第2節 学術の振興

1.学術研究の意義

 大学を中心として行われる学術研究は,

など,文明の基盤を形成する活動です。
 このように,学術研究は,真理の探究という人間の知的欲求に根ざした普遍的な知的創造活動であり,人文・社会科学から自然科学までのあらゆる学問分野において,研究者の自由な発想と自主的な研究意欲を源泉として展開されるところに大きな特徴があります。また,学術研究の成果は,人類の知的共有財産として,それ自体優れた文化的価値を有すると同時に,更なる発展・複合化によって技術面から国民生活を豊かにするなど,社会経済の発展にも大きく貢献しており,国が中心となってその振興に努めることが必要です。
 今日,地球環境問題やエネルギー・資源問題など,地球的規模で問題が顕在化・深刻化しています。これらの問題を解決し,人類の未来を切り拓いていくために,学術研究の成果に大きな期待が寄せられています。多様で先導的・独創的な学術研究の推進を通じて,日本が優れた学術や文化を生み出していくことが重要です。

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