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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第1章  生涯学習社会の実現へ
第1節  生涯学習の意義と推進体制の整備
1  生涯学習の意義


 「生涯学習」という言葉については,一般には,人々が生涯に行うあらゆる学習,すなわち,学校教育,社会教育,文化活動,スポーツ活動,レクリエーション活動,ボランティア活動,企業内教育,趣味など様々な場・機会において行う学習の意味で用いられるとともに,生涯学習社会を目指そうという考え方・理念自体を表していることもあります。そして,「生涯学習社会」とは,平成4年の生涯学習審議会の答申において,「人々が,生涯のいつでも,自由に学習機会を選択して学ぶことができ,その成果が適切に評価される」ような社会であるとされています。

 こうした生涯学習社会の構築が必要な理由としては,これまで次のような点が指摘されてきました。第一は,社会・経済の変化に対応するため,人々は絶えず新しい知識や技術の習得を迫られており,これらの学習需要に的確に対応し,生涯学習の基盤を整備することは,学習者自身の技能・経歴の向上のほか,社会制度の基盤である人材育成にもつながり,社会・経済の発展に寄与するということです。

 第二は,自由時間の増大などの社会の成熟化に伴い,心の豊かさや生きがいのための学習需要が増大している中で,これらの学習需要にこたえるための生涯学習の基盤を整備することは,学習者の自己実現のみならず,地域社会の活性化,高齢者の社会参加・青少年の健全育成など,社会全体にとっても有意義であるということです。

 第三は,生涯学習の基盤を整備し,学歴だけでなく様々な「学習の成果」が適切に評価される社会を築いていくことは,現在進められている教育改革の課題の一つである学歴社会の弊害の是正にもつながるということです。

 平成15年3月の中央教育審議会の答申「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について」においては,少子高齢化社会の進行と家族・地域の変容,高度情報化社会の進展と知識社会への移行,産業・就業構造の変貌などの社会の大きな変化の潮流を踏まえ,生涯学習の理念や家庭教育の支援,社会教育の振興の重要性が指摘されました。こうした答申なども踏まえて,現在,中央教育審議会生涯学習分科会においては,生涯学習の振興方策について審議が行われています。


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