文部科学省本文へ

大臣の部屋 お知らせ 組織関連情報 政策関連情報 公表資料 申請・手続き等 基本・共通 教育 科学技術・学術 スポーツ 文化

第1部 第2章 第1節 4 世界的な人材獲得競争

 グローバル化による国際的な人材獲得競争が激化している中で、各国においてはイノベーション創出の源泉となる人材を確保する動きが活発化している。以下では、各国における世界的な人材獲得競争の事例を挙げる。

(1)米国:入国管理制度の改革による人材獲得政策

 米国は、これまで長期にわたり、世界各国から優秀な研究人材を惹(ひ)き付け、そのイノベーションの創出を有利に進めてきたところである。しかしながら、BRICs諸国等の新興国の経済発展等により、他国からの優秀な人材の確保が困難になる懸念から、自国内での研究人材の育成・強化のみならず、他国の人材の確保に向けた積極的な取組を行っているところである。
 具体的には、前述の大統領イニシアティブにおいて、人材育成・獲得の方策として、小・中・高等学校における数学・理科教育の充実と、世界中の優秀な人材を米国にとどめるために、有能な技術者や研究者へのビザ発行数を増加させるための入国管理制度の改革を提案している。

(2)中国:国外人材呼び戻し政策等

 中国では科学技術レベルの向上、先進国へのキャッチアップのために、国外で活躍する自国の優秀な研究人材を帰国させるための国外人材呼戻し政策を積極的に展開している(第1−2−10図)。こうした研究人材が、中国国内における研究開発の中心的な役割を担っているとの指摘もある。さらに、自国以外の卓越した研究人材の招へいにも乗り出している。その具体的内容は以下のとおりである(注)

  • (注)資料:科学技術振興機構 中国総合研究センター

○留学人員創業園(インキュベーター)(1994年〜)

 国外留学生、あるいは国外で仕事に従事している中国人人材の帰国を奨励するための優遇政策で、帰国者の起業をサポートするものである。

○春暉(しゅんき)計画(1996年〜)

 教育部が留学経験者の祖国奉仕を支援するために実施している計画で、主に国外で博士学位を取得し、専門領域で顕著な学術成績を挙げた留学経験者を対象としている。

○中国科学院「百人計画」(1994年〜)

 中国で最初に開始された「高目標、高基準、高強度」の人材招致・養成策。任期は3年間である。給与、医療保険、手当などが支給される。

○長江学者奨励計画(1998年〜)

 国内外の優秀な学者を中国の高等教育機関に招致し、国際的なトップレベル人材を養成することを目的とした計画。科学研究及び教職に従事している満45歳以下の国内外の学者に対し、保険、ポスト、給与面等での優遇政策を講じている。

○111計画(2006年〜)

 世界のトップ100の大学・研究機関から、1,000人以上の科学者を招き、国内の優秀な研究者との合同研究チームを約100か所形成するというものである。中国のトップ大学に世界レベルの「科学革新インテリジェンス導入拠点」を設けることにより、トップレベルの外国人研究者を積極的に中国の科学技術の現場に投入するねらいがある。

第1−2−10図 中国からの留学生数及び留学帰国生数の推移

  • 資料:科学技術振興機構 中国総合研究センター(http://crds.jst.go.jp/CRC/plan/m4-3.htm)

前のページへ

次のページへ