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第12章 行政改革・政策評価等の推進

第12章 総論

 文部科学省では,行政改革について,所管独立行政法人の見直しを進めるとともに,所管公益法人に対しても平成20年12月に施行された新しい公益法人制度への円滑な移行に向けた指導,助言などを行っています。また,地域主権改革や規制改革,構造改革特区制度などの様々な取組を進めています。

 さらに「行政機関が行う政策の評価に関する法律」などに基づき,所管する政策の評価を行うとともに,客観的で分かりやすい評価が行われるよう,毎年評価の実施方法を改善しています。独立行政法人についても,「独立行政法人通則法」などに基づき様々な専門分野の外部有識者で構成する文部科学省独立行政法人評価委員会を設置し,厳正な評価を実施しています。

第1節 行政改革の推進

1 独立行政法人の見直し

 独立行政法人制度は,中央省庁等改革の一環として,より良い行政サービスの提供を目的として導入された制度であり,研究所や博物館など,国が直接行ってきた事務・事業のうち一定のものについて,国とは別の法人格を付与し,この法人に当該事務・事業を担わせることにより,弾力的・効率的で透明性の高い運営を確保することを目的としています。また,定期的に組織・業務の見直しを行う事を制度化し,3年から5年の期間として定められた中期目標期間終了時に,当該独立行政法人の業務を継続させる必要性,組織の在り方その他組織や業務の全般にわたる検討を行うことにしています。
 文部科学省においては,「独立行政法人整理合理化計画」(平成19年12月24日閣議決定)を踏まえ,1.21年4月にメディア教育開発センターを廃止し,2.21年10月に国立高等専門学校機構が設置する高専のうち,同一県内にある8校を4校に高度化再編し,3.21年10月に国立国語研究所を大学共同利用機関法人人間文化研究機構に移管しました。
 平成21年12月25日に閣議決定された「独立行政法人の抜本的な見直しについて」において,独立行政法人が行うすべての事務・事業について国民的視点から抜本的な見直しを行うこととしており,文部科学省においても,この閣議決定を踏まえて所管の独立行政法人の見直しを進めています。

2 新しい公益法人制度への対応等

 公益法人制度をめぐっては,平成20年12月1日,「民による公益の増進」を目指し,従来の主務官庁の裁量による公益法人の設立許可制度が改められ,新たな制度が施行されました。
 新制度では,要件を満たせば,登記のみで「一般社団・財団法人」を設立することが可能となり,一般社団・財団法人のうち,公益目的事業を行うことを主たる目的とすること等の基準を満たしていると認められる法人は,民間有識者からなる合議制機関の意見に基づき,行政庁(内閣総理大臣又は都道府県知事)による公益認定を受けて「公益社団・財団法人」となることができ,その後も行政庁による監督を受けることになります。
 また,従来の公益法人については,新制度施行後5年間の移行期間中は「特例民法法人」として存続することができ,その間は引き続き従来の主務官庁が所管し指導監督を行います。これらの「特例民法法人」は,この移行期間内に,合議制機関の意見に基づく行政庁の認可又は認定を受けることにより,「一般社団・財団法人」又は「公益社団・財団法人」に移行することができます。
 文部科学省としては,所管特例民法法人について,引き続き適切な指導監督を行うとともに,各法人が新しい公益法人制度に円滑に移行できるよう,適切に指導,助言を行っていきます。
 文部科学省所管の公益法人数は,平成20年12月1日現在,1,937法人(財団法人1,319,社団法人618)となっており,22年1月1日現在,このうち16法人が内閣総理大臣による公益認定を,1法人が都道府県知事による公益認定を受けています。
 また,平成21年12月25日に閣議決定された「政府関連公益法人の徹底的な見直しについて」において,国家公務員出身者が役員又は職員等に在籍する公益法人(政府関連公益法人)について,行政からの支出又は権限の付与により政府関連公益法人に実施させている事務・事業について,国民的な視点から徹底的に見直しを行うことにしていて,文部科学省においても,この閣議決定を踏まえて所管特例民法法人の見直しを進めています。

3 地域主権改革

 平成22年3月まで内閣府に設置された「地方分権改革推進委員会」においては,「基礎自治体への権限移譲」や国の法令による地方公共団体に対する「義務付け・枠付けの見直し」などについて,政府に対し計4次にわたり,勧告が行われてきました。政府では同委員会の勧告を踏まえ,「義務付け・枠付けの見直し」について,21年12月に「地方分権改革推進計画」を閣議決定し,22年3月には,同計画に基づいて「地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案」を国会へ提出しました。同法律案では,地方から見直しの要望があった事項を中心に,関係法律の改正を行うこととしており,文部科学省では,同法律案において,

  • 市町村の設置する幼稚園の設置廃止などに係る都道府県教育委員会の認可制を届出制に移行(学校教育法)
  • へき地学校等の指定基準及びへき地手当の支給に係る基準の条例への委任(へき地教育振興法)
  • 認定こども園の認定に係る要件を「従うべき基準」を定めた上で条例委任(就学前の子どもに関する教育,保育等の総合的な提供の推進に関する法律)

などの改正を予定しています。また,地方要望分以外の義務付け・枠付けについても,引き続き,見直しに向けた検討を行うことにしています。
 また,平成21年11月には,内閣府に「地域主権戦略会議」(議長:内閣総理大臣)が設置され,地域主権改革の実現に向けて「義務付け・枠付けの見直し」,「基礎的自治体への権限移譲」,「ひもつき補助金の一括交付金化」などの課題について検討が行われています。今後,政府としては,22年夏を目途に「地域主権戦略大綱(仮称)」の策定を目指すこととしており,文部科学省としても必要な検討を行うなど,引き続き地域主権改革の確立に向けて取り組んでいきます。

4 規制改革

 平成22年3月まで内閣府に設置された「規制改革会議」において,経済社会の構造改革を進める上で必要な規制の在り方に関する基本的事項について調査審議が行われてきました。政府においては,21年3月に同会議の議論の内容を尊重した「規制改革推進のための3か年計画(再改定)」(計画期間:19~21年度)を閣議決定し,文部科学省においても同計画(再改定)に盛り込まれた内容について,必要な取組を進めてきたところです。21年度には,例えば,高等学校の生徒に対する懲戒の適切な運用などについて,必要な措置を講じたところです。
 また,国民の目線での提案を幅広く受け付ける仕組みとして,平成22年1月より「国民の声」が新たにスタートしました。予算・組織や規制・制度に関する提案については,内閣府において1月から2月を集中期間として受付が行われ,6月を目途に提案に対する政府の対処方針を取りまとめる予定です。
 さらに,平成22年3月には,規制・制度改革に関する調査を行うため,行政刷新会議の下に「規制・制度改革に関する分科会」が設置されました。文部科学省では,同会議における議論や「国民の声」に寄せられた意見などを踏まえ,引き続き,各種制度や基準などについて必要な見直しや弾力化を図るなどの規制改革に取り組んでいきます。

5 構造改革特区

 構造改革特区とは,各地域の特性に応じて規制の特例措置を定めた構造改革特別区域を設定し,様々な分野における構造改革を推進することにより,地域の活性化を図り,国民経済を発展させることを目的とした制度です。
 特区制度においては,民間企業や地方公共団体などからの特区提案に基づいて特例措置が整備されています。文部科学省関係の特例措置を利用した構造改革特区計画は平成22年3月31日現在,43件が認定されており,地域の特性を活かした様々な取組が行われています。

○特区における特例措置の主な例

  • 株式会社による学校設置(15年10月施行)
  • 市町村教育委員会による特別免許状授与事業(16年10月施行)
  • 地方公共団体の長による学校等施設の管理及び整備に関する事務の実施事業(学校施設:19年10月施行,社会教育施設:21年5月施行)

 また,認められた特例措置について特段の弊害はないと判断された場合には当該措置を全国展開しています。文部科学省関係の特例措置では,平成22年3月31日までに,21件について全国展開のための措置を行いました。

○全国展開された特例措置の主な例

  • 学校設置における校地・校舎の自己所有要件の緩和(19年4月全国展開)
  • 教育課程の基準によらない教育課程の編制・実施(20年4月全国展開)
  • 高等学校等における外国留学時認定可能単位数の拡大(22年4月全国展開)

第2節 政策評価の実施

 平成13年1月の中央省庁等改革に伴い,政策評価制度が全府省に導入されました。14年4月からは,「行政機関が行う政策の評価に関する法律」が施行され,各府省において,政策評価の適切な実施に取り組んでいます。

1 政策評価の適切な実施

 当省では,政策評価に関する中長期的な方針である「文部科学省政策評価基本計画」を策定しており,現在はその第3期目(平成20~24年度)に当たります。また,年度ごとの実施方針となる「文部科学省政策評価実施計画」も策定しています。当省の政策評価は,これらの基本計画と実施計画に従って実施されています。22年3月には,22年度に実施する政策評価に向けて,租税特別措置に係る政策評価の導入などの政府全体の動向を踏まえつつ,「文部科学省政策評価基本計画」の改定及び「22年度文部科学省政策評価実施計画」の策定を行いました。
 また,文部科学省では,政策評価をより客観的な観点から実施するため,学識経験者などを構成員とする「政策評価に関する有識者会議」を開催し,評価手法・実施方法などの改善,個別の評価書などの内容について,助言を得ています。
 21年度に実施した政策評価の具体的な内容は以下のとおりです(個別の評価結果については,文部科学省のホームページにおいて公表されています(参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/hyouka/kekka/1291037.htm))。

(1)実績評価の実施

 平成21年度においては,20年度に実施した施策の実績について評価を行い,その結果を「文部科学省‐平成20年度実績評価書‐」(20年8月)として公表しました。実績評価の実施に当たっては,「文部科学省の使命と政策目標」に基づき13の政策目標と47の施策目標を設定することで政策の体系を明らかにしています。(図表2‐12‐1)。さらに,施策ごとに20年度の達成度合いを測定するため,複数設定した判断基準について,定量的データや施策の実施状況を分析し,その達成度合いを4段階(「S:想定した以上に達成」,「A:想定どおり達成」,「B:一定の成果が上がっているが,一部については想定どおり達成できなかった」,「C:想定どおりには達成できなかった」)の分類で表しています。

図表2‐12‐1 文部科学省の使命と政策目標

図表2‐12‐1 文部科学省の使命と政策目標

(2)事業評価の実施

 平成22年度概算要求において新規要求又は予算額の拡充を予定している事業のうち,社会的影響が大きいと想定されるもの又は予算規模の大きいものを対象に,事業の必要性・有効性・効率性,得ようとする効果について事前評価を実施しました。21年8月に一旦,評価書を決定,公表しましたが,21年10月に概算要求の再提出があったことを受け,改めて「文部科学省事業評価書‐平成22年度新規・拡充事業‐」(21年11月)を公表しました。

(3)総合評価の実施

 総合評価とは,特定のテーマに係る政策・施策に関する状況を様々な角度から掘り下げて分析し,総合的に評価するものです。平成20年度から,経済財政諮問会議が提示した重要対象分野のうち,文部科学省に関係する政策について,本評価方式によって評価を実施しています。21年度は,厚生労働省と連携して「医師確保対策」をテーマとして評価を実施し,「重要対象分野に関する評価書「医師確保対策」」(21年11月)として公表しました。

(4)規制に関する事前評価

 平成19年10月から,法律又は政令の制定,改廃によって,規制(国民の権利を制限し,又は義務を課する作用)を新設又は改廃する際の事前評価が義務付けられました。これを踏まえ,文部科学省では,規制を伴う政策の立案過程における客観性や透明性を図る観点から,規制の新設又は改廃に当たっては,規制の必要性,規制によって得られる便益,規制がもたらす費用,代替手段の有無などについて事前に検証・分析を行い,その結果を公表しています。21年度においては,「放射線同位元素の放射線障害防止に関する法律」の一部改正によって新設又は緩和される規制について事前評価を行い,「放射性同位元素等による放射線障害の防止に係る規制の事前評価書」(22年3月)として公表しました。

2 評価結果の政策への反映

 政策評価の結果は,予算要求や,法令による制度の新設・改廃などの政策の企画立案作業における重要な情報として活用され,適切に反映されることが大切です。文部科学省では,21年度に行われた政策評価の結果が,どのように政策に反映されたかについて,「評価結果の政策への反映状況」としてとりまとめ,22年3月に公表しています。

第3節 独立行政法人の評価

1 独立行政法人の評価制度

 文部科学省所管の独立行政法人は,教育,科学技術・学術,文化,スポーツといった幅広い分野において大きな役割を果たしており,文部科学省の政策目標を達成する上で極めて重要な役割を担っています。
 独立行政法人制度では,主務大臣が独立行政法人に対して指示する中期目標に基づく中期的な目標管理と第三者による事後評価の仕組みを前提としており,第三者評価機関として独立行政法人評価委員会が各府省に設けられています。
 独立行政法人評価委員会は,独立行政法人通則法(平成13年1月施行)などに基づき,各事業年度及び中期目標の期間における業務の実績の評価を実施するとともに,その結果,必要があると認める場合は,当該独立行政法人に対する業務運営の改善その他の勧告を行うこととしています。
 また,主務大臣による中期目標の設定,中期計画の認可,中期目標の期間の終了時における独立行政法人の業務を継続させる必要性や,組織の在り方その他その組織・業務全般にわたる検討を行う場合などにおいては,あらかじめ,独立行政法人評価委員会の意見を聴くこととしております。

2 平成21年度に実施した文部科学省所管の独立行政法人等の評価

 文部科学省独立行政法人評価委員会では,平成21年8月に,20年度の独立行政法人等の業務の実績に関する評価(対象法人27法人)及び中期目標に関する業務の実績に関する評価(対象法人7法人)を法人ごとに実施しました(図表2‐12‐2)。
 これらの評価結果の詳細については,文部科学省のホームページで公表しています(参照:http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/dokuritu/index.htm(※独立行政法人の評価結果についてへリンク))。

図表2‐12‐2 平成21年度に実施した文部科学省所管独立行政法人の評価結果の概要

図表2‐12‐2 平成21年度に実施した文部科学省所管独立行政法人の評価結果の概要

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生涯学習政策局政策課教育改革推進室

(生涯学習政策局政策課教育改革推進室)

-- 登録:平成22年08月 --