として文化庁が創設された。

文化庁創設後の文化振興施策の具体的な方向は,中央教育審議会や各種懇談会において検討されてきたが,その主なものを挙げると,昭和49年5月の中央教育審議会の「教育・学術・文化における国際交流について」の答申,昭和52年3月の文化行政長期総合計画懇談会によるまとめ,昭和54年6月の中央教育審議会による「地域社会と文化について」の答申,平成元年5月の総理大臣の懇談会である国際文化交流に関する懇談会による報告などである。これらは,いずれもその時々の文化振興上の課題について検討し,新たな提言を行ったものである。こうした提言に沿って,1)芸術文化活動への奨励援助,2)国民の文化活動の機会の拡充,3)国語施策,著作権施策及び宗務行政の推進,4)文化財の保存と活用,5)国際文化交流・協力の推進等様々な施策が推進され,その内容についても逐年拡充が図られてきている。


(1) 文化庁の組織

現在の文化庁の機構は,内部部局,施設等機関等及び審議会から成っ ている。 (図1-1-14)

文化部においては,芸術創造活動の振興,地域における芸術文化の振興,国語の改善,著作権制度の整備,宗教法人制度の運用等を行っている。近年の施策として,芸術文化の分野においては,昭和61年から新しい形の国民の文化の祭典としての国民文化祭が開始された。国語施策については,戦後の―連の施策を見直し,昭和56年の「常用漢字表」等弾力的な性格を持つ施策へと改善を図るとともに,平成3年からは現代の国語をめぐる諸問題の検討に着手している。著作権制度については昭和45年に全面的に著作権法を改正した後,著作物利用形態の多様化や国際的動向等に対応した改善が逐次図られている。

また,文化財保護部においては,文化財の保存と活用のため,その指定,管理・修理・復旧,現状変更等の規制,公開,調査等を行っている。

1-1-14  文化庁の組織

1-1-1  国立文化施設等の概要

この分野においては,昭和40年代になって,各種開発事業の急速な進歩や生活様式の変化等により,文化財の保護を強化する必要があるとの認識が高まり,埋蔵文化財の保護の強化を始め,民俗文化財や伝統的建造物群の保護制度の整備等を柱とする文化財保護法の―部改正を昭和50年に行うなどの制度上の進展が見られた。

施設等機関等については,博物館・美術館,研究所及び日本芸術院が あり,それぞれの設置目的に沿って,文化振興の役割を果たしている (表1-1-1)

審議会としては,国語の改善等に関して国語審議会,著作権制度に関する重要事項等に関して著作権審議会,宗教法人に関する認証等に関して宗教法人審議会及び文化財の保存・活用に関する重要事項に関して文化財保護審議会があり,文化施策の改善等について調査審議が行われている。

以上のほか,学識経験者等からなる文化政策推進会議が平成元年に発足しており,最近における文化に対する志向の高まりを踏まえ,我が国における文化の現状把握を行うとともに,新たな視野の下に芸術活動への支援の強化,生活文化の振興と地域文化の発展等を図るための文化政策の在り方,国際交流を通じた文化の振興等について研究協議を進めている。


(2) 日本芸術文化振興会

特殊法人日本芸術文化振興会は,伝統芸能の公開等を行う国立劇場や能楽堂,文楽劇場の運営,芸術文化振興基金による助成活動等を行っている。その経緯としては,昭和41年に特殊法人国立劇場が発足し,古典芸能の保存継承のための国立劇場の設置主体として,逐次,演芸場,文楽劇場,能楽堂等の劇場施設を拡充してきた。その後,平成元年には現代舞台芸術のための施設として設立が進められている第二国立劇場(仮称)の設置主体となり,さらに平成2年には,これを特殊法人日本芸術文化振興会として改組し,政府からの500億円と100億円を目途とする民間からの出資による芸術文化振興基金を設け,広く芸術文化活動への助成を開始するなど,芸術文化の振興に関する事業を行う中核的な機関として充実が図られつつある。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ