ここからサイトの主なメニューです

第11章 ICTの活用の推進

 総論

 教育におけるICT(情報通信技術)の活用は、子供たちの学習への興味・関心を高め、分かりやすい授業や子供たちの主体的・協働的な学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)を実現する上で効果的であり、確かな学力の育成に資するものです。また、ICTを活用することによって、一人一人の子供たちの能力や特性に応じた「個別学習」や、子供たちが教え合い学び合う「協働学習」の効果的な実施が可能になります。さらに、特別な支援が必要な子供たちに対して、障害の状態や特性等に応じて活用することは、各教科や自立活動等の指導においても極めて有用です。
 教育におけるICTの活用については、「日本再興戦略(平成25年6月14日閣議決定)」や「第2期教育振興基本計画(25年6月14日閣議決定)」、「世界最先端IT国家創造宣言(25年6月14日閣議決定)(26年6月24日一部改訂)」などにおいて位置付けられています。また、26年4月には「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」を開催し、8月末に報告書(中間まとめ)を公表しました。さらに、26年9月からは、教育再生実行会議第1分科会においても議論を行い、27年5月に第七次提言を取りまとめました。その中で、ICTの活用による学びの環境の革新や情報活用能力の育成などについて、今後の方向性を示したところです。
 文部科学省では、教科指導等におけるICTの効果的な活用によって子供たちの主体的・協働的な学びや学力の向上を実現することを目指しています。

図表2-11-1 国家戦略における記述

第1節 教育の情報化

 子供たちの「確かな学力」を育成するためには、分かりやすい授業を実現することが必要であり、その指導方法の一つとして、教員がICTを効果的に活用した授業を展開することが重要となっています。また、社会の情報化が急速に進展する中で、子供たちが情報や情報手段を主体的に選択し活用していくための基礎的な資質(情報活用能力)を身に付け、情報社会に主体的に対応していく力を備えることがますます重要となっています。さらに、教員の校務事務の多忙化により、子供たちと向き合う時間が不足していることが指摘されている中で、ICTを活用した校務の効率化が求められています。
 一方、近年、コミュニティサイト等に起因する事犯やいわゆるリベンジポルノ(復讐(しゅう)ポルノ)などのインターネットによる犯罪被害や、生活リズムの乱れなどが大きな問題となっており、情報社会の便利な側面のみならず、影の部分やその対処法などについて、子供たち自身や保護者などが正しく認識し、適切に行動していくことがますます重要となっています。
 このような状況を踏まえ、文部科学省では、「第2期教育振興基本計画」に基づいて、ICTの活用により協働型・双方向型の授業革新を推進することや、教員のICT活用指導力向上のための必要な施策を講じること、教育用コンピュータや電子黒板等のICT環境を充実すること、青少年を有害情報から守るための取組を推進することなどに取り組んでいます。

Column No.16 ICTを活用した教育の推進に関する懇談会

 文部科学省では、平成25年度末までに実施した学びのイノベーション事業が一つの区切りを迎え、今後のICTを活用した教育の推進に向けて、26年4月に、「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」を開催しました。本懇談会では、学識経験者、学校関係者、地方公共団体、民間事業者・団体等との意見交換を行い、26年8月に報告書の中間まとめを公表しました。
 報告書(中間まとめ)では、ICTを活用した教育を全国的に展開するために、主に第2期教育振興基本計画の実施期間(平成29年度まで)において、小学校、中学校及び高等学校等の初等中等教育に関して取り組むべき施策の方向性を取りまとめています(※1)。


  • 参照:http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/08/1351684.htm

主な項目

(1)ICTを活用した教育の推進
  • ICTの活用による教育の質の向上
  • 情報モラル教育の充実
  • 情報共有・提供ができる環境の構築
(2)教員のICT活用指導力の向上
  • 教員養成・研修等における取組
  • ICT活用指導力の調査内容の見直し
(3)ICT教育環境の整備
  • 計画的・段階的な整備の推進
  • 整備コスト・単価の低減に向けた取組
  • デジタル教科書・教材の流通促進

 なお、本報告書については、文部科学省ウェブサイトにおいて掲載されています(※1)。

1 ICTの活用による授業革新に向けて

(1)教育の情報化に関する実証研究の実施

 文部科学省では、平成26年度から最先端のICTを活用した新たな学びを推進するため、総務省の事業と連携して先導的な教育体制構築事業(図表2-11-2)を実施しています。26年度は、実証地域・実証校として、福島県新地町、東京都荒川区、佐賀県(武雄市と連携)の小学校7校、中学校3校、高等学校1校、特別支援学校1校を選定しました。この事業は、各地域において、クラウド・コンピューティングなど最先端のICTを活用し、異なる学校間及び学校と家庭との連携を深め、新たな学びを推進するための指導方法の開発や、教材・指導実践事例等の共有などの実証研究を行うものです。事業最終年度である28年度末に実証研究の最終成果を取りまとめ、全国に普及することとしています。
 また、平成26年度にはICTを活用した教育の推進に資する実証事業を実施し、ICTを活用した教育効果の検証方法の開発に関する実証研究に取り組み、効果を検証するための手順を取りまとめました。

図表2-11-2 先導的な教育体制構築事業(イメージ図)

(2)ICTを活用した教育の推進のための環境整備

 平成26年3月1日現在、学校において、教育用コンピュータの1台当たり児童生徒数は6.5人(前年度6.5人)となっています。これを都道府県別で見ると、児童生徒数は8.4人/台から4.3人/台までとなっており、都道府県により地域差があります(図表2-11-3)。また、超高速インターネット接続率(30Mbps以上)は79.1%(前年度75.4%)となっています。これを都道府県別にみると、接続率は55.6%から99.4%までとなっており、都道府県により地域差があります(図表2-11-4)。そのため、ICT環境の整備等について自治体の状況に応じた支援を行うことが求められています。
 このほか、学校における電子黒板の整備台数は約8万3,000台であり、前年度の約7万2,000台から約1万台増加しています。また、実物投影機(書画カメラ)の整備台数は約16万台で、前年の約14万1,000台から約1万9,000台増加しているなど周辺機器の整備も進んでいます。なお、タブレット型コンピュータの整備台数は前年の約3万6,000台から約7万3,000台と倍増しています。
 国は、学校におけるICT環境の整備に対して地方財政措置を講じています。平成26年度は、第2期教育振興基本計画の目標水準を達成するため、教育のIT化に向けた環境整備4か年計画(26年度から29年度)に沿って、単年度で約1,678億円を計上しています。文部科学省では、教育委員会に対し、学校のICT環境整備のねらいや効果、当該地方財政措置の内容について周知するなど学校におけるICT環境の整備の取組を促進しています。
 なお、民間企業においては、複数の教育委員会がICT機器を共同調達する際に、規模の経済性を生かして学校のICT環境の整備を促す新たなサービスを提供する動きが見られています。

図表2-11-3 教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数

図表2-11-4 超高速インターネット接続率(30Mbps以上)

(3)教員のICT活用指導力向上に向けた取組

 教員のICT活用指導力については、子供たちの学習内容や学習形態に応じて、五つの大項目と18の小項目に分類した「教員のICT活用指導力の基準(チェックリスト)」(※2)を活用し、公立学校を対象として調査を行っています。調査では、このチェックリストに基づき、項目別に4段階(「わりにできる」「ややできる」「あまりできない」「ほとんどできない」)の自己評価を行い、「わりにできる」若しくは「ややできる」と回答した教員の割合により、5項目のICT活用指導力を把握しています(図表2-11-5)。平成25年度においては、前年度と比べ、5項目全てのICT活用指導力が上昇しています。
 また、教員のICT活用指導力の向上を図る際には、教科等の指導において、ICTを効果的に活用する教育方法の習得に取り組むことが重要であり、平成26年度のICTを活用した教育の推進に資する実証事業においては、ICTの活用が最適な指導方法の開発をテーマに実証研究に取り組み、ICT環境の整備段階に応じた効果的な授業を行うための映像指導資料「ICT活用ステップアップ映像集」をまとめました。さらに、同事業においては、各地域における教員全体の指導力の向上を図ることを意図し、教員のICT活用指導力向上方法の開発をテーマにした実証研究にも取り組み、校内研修のリーダーを養成するための「研修の手引き」をまとめました。

「ICT 活用ステップアップ映像集利用ガイド」
「ICT 活用ステップアップ映像集利用ガイド」

「校内研修リーダー養成のための研修手引き」
「校内研修リーダー養成のための研修手引き」
第2部 文教・科学技術施策の動向と展開

図表2-11-5 教員のICT活用指導力の推移


  • ※2 参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1296901.htm

2 情報活用能力の育成

 子供たちの情報活用能力を育成する情報教育は、子供たちが「生きる力」を身に付ける上で重要であり、学校の教育活動全体を通じて横断的に実施する必要があります。各学校においては、現行の学習指導要領に基づき、小・中・高等学校の各学校段階を通して情報教育を体系的に実施することとしています。
 具体的には、小学校では、コンピュータなどの基本的な操作を身に付けることや、各教科の授業において情報手段を適切に活用すること、情報モラルを身に付けることとしています。中学校では、小学校の学習を通じて習得したことを基盤として、コンピュータなどを主体的に活用できるように学習活動を充実することとしています。高等学校では、情報手段を適切かつ実践的、主体的に活用することができるように学習活動を充実することとしています。また、共通教科「情報」において、生徒の興味・関心等に応じ、情報や情報科学に関する科学的な見方・考え方についてより広く、深く学べるよう、「社会と情報」、「情報の科学」の2科目のうちいずれか1科目を履修することとしています。
 文部科学省では、現行の学習指導要領の下で教育の情報化が円滑かつ確実に実施されるよう、教員の指導をはじめ、学校・教育委員会の具体的な取組の参考となる「教育の情報化に関する手引」を作成し、周知を図っています(※3)。また、文部科学省が平成25年度に小・中学生を対象にコンピュータを用いた情報活用能力について調査した結果を見ると、小・中学生共に、整理された情報を読み取ることはできる一方、複数のウェブサイトの情報を整理・解釈することや、受け手の状況に応じて情報発信することに課題があることなどが分かりました。このような調査結果を踏まえ、これらの課題に対する指導の要点をまとめた指導事例集「情報活用能力育成のために」を作成・配布するとともに、研修等において活用することとしています。
 なお、近年プログラミングに関する教育の充実の重要性が指摘されており、文部科学省では、初等中等教育段階におけるプログラミングに関する教員向けの参考資料「プログラミング教育実践ガイド」を作成しています。

「情報活用能力育成のために」
 「情報活用能力育成のために」

「プログラミング教育実践ガイド」
 「プログラミング教育実践ガイド」


  • ※3 参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1259413.htm

3 障害のある子供たちへの支援

 文部科学省では、各学校において障害のある子供たちの障害の状態や特性等を踏まえた教材を効果的に活用し、適切な指導を行うことができるよう、平成26年度に学習上の支援機器等教材活用促進事業を開始しました。企業・大学等が学校・教育委員会等と連携して行うICTを活用した教材など、児童生徒の障害の状態等に応じて使いやすい支援機器等教材の開発を支援しています。また、学校において、ICTなどに関する外部専門家の支援を受けつつ、支援機器等教材を活用した指導方法に関する実践的な研究を実施しています。
 国立特別支援教育総合研究所では、平成26年度に障害の状態や特性等に応じた教材や支援機器の活用に関する様々な情報を集約・管理し、発信するためのポータルサイトを構築しました(※4)。また、第2期計画で「ICTの活用等による新たな学びの推進」に記載されている内容(総論参照)に対する研究、各都道府県等の指導的立場にある教職員を対象とした「特別支援教育専門研修」における情報手段を活用した教育的支援に関する研修などを実施しています(※5)。


  • ※4 参照:http://kyozai.nise.go.jp/
  • ※5 参照:http://www.nise.go.jp

4 高等教育におけるICT人材の育成の推進

 近年、社会の様々な場面でICTの活用が急速に広がるとともに、政府機関や企業に対するサイバー攻撃などの社会的問題も多発しています。このような中で、今後の日本経済の発展や新たなイノベーションを創出するためには、ICTの高度な利活用が必須であり、社会的問題の本質まで掘り下げて解決策を描くことができる高度で実践的なICT人材の育成が求められています。
 文部科学省では、情報技術人材育成のための実践教育ネットワーク形成事業において、クラウド・コンピューティング、セキュリティ、組込みシステム及びビジネスアプリケーションの4分野で、産学連携により企業等の実際の課題に基づく課題解決型学習(PBL:Project Based Learning)等の実践教育の取組を推進しています。平成27年3月末現在、大阪大学を中心として合計96校の大学と合計107社(延べ数)の企業が全国的な実践教育ネットワークを形成しています。これにより、全国の大学への実践教育の普及や、情報技術を高度に活用して社会の具体的な課題を解決できる人材の育成を目指しています。
 また、第2期教育振興基本計画において、ICTを活用した教育の推進が掲げられており、マルチメディア装置や学内LAN(学内ネットワーク)の整備などの高度情報化に取り組む私立大学等を支援しています。
 このほか、誰もがインターネットを通じて大学の講義を無料で受講することができる取組として、MOOC(Massive Open Online Course/大規模公開オンライン講座)が注目されています。MOOCの取組は平成24年以降世界中に広まり、我が国においても、日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)が設立され、26年4月に日本版MOOCによる講義の配信が始まりました。

5 青少年を有害情報から守るための取組の推進

(1)学校における情報モラル教育の推進

  インターネットやスマートフォン、ソーシャルネットワークサービス(SNS)などの普及に伴って子供たちが違法情報・有害情報にさらされ、トラブルに巻き込まれる危険性が増えています。また、子供たち自身が加害者となるケースも見られ、適切に情報を取り扱う能力を育成する情報モラルに関する教育がますます重要となっています。
 現行の小・中・高等学校の学習指導要領では、小・中・高等学校の学習指導要領の「総則」において、各教科等の指導に当たっては、情報モラルを身に付けさせることを明記するとともに、小・中学校の「道徳」において情報モラルに関する指導に留意したり、高等学校の共通教科「情報」において情報モラルに関する内容について学習したりすることとしています。
 文部科学省では、「教育の情報化に関する手引」において、情報モラル教育の必要性や情報モラル教育の指導の在り方、各教科等における指導例、教員が持つべき知識等について解説(※6)しています。また、「情報モラル教育実践ガイダンス(※7)」や教員用指導手引書を通じて、小・中学校の教員が情報モラルを指導するための基本的な考え方や指導事例等を紹介しています。
 このほか、子供たちの情報モラルを育成するため、平成26年8月に「子供のための情報モラル育成プロジェクト」としてスローガン「考えよう 家族みんなで スマホのルール」とロゴマークを制作し、教育委員会や関係団体、企業等との連携により、子供たちの情報モラルの育成を図る取組を実施しています(※8)。
 さらに、通信関係団体や総務省などと連携し、保護者、教職員及び児童生徒を対象にした、インターネットの安全・安心な利用に関する講座(e-ネットキャラバン)を実施(※9)しています。

「子供のための情報モラル育成プロジェクト」
「子供のための情報モラル育成プロジェクト」


  • ※6 参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1259413.htm
  • ※7 参照:http://www.nier.go.jp/kaihatsu/jouhoumoral/index.html
  • ※8 参考:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/jouhoumoral/index.htm
  • ※9 参照:http://www.e-netcaravan.jp/

(2)インターネットをめぐる問題に関する取組

 スマートフォン等をはじめとした様々なインターネット接続機器の普及に伴い、子供たちが長時間利用することにより生活リズムの乱れや有害サイトを通じた犯罪等が深刻な問題となっています。
 平成26年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」(内閣府)によると、小学生では約53%、中学生では約79%、高校生では約96%がスマートフォン等のいずれかのインターネット接続機器でインターネットを利用しているとされています。このような状況を踏まえ、情報化社会の危険性とその対処法などについて、子供たち自身と保護者などが正しく認識し、適切に行動していくことがますます重要となっています。

「ちょっと待って!ケータイ&スマホ新聞(高校生版)」
「ちょっと待って!ケータイ&スマホ新聞(高校生版)」
 文部科学省では、平成21年4月施行の「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」に基づく「青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画(第2次)」などを踏まえ、関係府省庁等と連携しつつ、青少年をインターネット上の有害情報から守るための取組を推進しています。具体的には、

  • 小・中学生向けと高校生向けの普及啓発資料の作成・配布
  • フィルタリングやインターネット利用のルールに関する学習・参加型のシンポジウム「ネットモラルキャラバン隊」の開催
  • メディアリテラシー指導員養成講座の実施やフィルタリング普及活動などの各地域における先進的な取組の支援として「ネット対策地域支援」の実施
  • スマートフォンなどの新たな情報通信機器への対応方法などについて青少年自身が研修で学んだ成果を発信する「青少年安心ネット・ワークショップ」の実施
  • いわゆるネット依存傾向の青少年を対象とした自然体験や宿泊体験プログラムの実施を通じたネット依存対策の実施

 などに取り組んでいます。
 さらに、多くの青少年が初めてスマートフォンなどを手にする春の卒業・進学・新入学の時期に合わせ、関係府省庁等が連携して、「春のあんしんネット・新学期一斉行動」を展開し、全国の教育委員会、学校、PTAなどに協力を依頼しました。
 また、平成26年11月には、リベンジポルノ画像による被害の実情に鑑み、私的に撮影された性的画像を公表する行為等に対する罰則や、被害の発生を未然に防止するための教育及び啓発などを内容とする「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」が成立し、施行されました。

6 校務の情報化

 校務の情報化は、学校における校務の負担軽減を図り、教員が子供たちと向き合う時間や教員同士が指導方法について検討し合う時間を増やすことにつながります。さらに、学籍・出欠・成績・保健・図書等の管理や、教員間の指導計画・指導案・デジタル教材・子供たちの学習履歴その他様々な情報の共有、学校ウェブサイトやメール等による家庭・地域との情報共有などに役立ちます。
 「平成25年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査」によると、26年3月1日現在で、教員の校務用コンピュータ整備率は111.1%となっているものの(図表2-11-6)、「校務支援システム」(校務文書に関する業務、教職員間の情報共有、家庭や地域への情報発信、服務管理上の事務、施設管理等を行うことを目的として教職員が一律に利用するシステム)の整備率は、80.5%にとどまっています(図表2-11-7)。このため、教育委員会等において、校務支援システムの整備を含めた校務の情報化をより積極的に進めることが期待されます。

図表2-11-6 教員の校務用コンピュータ整備率

図表2-11-7 校務支援システムのある学校の割合

第2節 映像作品やICTを活用した教材の普及・奨励

 文部科学省では、教育上価値が高く、学校教育又は社会教育に広く利用されることが適当と認められる映画その他の映像作品や紙芝居を「文部科学省選定」として選定し、そのうち特に優れたものは「文部科学省特別選定」として選定して、普及・奨励に努めています(図表2-11-8)。また、平成26年度から審査の対象に教育用デジタルコンテンツを加えて、ICTを活用した幅広い教材の普及・奨励に努めています。

図表2-11-8 平成26年度文部科学省特別選定作品一覧

第3節 ICTを活用した情報発信

(1)文部科学省の取組に関する情報発信

 文部科学省ホームページは、教育、文化、スポーツ、科学技術・学術の各分野における最新の動向や調査結果のほか、報道発表資料や文部科学大臣の記者会見の記録、文部科学省の施策に関する情報を随時更新しながら発信しています。また、定期的に行う文部科学大臣の記者会見の動画を、即日文部科学省ウェブサイト上に掲載しています。
 また、広報誌として発行する「文部科学広報」は、平成22年度から電子書籍としてウェブサイトで閲覧することができるようになりました(※10)。文部科学省の庁舎内に設けられた「情報ひろば」の情報もウェブサイトで見ることができます。また、ゲーム要素を取り入れながら、文部科学省の仕事を学べる子供向けのウェブサイトも充実させています。
 さらに、文部科学省ではソーシャルメディアも積極的に活用しています。公式Twitter(「mextjapan」(※11)、平成23年2月開設)では、毎日、文部科学省ホームページの新着情報などを発信し、26年度はフォロワー数が15万人を超えました。公式Facebook(「文部科学省MEXT」(※12)、23年6月開設)においても、文部科学省ホームページとの連携を図りつつ、写真や画像を掲載して分かりやすく情報発信し、26年度にはファン数が4万8,000人に達しました。これらのほか、「YouTube」、「ニコニコ動画」、「USTREAM」などに専用チャンネルを設置し(※13)、施策の紹介動画等を制作・公開しているほか、会議・イベント等のインターネットライブ配信を実施しています(YouTubeチャンネル開設(20年8月)後の全再生回数:約590万回)。
 このほか、民間企業等と協力した映画・ドラマ等とのタイアップ広報において、特設ウェブサイトやソーシャルメディア、インターネット動画等の広報媒体を相互に連携させた広報活動も実施しています。


  • ※10 参照:http://www.mext.go.jp/b_menu/kouhou/
  • ※11 参照:https://twitter.com/mextjapan
  • ※12 参照:https://ja-jp.facebook.com/mextjapan
  • ※13 参照:http://www.mext.go.jp/movie/index.htm

(2)我が国の文化発信の強化

 文化庁では、文化行政の情報化と情報発信を強化するため、文化庁ウェブサイトなどで、文化財や美術品、舞台芸術、メディア芸術、日本語教育、国語施策などの情報を幅広く提供しています。
 また、Web広報誌として毎月更新していた「文化庁月報」を平成25年度3月号で終了し、新たに、26年5月から「文化庁広報誌 ぶんかる」(※14)を開設し、文化庁の取組を紹介するコラム、文化庁や国立文化施設の催し物のお知らせなどを掲載しています。
 同時に、公式Twitter「文化庁広報誌 ぶんかる」(※15)において、ほぼ毎日、文化庁ウェブサイトの新着情報などを発信しています。
 この他のウェブサイトも開設しており、例えば、「文化遺産オンライン」では、全国の博物館・美術館や関係団体、各地方公共団体の協力を得て、有形・無形を問わず良質で多様な文化遺産に関する情報を収集し、公開しています(※16)。
 さらに、日本芸術文化振興会が運営する「文化デジタルライブラリー」では、インターネットを通じ、舞台芸術の魅力を紹介する教育用コンテンツや、国立劇場等の自主公演に関する上演記録や錦絵、番付などの収蔵資料に関するデータベースなどを公開しています(※17)。


  • ※14 参照:http://prmagazine.bunka.go.jp/index.html
  • ※15 参照:https://twitter.com/prmag_bunka
  • ※16 参照:http://bunka.nii.ac.jp/
  • ※17 参照:http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/

お問合せ先

生涯学習政策局政策課

-- 登録:平成27年09月 --