第3章 科学技術システム改革

第3節■科学技術振興のための基盤の強化

6 学協会の活動の促進

 学協会は、大学などの研究者を中心に自主的に組織された団体であり、個々の研究組織を超えて、研究評価、情報交換あるいは人的交流の場として重要な役割を果たしており、最新の優れた研究成果を発信する学術研究集会・講演会・シンポジウムの開催や、学会誌の刊行などを通じて、学術研究の発展に大きく寄与している。
 文部科学省では、このような学協会の振興を図るため、学協会が諸外国の研究者の参加を得て日本国内で開催する国際会議、青少年や社会人を対象に最新の研究成果などを普及・啓発するためのシンポジウムの開催及び学術定期刊行物の刊行などに対して、科学研究費補助金「研究成果公開促進費」による助成を行っている。
 日本学術会議では、我が国の学協会の実態を把握するためのアンケート調査及び主要な学協会からのヒアリング調査、強い情報発信力を持つ欧米の学協会に関する調査並びに幅広い学協会や研究者等の参加したシンポジウム「これからの学協会のありかた」を開催した。

(学協会の国際競争力の強化)

 科学技術振興機構では、我が国からの研究成果の情報発信機能を強化するために、学協会の学会誌・論文誌における論文の投稿から査読・審査、公開までの工程を電子化して行う科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE(注))を整備し、学会誌・論文誌の国際化の支援を行っている。

  • (注)J−STAGE:Japan Science and Technology information AGgregator, Electronic

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