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刊行に寄せて

文部科学大臣 松野博一

 これまで、我が国の科学技術は研究者をはじめとする関係者の不断の努力により、世界に誇れる輝かしい成果を創出し続けてきました。平成28年は、細胞内分子を分解し、再利用する基礎的なプロセスであるオートファジーのメカニズムを発見・解明した大隅良典・東京工業大学栄誉教授にノーベル生理学・医学賞が贈られました。21世紀における日本人の自然科学系ノーベル賞受賞者数は世界第2位であり、これは、我が国発の独創的な発想が、真理を探求し人類社会の発展に大きく貢献していることについて、世界から高く評価されていることを示しています。

 産業構造の変化やグローバル化などによる大変革の時代において、変革の源泉となるのはイノベーションです。イノベーションによって、これまでにはない新たな価値を創造し、産業創出や社会的課題の解決を通じて、経済成長や新たな経済・社会システムを実現することが必要となっています。こうした認識の下、安倍政権が掲げる「世界で最もイノベーションに適した国」の実現に向けて、第5期科学技術基本計画においては、いかなる変化にも柔軟に対応するため、科学技術イノベーションの基盤的な力を強化するとともに、科学技術成果のスピード感のある社会実装を実現するために、オープンイノベーションを本格的に推進することとされています。

 本白書においては、特集において大隅栄誉教授の2016年ノーベル賞の受賞を契機に議論が進んでいる我が国の学術研究・基礎研究や若手研究者をめぐる課題等について、我が国の基礎科学力強化に向けた取組をとりあげています。また、第1部「オープンイノベーションの加速~産学官共創によるイノベーションの持続的な創出に向けて~」においては、情報通信技術の高度化やグローバル化の進展に伴い、より一層重要性が増しているオープンイノベーションについて現状分析を行い今後の取組の方向性を示しています。

 経済・社会が大きく変化する中で、新たな未来を切り拓くため、政府は科学技術イノベーションを今後とも強力に推進することとし、その重要な担い手である、大学、公的研究機関、産業界がそれぞれの役割を如何なく発揮できるよう、全力で取り組んでまいります。

 本白書が、国民の皆さまにとって科学技術の振興に関する施策の現状をご理解いただく一助となるとともに、関係者の皆さまにとって今後の取組の参考となれば幸いです。

平成29年6月

お問合せ先

科学技術・学術政策局企画評価課

(科学技術・学術政策局企画評価課)

-- 登録:平成29年06月 --