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第1部 第3章 第3節 2 研究資金の効果的活用を図るために講ずべき措置

 我が国の研究開発能力の強化を図っていくためには、諸外国における研究資金の使用等を参考にしつつ、我が国としても、以下のような取組を図っていく必要がある。

(1)会計の単年度主義にかかわる問題の改善

 競争的資金の使用ルールに関する論点のひとつは、我が国会計の単年度主義にかかわるものである。生物を扱う実験等に典型的に見られるように、研究開発は会計年度の区切りにまたがって作業を進め、進展状況に応じた時期・内容等での臨機応変の経費支出が求められる面がある。このため、資金の支出ニーズは、1年単位で会計を区切る単年度主義になじみにくく、研究活動の円滑な推進のみならず資金の効果的・効率的使用をも妨げる面があるといった指摘が研究者の一部からなされている。
 この観点から、独立行政法人を通じた複数年契約の実施や、明許繰越の活用を促進するための要件の明確化・周知徹底等の取組がなされているところである。

(2)資金制度の運用に係る手続の改善

 競争的資金の使用ルールに関する論点の2点目は、運用上設けられている様々なルールによる制約である。資金の原資が税金であること、研究費それぞれに性格・目的・役割等があること等から、資金の使用には一定の制約が生じることは当然のことであり、資金受領側もそのような本質的制約については理解すべきである。しかしながら指摘される問題の中には、機関内部で設けた手続が煩雑等のため、使用しにくくなっている等の問題もある。
 このようなものについては、研究機関側でその解決・改善のための工夫・努力が必要であるとともに、資金配分主体においても、よくある質問への回答集を作成して誤解を防いだり、手続のモデル等を分かりやすく示すなどして、支出可能であることを周知徹底することも必要である。
 また、資金交付の一層の早期化、研究計画・資金計画の事後チェック化、費用流用の一層の弾力化、資金の使用できない事項の減少等の取組も一層進める必要がある。

(3)各種競争的資金等の制度の統一的取扱い

 競争的資金の使用ルールに関する問題の3点目としては、各競争的資金等の間でのルールのばらつきの問題である。これらについては、競争的資金等の制度間で資金を使用できる対象等、ルールを共通化したり、異なる競争的資金等の整理統合を行い、より有効かつ効率的な資金の使用を可能とすることが求められる。

(4)研究資金使用の適正化

 他方で、昨今、一部の研究者による研究資金の不正使用等が大きな問題となったところである。研究資金が国民の税金から支払われていることにかんがみれば、上記のような研究資金使用の効率化へ向けた取組と併せ、その適正な使用、不正防止等への取組も進めていく必要がある。こうした観点から、特定の研究者への研究費の集中の防止、個々の競争的資金における適正な執行のチェックの強化、研究機関によるつなぎ資金の交付促進、不正を行った研究者の申請等の制限の運用などの取組を行う。

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