ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
  むすび―国民の多様な教育・学習への要請と今後の課題―
2  教育・学習への要請の増大

国民の教育・学習の場としては,家庭,学校,地域社会,職場など様々なものがあり,国民個人はそれぞれの立場に応じて学習しているが,ここでは特に主として働きながら学習できる機会の現状について考えてみたい。

大学,短期大学,高等学校,専修学校及び各種学校の定時制(夜間)及び通信制の在学者数は 表1 のとおりである。また,これらの学校の在学者の性別,年齢別構成及び有職状況をみると 図1 のとおりである。

性別構成についてみると,大学の夜間部で男子が90.5%ときわめて高く,短期大学の夜間部も男子が67.1%と約3分の2を占めている。一方,高等学校の通信制では,女子が59.8%と6割を占めている。専修学校・各種学校では,女子の割合が高く,専修学校の夜間で86.3%,各種学校の夜間で56.7%となつている。

表1 学校種類別夜間部・通信教育部在学者数

年齢別構成についてみると,大学・短期大学の通信教育部では23歳以上の者が多く,それぞれ78.5%,67.7%を占めている。大学・短期大学の夜間部のその比率は36.3%であり,通信教育部に比べると低い。高等学校通信制では18歳以上の者が70.0%を占め,定時制では54.8%を占めている。専修学校・各種学校では,23歳以上の者がそれぞれ34.7%,42.4%を占めている。

有職状況についてみると,大学の夜間部で有職者が52.6%と半数をやや上回る程度であるほかは,短期大学の夜間部,大学・短期大学の通信教育部,高等学校の定時制・通信制のいずれも有職者が約8割を占めている。専修学校,各種学校では有職者がそれぞれ63.5%,47.9%となつている。

これらの在学者について,入学の理由をみると表2のとおりである。

大学・短期大学では,「学歴取得」,「現在の仕事に必要な知識・技術の習得」,「特定の資格の取得」,「趣味・教養」が主な理由である。このうち,通信教育部では仕事上の必要な知識・技術や特定資格を目指す者の比率が高く,また夜間部では「趣味・教養のため」とする者の比率が高いことが注目される。

高等学校では,定時制,通信制とも学歴取得が7割を超えており,際立つた特徴を示している。専修学校,各種学校では特定の資格の取得を目指すものが多い。

図1 在学者の性別,年齢別構成及び有職者の比率

次に,15歳以上の国民の学校教育以外の学習活動への参加状況について,「生涯教育に関する世論調査」( 資料番号39 )によつてみてみよう。

この1年間に仕事や家事,家業のほかに,計画的・継続的に学習したり,趣味やスポーツ活動をしている者が31.4%で,ほぼ3人に1人が学習活動の経験を持つている。また,これら学習活動をする目的は,「芸術・芸能・趣味を高めるため,又は楽しみとして」,「健康,体力づくり」,「知識・教養を高めるため」,「家庭・日常生活をよりよくするため」などきわめて多様である。

人々が一生を通じて,必要な時に必要なことを学んだり,スポーツや芸術文化に親しむことが容易にできるようにするという考え方について,86.4%の者が「大切だと思う」と答え,また,その理由としては, 表3 のとおりで「働くほかに生きがいをもつため」とするものが50%で最も高く,以下「職業や家庭生活などに必要な知識,技能などを高めるため」,「老後の生活を豊かにするため」,  「社会の進歩や変化におくれないようにするため」,  「子供が独り立ちした後の人生を有意義にするため」などとなつている。

表2 学校種類別にみたい字的理由

このように,生涯教育の必要性が認識されているが,この生涯教育の将来像を全国500名の有識者がどのように描いているかをみてみよう。

今から20年後の我が国の社会において,「生涯教育」の考え方が支持され,定着している程度は,どうなつているか,また,どうなつているべきか,の問いに対する回答は, 表4 のとおりである。

「生涯教育の考え方」が支持され,定着している程度は,現在に比べて「やや強くなつている」と「かなり強くなつている」とを合わせると98.8%にのぼつている。また,20年後の我が国の生涯教育のあるべき姿については,「かなり強くなつているべきだ」と「やや強くなつているべきだ」を合わせると98.5%に達しており,いずれもほぼ一致した考え方がみられ,有識者が21世紀初頭が生涯教育の時代であることを予測し,期待していることがわかる。

表3 人々が一生を通じて,必要な時に必要なことを学んだり,スポーツや芸術文化 に親しむことが容易にできるようにするという考え方を大切だと思う理由(複数 回答)


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ