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第1部   21世紀の教育改革
第2章  「豊かな人間性の育成」を目指して
第1節  子どもたちの状況
1  子どもの生活状況等



(1) 手伝い

 家庭の手伝いについて,日本の子どもは,外国の子どもと比較して,「買い物の手伝いをすること」「ゴミ袋を出すこと」など,体力を使ったり,煩雑なお手伝いについてはあまりやらない傾向はあるものの,総じて家庭の手伝いはよくしているといえます。

■図1-2-1■家庭の手伝い(子どもの体験活動研究会「子どもの体験活動等に関する国際比較調査(平成12年3月)」)


(2) 生活体験・社会体験

 日本の子どもは,生活体験について見ると,「赤ちゃんのおむつを替えたり,ミルクを上げたこと」,「小さい子どもの世話をしたり,遊んであげたこと」など身近な人とのかかわりの中でいわゆる役に立つ生活体験がやや少なく,また,社会体験については,「地域のお祭りや行事に参加したこと」などの体験が多い一方,「ボランテイア活動をしたこと」,「働いてお金をもらったこと」などが少ないという傾向が見られます。

 また,過去20年間において,生活体験や自然体験等が少なくなってきている傾向が見られます。ある調査では,20年前と比較して,例えば,「自分でリンゴやナシの皮をむいたこと」,「カエルにさわったこと」,「洗濯物を干したこと」の体験の度合いが低下しているという調査結果があります。

■図1-2-2■生活体験(子どもの体験活動研究会「子どもの体験活動等に関する国際比較調査(平成12年3月)」)

■図1-2-3■社会体験(子どもの体験活動研究会「子どもの体験活動等に関する国際比較調査(平成12年3月)」)

■図1-2-4■生活体験(ベネッセ教育研究所「モノグラフ・小学生ナウ vol.19-3 子どもは変わったか」


(3) 友人関係等

 日本の子どもの友人関係を見ると,諸外国に比べて「いじめを注意したこと」,「友だちのけんかをやめさせたこと」,「悪いことをしている友だちを注意したこと」,「困っている友だちの相談にのってあげたこと」などを余りしておらず,友人との人間関係や他人との関わりについて積極的に働き掛けることを避ける傾向が見られます( 図1-2-5 )。

■図1-2-5■友人関係(子どもの体験活動研究会「子どもの体験活動等に関する国際比較調査(平成12年3月)」)

 ※数値に誤りがあったため、修正いたしました。(2011年3月)

 また,20年前と比較して,子どもがケンカやいざこざを体験する割合が増え,また,20年前の調査では,ケンカの体験は学年が上がるにつれて減少する傾向が見られましたが,今回の調査では,逆に学年が上がるにつれ増加する傾向が示されました。ケンカの体験は,協調性や社会性を身に付けていく上で大切な経験であり,かつては,学年が上がるにつれて子どもの対人関係のスキルが向上しケンカに至らずに互いに問題を解決する能力を身に付けていましたが,現代の子どもたちは,自分の感情を抑制する仕方を身に付けていなかったり,人間関係の結び方が未熟であるなど対人関係能力が身に付いていないという面がうかがえます( 図1-2-6 , 図1-2-7 )。

■図1-2-6■喧嘩体験

■図1-2-7■喧嘩体験×学年


(4) 子どもの生活環境の変化

 子どもの生活環境に目を向けると,子どもたちの「生活の孤化」ともいうべき傾向が見られます。

 例えば,小学生のうち55%が個室を,14%がテレビを,3%が電話ないし携帯電話,PHSを所有しています(総務庁「低年齢少年の価値観等に関する調査(平成12年12月)」)。また,高校2年生のうち,半数以上が携帯電話ないしPHSを所有しているという調査結果があります(総務庁「青少年と携帯電話等に関する調査(平成12年12月)」)。

 さらに,「孤食」すなわち,子どもだけで食事を取る傾向が年々増加しています( 図1-2-8 )。

■図1-2-8■子どもが朝食を一緒に食べる人(厚生省「平成5年国民栄養調査成績」)

 こうした中で,子どもたちが,家庭の中で家族との関わりを持たずに生活することができる状況が生まれてきています。


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