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第10章 情報通信技術の活用の推進

第10章 総論

 学校教育において情報通信技術(ICT)を活用することにより、従来の紙や黒板による指導に加え、ICTが有する動画や音声等の機能を効果的に活用し、子供たちの学習への興味・関心を高め、分かりやすい授業を実現することができます。
 また、ICTを活用することで、一人一人の子供たちの能力や特性に応じた「個別学習」や、子供たちが教え合い学び合う「協働学習」の効果的な実施に加え、障害のある子供たちが障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服し、自立した日常生活や社会参加の実現につながる特別支援教育を実現することができます。
 文部科学省では、教科指導等におけるICTの効果的な活用により、子供たちの主体的な学びや学力の向上を実現することを目指し、教育の情報化を推進していきます。

図表2-10-1 21世紀にふさわしい学びの環境とそれに基づく学びの姿(例)

第1節 教育の情報化について

 社会の情報化が急速に進展していく中で、子供たちが情報や情報手段を主体的に選択し活用していくための個人の基礎的な資質(情報活用能力)を身に付け、情報社会に主体的に対応していく力を備えていくことがますます重要となっています。学校においても、情報化への対応が強く求められており、子供たちがコンピュータ、インターネット、デジタルカメラなど、ICTを活用して学習することが日常的になりつつあります。
 子供たちの「確かな学力」の向上を実現するためには、分かりやすい授業を実現することが必要であり、指導方法の一つとして、教員がICTを効果的に活用した授業を展開することが重要となっています。
 また、教員の校務事務の多忙化により、子供たちと向き合う時間に充てる時間が不足していることが指摘されている中で、ICTを活用した校務の効率化が求められています。

1 教科指導等における情報通信技術の活用

(1)教育の情報化に関する総合的な実証研究の実施

 21世紀を生きる子供たちに求められる力を育む教育を行うため、学校においてICTの特長を活かすことが重要です。
 ICTを活用し、その特長を活かすことにより、一斉指導による学び(一斉学習)に加え、子供たち一人一人の能力や特性に応じた学び(個別学習)や、子供たち同士が教え合い学び合う協働的な学び(協働学習)を推進することができます。
 文部科学省では平成23年度より、教育の情報化に関する総合的な実証研究を行うため、総務省の「フューチャースクール推進事業」と連携し、「学びのイノベーション事業」を実施しています。本実証研究は、全国20校(小学校10校、中学校8校、特別支援学校2校)を実証校とし、文部科学省はソフト、ヒューマン、教育面を、総務省はハード、インフラ、情報通信技術面を担当しています。
 本事業では、一人一台の情報端末や電子黒板、無線LAN等が整備された環境において、文部科学省が開発したデジタル教科書・教材を活用した授業を実施し、その効果・影響の検証等を行っています。
 実証校においては、例えば、子供たちが情報端末から自分の考え方を電子黒板に映し、それぞれの考え方を発表し合うことにより、多様な考え方を共有する取組などのほか、子供が情報端末を自宅に持ち帰って家庭学習でも活用する取組なども行われています。

点の数を求める方法を工夫して考え、式に表し、電子黒板を活用して、子供たちが様々な考え方を発表し合う様子の写真
点の数を求める方法を工夫して考え、式に表し、電子黒板を活用して、子供たちが様々な考え方を発表し合う様子

(2)障害のある子供たちへの支援

 障害のある児童生徒については、情報活用能力を育成するとともに、障害を補完し、学習を支援する補助手段として、情報通信技術などの活用を進めることが重要です。
 国立特別支援教育総合研究所においては、障害のある子供の教育を支援するための重要なツールとなる情報通信技術の活用に向けての研究を実施しています。また、各都道府県等の指導的立場に立つ教職員を対象とした「特別支援教育専門研修」において、情報手段を活用した教育的支援に関する内容の充実を図っています。このほか、各教育委員会などの研修の支援のための各種研修講義の配信や、発達障害教育情報センターWebサイトにおける発達障害のある子供の教育的支援に関する各種教育情報の提供など、総合的な情報の普及を行っています(※1)。

(3)教員への支援

 学校において、ICTを効果的に活用した教育を行うためには、教員のICT活用指導力を高めることが必要です。
 このため、教員研修センターでは、各地域の研修講師や研修の企画立案を行うなどの指導者の養成を目的とした「学校教育の情報化指導者養成研修」を実施しています。本研修では、ICTを活用した分かる授業を展開する手立て、情報モラルの指導を充実するための研修計画の作成など、学校の情報化の推進に必要となる知識等を修得するための講義・演習を行っており、本研修の受講者が各地域の指導者となり、教員のICTを活用した指導力の向上を図っています。


※1 参照:http://www.nise.go.jp

2 情報活用能力の育成

 子供たちの情報活用能力を育成する情報教育は、子供たちが「生きる力」を身に付ける上で重要であり、教育活動全体を通じて横断的に実施する必要があります。
 学習指導要領においては、情報教育を小・中・高等学校の各段階を通して体系的に実施することとしており、総合的な学習の時間や中学校技術・家庭科の技術分野、高等学校の共通教科情報科などにおいて実施されています。
 この中で、平成20年(小・中学校)及び平成21年(高等学校)に改訂された新学習指導要領において、情報教育の充実を図りました。
 具体的には、小学校の新学習指導要領では、コンピュータなどの基本的な操作を身に付けることや、各教科の授業において情報手段を適切に活用すること、情報モラルを身に付けることなどを明記しました。また、中学校の新学習指導要領では、小学校の学習を通じて習得したことを基盤として、コンピュータなどを主体的に活用できるように学習活動を充実することなどを明記しました。
 さらに、高等学校の新学習指導要領では、共通教科情報科において、生徒の興味・関心等に応じて、情報や情報科学に関する科学的な見方・考え方について、より広く、深く学ぶことを可能とするよう、従来の科目構成を見直し、「社会と情報」、「情報の科学」の2科目構成としました。
 これらを踏まえ、文部科学省では、新学習指導要領の下で教育の情報化が円滑かつ確実に実施されるよう、教員の指導をはじめ、学校・教育委員会の具体的な取組の参考に供するために、「教育の情報化に関する手引」を作成し、公表しました(※2)。
 また、義務教育段階における児童生徒の情報活用能力の習熟状況や授業等におけるICTを活用した学習状況の実態把握を通じて、情報活用能力の育成方策を検討し学校における指導の改善、充実を図るとともに、今後必要となる教育課程の検討に資することを目的として、情報教育の推進等に関する調査研究を平成24年度より実施しており、「情報活用能力調査」(25年度に実施予定)に使用する調査問題の作成や予備調査を実施しました。


※2 参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1259413.htm

Column No.24 学校における情報通信技術の活用

 佐賀県では、ICTを利活用した教育は、教育の質の向上と児童生徒の学力向上にとって非常に有効な手段であり、その推進は、これからの教育を左右する喫緊の課題であると捉え、平成23年度から「先進的ICT利活用教育推進事業」を「佐賀県総合計画2011」の“進”重点項目に位置付け、全県規模で取り組んでいます。本事業では、「機器整備」と「新たな教育情報システムの構築」及び「人材育成(職員の指導力の向上)」を一体的に進めています。
 こうした状況の下、国の事業との連携を図り、平成22年度は総務省「フューチャースクール推進事業」、平成23年度からはそれに加え文部科学省「学びのイノベーション事業」の実証校として佐賀市立西与賀小学校において両省事業の実証研究に取り組んでいます。また、県立武雄青陵中学校も平成23年度から実証校として、実証研究に取り組んでいます。
 併設型の中高一貫教育校である武雄青陵中学校は、併設する武雄高校とは、校地が約1.6km離れており、中高の日常的な交流について課題がありました。
 そこで、情報通信機器を利活用することで、そうした課題を克服し、中高間での協働学習の充実を図り、新しい学びを創造することができるのではないかと考え、本事業に取り組んでいるところです。
 また、上記の内容に加えて、文部科学省が開発した学習者用デジタル教科書・教材の利活用や災害時のICTの利活用方策等についても研究を進めています。
 これまでの生徒や教職員を対象としたアンケート調査やヒアリングによると、学習に対して主体的に取り組む態度や思考、判断などの学力が向上していることがうかがえました。今後は、表現力の育成等、21世紀型スキルの向上を図るため、更なる工夫を重ねます。
 こうした取組を一つのモデルとしながら、その成果について、県内はもとより、全国に発信し、ICT利活用教育を推進する原動力になればと考えています。

武雄青陵中学校 3年生(英語) Webを使って高校生とディベートしている授業風景の写真
武雄青陵中学校 3年生(英語)
 Webを使って高校生とディベートしている授業風景

(執筆:佐賀県教育委員会)

3 高等教育における高度情報通信技術人材の育成の推進

 近年の情報通信技術の発展により、インターネットなどのメディアやモバイル端末を活用することで、大学などの授業内容の多様化・高度化や、授業時間外の学習支援の更なる充実を図ることが期待されており、教育内容・方法の改善・充実をはじめとする様々な改革が進められています。
 このほかにも、私学助成によって、マルチメディア装置や学内LAN(学内ネットワーク)の整備など、私立大学などにおける高度情報化への各種の取組に関する支援を行っています。
 近年、社会の様々な場面で情報通信技術の活用が急速に広がるとともに、政府機関や企業に対するサイバー攻撃なども多発するなど、高度な情報通信技術人材の育成はますます重要になってきています。平成23年8月に政府のIT戦略本部が取りまとめた「情報通信技術人材に関するロードマップ」では、政府が取り組むべき施策として、産学連携による実践的教育活動を行うための教育プログラム及び大学間連携の構築、情報通信技術人材育成のための推進ネットワーク構築が求められています。
 また、平成25年1月に日本経済団体連合会が取りまとめた提言「情報通信技術の利活用による経済再生を目指して」においても、ICTを利活用した解決策をデザインできる高度人材の必要性や、政府として、過去に産学共同で行われてきた実践教育により得られた教育資産の蓄積・普及・評価・改善を継続的に行う拠点の構築等を支援すべきことが指摘されています。
 こうした状況の中、文部科学省では平成24年度から「情報技術人材育成のための実践教育ネットワーク形成事業」を実施しています。本事業では、大学院修士課程の学生を主な対象として、複数の大学と産業界の連携により、企業の実際の課題に基づく課題解決型学習(PBL:Project Based Learning)等の実践教育を行うとともに、大学と産業界による実践教育推進のネットワークを形成し、全国の大学に実践教育を普及することを目的としています。夏季休暇期間などを利用した短期集中のPBLや、分散環境下でのPBL等を行い、情報技術を高度に活用して、社会の具体的な課題を解決できる人材の育成を目指しています。

4 情報通信技術の安心安全な利用に向けて

(1)情報モラル教育の推進

 インターネットや携帯電話などの普及に伴い、子供たちが違法情報・有害情報にさらされ、トラブルに巻き込まれる危険性が増大しています。ときには、子供たち自身が加害者となるケースも見受けられることから、適切に情報を取り扱う能力を育成するための情報モラル教育の重要性が指摘されています。
 このような状況を踏まえ、文部科学省では、小・中・高等学校の新学習指導要領において、情報モラル教育の充実を図りました。
 具体的には、小・中・高等学校の新学習指導要領の「総則」において、各教科等の指導に当たっては、情報モラルを身に付けさせることを明記するとともに、高等学校の共通教科情報科を、従来の3科目から「社会と情報」「情報の科学」の2科目構成(選択必修)に再構成した際に、情報モラルに関する内容については共通で学習することとしました。
 また、前述した「教育の情報化に関する手引」においても、情報モラル教育の必要性や情報モラル教育の指導の在り方、各教科等における指導例、教員が持つべき知識等について解説(※3)するとともに、平成23年3月には国立教育政策研究所において小中学校の教員が情報モラルを指導するための基本的な考え方や指導事例等を紹介する「情報モラル教育実践ガイダンス」を作成・公表しました(※4)。
 さらに、通信関係団体や総務省などと連携し、保護者、教職員及び児童生徒を対象にした、インターネットの安全・安心な利用に関する講座(「e-ネットキャラバン」)を実施しています(※5)。


※3 参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1259413.htm
※4 参照:http://www.nier.go.jp/kaihatsu/jouhoumoral/index.html
※5 参照:http://www.e-netcaravan.jp/

(2)子供をインターネット上の有害情報から守るための取組の推進

 インターネットは、有用で便利なコミュニケーション手段として、青少年にも広く浸透しています。しかし、インターネット上には、青少年が閲覧するには望ましくないと考えられる情報も多く流通しています。また、「ネット上のいじめ」についても社会問題となっています。さらに、近年、スマートフォンや携帯ゲーム機など、インターネットに接続可能な機器が多様化しており、これらの機器への対応が新たな課題となっています。そこで、文部科学省では、平成21年4月施行の「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」に基づく第2次基本計画(平成24年7月子ども・若者育成支援推進本部決定)などを踏まえ、青少年をインターネット上の有害情報から守るための取組を推進しています。具体的には、地域でのネットパトロールやフィルタリング普及活動など、地域において有害環境から青少年を守るための推進体制の整備を支援しています。また、インターネット上のマナーや家庭でのルールづくりの重要性を周知するため、有識者による「ケータイモラルキャラバン隊」を結成し、保護者などを対象に全国6か所で学習・参加型のシンポジウムを開催しています。さらに、「青少年安心ネット・ワークショップ」では、インターネットにつながる新たな機器への対応やインターネットの活用法などについて、青少年が自ら研修し、保護者等に発信するシンポジウムを開催しました。
 加えて、インターネット上の掲示板などを利用した特定の児童生徒に対する誹謗中傷など、「ネット上のいじめ」などに対応するための取組を行っています(参照:第1部 特集2第 1節)。
 なお、学校における携帯電話の取扱いに関して、小中学校では原則持込禁止とすべきなどの指針に沿って、学校・教育委員会で指導方針を定め、児童生徒への指導を行うよう「学校における携帯電話等の取扱いについて」(平成21年1月30日、初等中等教育局長通知)を通知しています。

5 校務の情報化の推進

 学校における校務の負担軽減を図り、教員が子供たちと向き合う時間や教員同士が指導方法について吟味し合う時間を増加させることにより、児童生徒に対する教育の質の向上と学校経営の改善を図るためには、校務の情報化を推進することが有効です。校務の情報化は、学籍・出欠・成績・保健・図書等の管理や、教員間の指導計画・指導案・デジタル教材・子供たちの学習履歴その他様々な情報の共有、学校ウェブサイトやメール等による家庭・地域との情報共有等に資するものであり、校務用コンピュータや校務支援システムの整備等の推進が重要な課題となっています。
 平成24年3月1日時点で、教員の校務用コンピュータ整備率は102.8%となっていますが、「校務支援システム」(校務文書に関する業務、教職員間の情報共有、家庭や地域への情報発信、服務管理上の事務、施設管理等を行うことを目的とし、教職員が一律に利用するシステム)の整備率は、68.8%にとどまっています(図表2-10-2)。このため、教育委員会等において、校務支援システムの整備を含め、校務の情報化について積極的に取り組むことが期待されます。

図表2-10-2 教員の校務用コンピュータ整備率及び校務支援システムのある学校の割合

6 学校における教育の情報化の実態

(1)情報通信技術を活用した教育の推進のための環境整備

 学校におけるICT環境の整備状況については、平成24年3月1日現在、教育用コンピュータの1台当たり児童生徒数は6.6人(前年度6.6人)、普通教室の校内LAN整備率は83.6%(前年度82.3%)となっています。都道府県別の整備状況を見ると、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数は、8.3人/台から4.4人/台まで、普通教室の校内LAN整備率は55.3%から95.8%までとなっており、整備状況に差が見られています(図表2-10-3)。このほか、電子黒板の整備状況については、整備台数が約7万3,000台であり、前年度の約6万台から約1万台以上増加しています。また、実物投影機の整備台数は約12万5,000台で前年の約11万台から約1万台増加しており、周辺機器の整備が進んでいます(※6)。

図表2-10-3 教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数及び普通教室の校内LAN整備率


※6 参照:http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/jouhouka/kekka/k_detail/1323243.htm

(2)教員のICT活用指導力

 子供たちの学習内容や学習形態に応じて、五つの大項目と18の小項目に分類した「教員のICT活用指導力の基準(チェックリスト)」(※7)を活用し、公立学校を対象として教員のICT活用指導力の状況調査を行っています。調査では、このチェックリストに基づき、項目別に4段階(「わりにできる」「ややできる」「あまりできない」「ほとんどできない」)の自己評価を行い、「わりにできる」若しくは「ややできる」と回答した教員の割合により、5項目のICT活用指導力を把握しています(図表2-10-4)。昨年度と比べ、5項目全てのICT活用指導力が上昇しています。


※7 参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1296901.htm

図表2-10-4 教員のICT活用指導力の推移

第2節 情報通信技術を活用した生涯学習の推進

 文部科学省では、国民一人一人が生涯にわたり、あらゆる機会にあらゆる場所において学習することができ、その成果を生かすことができる環境づくりを目指しています。一方で、生涯学習をしていない主な理由として、「忙しくて時間がない」、「身近なところに施設や場所がない」こと等が挙げられています(生涯学習に関する世論調査(平成24年度))。
 このような状況を改善するためには、地理的・時間的制約を超えるとともに双方向性の特長を有するICTを効果的に活用した学習(eラーニング)を推進することが有効です。
 このため、多様なデジタルコンテンツの普及を推進していくこととしており、利用する上で効果が高いと認められるデジタルコンテンツを選定し、質の保証を図るための仕組みについて検討するために、学校現場や社会教育施設におけるデジタルコンテンツの活用の実態や、ニーズ等に関する調査研究を実施しました。
 また、民間団体と地方公共団体等が連携して実施するICTを活用した学習成果の評価や社会的通用性の向上に資する取組(eポートフォリオ、eパスポート)を支援し、その成果の普及に努めています。
 さらに、文部科学省では、教育上価値が高く、学校教育又は社会教育に広く利用されることが適当と認められる映画その他の映像作品や紙芝居を文部科学省選定とし、そのうち、特に優れたものは文部科学省特別選定として普及・促進に努めています(※8)(図表2-10-5)。

図表2-10-5 平成24年度文部科学省特別選定作品一覧


※8 参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/movie/main9_a1.htm

第3節 我が国の文化発信における情報通信技術の活用

 急速に進展する情報通信技術は、文化行政でも大きな役割を果たすものとなっています。文化庁では、文化行政の情報化と情報発信の強化のため、文化庁ホームページなどを窓口とし、文化財や美術品、舞台芸術、メディア芸術、日本語教育、国語施策などの各種情報を広く国内外に提供しています。
 例えば、「文化遺産オンライン」では、国や地方の有形・無形の文化遺産を集約することなどを目的として、全国の博物館・美術館、関係団体や各自治体の協力を得ながら、有形・無形を問わず良質で多様な文化遺産の情報を収集し、インターネットで公開しています(※9)。
 「文化デジタルライブラリー」では、インターネットを通じて舞台芸術の魅力を紹介する教育用コンテンツを学校などの教育機関をはじめとして広く一般に公開しています(※10)。また、国立劇場各館の自主公演に関する上演記録や錦絵、番付などの収蔵資料に関する情報をデータベース化して公開しています。この事業は、平成12年度から日本芸術文化振興会が中心となって進めています。
 そのほか、デジタルコンテンツなどの知的財産の創造・保護・活用を図るため、文化庁では、映画・アニメなどのコンテンツ制作などへの支援、海賊版(違法複製物)対策や情報化の進展に対応した著作権施策の推進などの様々な施策を実施しています(参照:第2部 第8章 第8節)。


※9 参照:http://bunka.nii.ac.jp/Index.do
※10 参照:http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/

第4節 電子政府の推進

 国民レベルでの知識・情報の共有が行われる、新たな「知識情報社会」を目指し、「新たな情報通信技術戦略」等に基づき、「本省情報基盤システム」「府省共通研究開発管理システム」「文部科学省ネットワーク(共通システム)」などの様々な情報化の推進に取り組んでいます。

1 ホームページにおける行政情報の提供

 動画やソーシャルメディアを活用し、掲載情報の一層の充実を図るとともに、引き続き、高齢者や障害者に配慮したページの作成を行っています。

2 府省共通研究開発管理システムの刷新

 平成20年1月より、競争的資金の配分の不合理な重複や過度の集中を避けることを主な目的として、8府省(※11)が共用する府省共通研究開発管理システム(e-Rad)の運用を文部科学省が行っていますが、平成25年1月にシステムを刷新しました。
 新システムでは、外部データベースとの連携を図り、情報の相互活用や、競争的資金等の一連の手続のワンストップ化を実現しました。


※11 8府省…内閣府、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省

お問合せ先

生涯学習政策局政策課

-- 登録:平成25年10月 --