トピックス

1 大学院教育振興施策要綱

 大学院は,深い知的学識を涵養する高度な教育の課程を提供する場として,我が国が国際競争力を持って世界をリードしていくための高度な人材養成の中核を担うことが求められています。大学院の基盤強化については,これまで,制度的な整備や量的な充実に重点が置かれてきましたが,中央教育審議会答申「新時代の大学院教育」(平成17年9月5日)の提言や「科学技術基本計画」(18年3月28日閣議決定)を踏まえ,特に大学院教育の充実・強化に焦点を当てた取組計画である大学院教育振興施策要綱を18年3月30日に策定しました。
 この要綱では,1大学院教育の実質化(教育の課程の組織的展開の強化),2国際的な通用性・信頼性(大学院教育の質)の確保,3国際競争力ある卓越した教育研究拠点の形成,という改革の方向性と,そのために今後5年間程度で取り組むべき重点施策を明示しています。平成18年3月31日には,大学院教育の実質化を進めるため,大学院設置基準を改正(19年4月1日施行)し,人材養成目的を明らかにすることや,教職員のための組織的な研修・研究(FD:ファカルティ・ディベロップメント)の実施などを各大学院に求めています。また,併せて,大学院における優れた組織的・体系的な教育の取組や卓越した世界的な教育研究拠点を支援することとしています。

大学院を置く大学数の推移

大学院の在学者数の推移

大学院教育振興施策要綱(平成18年3月30日)の概要

次のページへ