第2節 政策課題対応型研究開発における重点化

1.戦略重点科学技術の推進

 第2期基本計画において重点的な資源配分がなされた「重点4分野」(ライフサイエンス,情報通信,環境及びナノテクノロジー・材料)については,第3期基本計画においても「重点推進4分野」として,各分野内での重点化の考えに基づきつつ,引き続き優先的な資源配分を行います。また,国の存立にとって基盤的であり,国として取り組むことが不可欠なエネルギー,ものづくり技術,社会基盤,フロンティア分野を「推進4分野」と位置付け,適切な資源配分を行うこととしています。
 また,平成18年3月に総合科学技術会議は,各分野において,政策目標の実現のために重要な研究開発課題を精査するために,新興領域・融合領域への対応や,政策目標との関係を明確にしつつ,「分野別推進戦略」を策定しました。総合科学技術会議は,策定に当たって基本計画期間中に重点投資する対象について更に絞り込みを行うため,安全・安心を脅かす大規模自然災害等の社会的課題を早急に解決するもの,国際的な科学技術競争を勝ち抜くため必要とされるもの,国家的な大規模プロジェクトとして基本計画期間中に集中的に投資すべき基幹技術(「国家基幹技術」という。)の,三つの視点から「戦略重点科学技術」を選定し,分野別推進戦略に位置付けました。
 文部科学省では,「分野別推進戦略」を踏まえ,平成18年7月に「分野別研究開発推進方策」を決定し,今後10年を見通したおおむね5年程度の研究開発課題とその推進方策等を明らかにしました。

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