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第1部 第3章 第4節 5 国際標準化への取組の強化

(1)国際標準化活動の現状

 現在、内閣官房知的財産戦略本部では、国際標準に関する戦略的取組として「国際標準総合戦略」を推進するとともに、経済産業省では、我が国の「国際標準化力」を経済力、科学技術水準に見合ったものとするため、我が国発の提案件数を2015年(平成27年)までに倍増させることなどを「国際標準化戦略目標」(平成18年11月)として定め、着実に取り組んでいるところである。

(2)研究開発と標準化の一体的推進の取組の強化

 政府が実施する研究開発プロジェクトは、その大部分は先端的で競争的な分野において研究開発競争に打ち勝つことを目的としており、必ずしも主目的とする研究成果そのものを国際標準化することが適切でない場合もある。しかしながら、必要に応じて、研究開発の実施段階から国際標準のシーズをくみ上げ、競争的な領域における国際標準化に十分に配慮すること等が必要な場合も多い。
 新市場における国際競争を優位に進めるため、個別研究開発プロジェクトの企画立案及び実施の段階からあらかじめ国際標準化戦略を組み込み、国際標準獲得が可能な要素について検討できる体制としておくことが重要な課題となっている。しかしながら、得られた研究開発成果をISO等での国際標準につなげることを目的としている国費による研究開発プロジェクトの数はまだ少ないのが現状である(第1−3−10図)
 また、競争的資金のうち、研究開発活動に伴う国際標準化活動を支援する旨を明確にしているものは少数にとどまっており、今後、競争的資金の公募要領等において、国際標準化活動についても交付金の範囲に含まれることを明確化し、研究者が国際標準化活動に取り組むことを促していくことが望まれる。また、国際標準獲得を目的とする研究開発のための競争的資金の整備も更に推進していくことが必要である。

第1−3−10図 研究開発と標準化の一体的推進の重要性

(3)研究開発分野における国際標準化活動を支える人材の育成

 研究開発成果を国際標準化に結び付けていく上で、得られた研究開発成果の中にある貴重な国際標準化のシーズを的確に見いだし、見落とすことのないように、国際標準の獲得に関する十分な知見を、研究者、技術者及び技能者が習得していることが重要である。
 このため、平成19年度に、東京工業大学大学院MOTコースや関西学院大学大学院MBAコースにおいて、国際標準化に関する講座を開設し、研究開発活動における国際標準化の役割等についての講義を行ったところである。今後も研究開発における標準化の役割等について知見を有する人材を育成するために、大学等の研究者、技術者及び技能者の養成課程等において標準化に関する教育の推進並びに企業内研修における取組の強化が重要である。
 また、国際標準化活動に功績のある者に対する顕彰制度の拡充や、能力認定の指針となる資格制度の創設により人材の裾野の拡大を図っていくことが重要である。

(4)その他の推進すべき取組

  • ア)特許を含む国際標準の提案が各国から増加している状況にかんがみ、知的財産権に係る活動従事者のうち国際標準化活動に従事する者のデータ等の収集を行う調査・統計の整備を進めることが、研究開発活動の結果得られた知的財産権がどのように国際標準に結び付けられているかを把握する上で重要である。
  • イ)国際標準化活動の活性化を目的として、「国際標準化に関する関係府省庁連絡会」を設置して、研究開発に係る国際標準化活動の取組等の情報を交換することなどを通じ、政府部内における国際標準化活動の活性化等に取り組んでおり、引き続き本連絡会を着実に運営していくことが重要である(注)
  • (注)事務局は日本工業標準調査会(JISC:Japan Industrial Standard Committee)

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