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4.知的財産権制度の充実と標準化への積極的対応

 知的創造活動を促進する観点から、知的財産権の適切な保護は極めて重要である。
 専門サービスの利便性を高める観点から、特許庁では、「弁理士法」の改正による弁理士試験制度の簡素合理化及び業務の拡大を行うとともに、知的財産の活用を促進する観点から、工業所有権情報・研修館では、都道府県・TLO等に対し特許流通アドバイザー等の派遣、特許流通データべースの整備、知的財産の取引を担う人材の育成支援のための研修事業及び国際特許流通セミナーを開催した。また、特許庁では、全国各地で特許流通フェアを開催するなど、我が国の特許流通市場の環境整備の施策を行った。さらに、アジア諸国における知的財産権の保護強化のため、専門家派遣、現地セミナー開催、研修生受入れ等の人材育成、各知的財産庁における事務審査処理の情報化協力を実施した。
 経済産業省では、基準認証研究開発事業として、国際標準の獲得が我が国産業の競争力の強化に重要である分野において、国際標準作成のための研究開発を行い、平成17年度現在29テーマについて実施している。また、国際標準創成国際共同研究開発事業として、国際標準創成のための研究を諸外国と実施する国際共同チームに対して実施しており、平成17年度は2チームに対して実施した。
 平成17年度より、新規技術開発を促進する観点から、国内標準化及び国際標準化を念頭においたナノ粒子の安全性評価のための基盤技術に関する研究開発を開始した。
 総務省では、情報通信分野における我が国発の国際標準の実現、国際競争力の強化を促すため、研究成果を国際電気通信連合(ITU(注1))等の標準化機関に対して提案を行う等、標準化活動への貢献を条件とした公募研究として「国際技術獲得型研究開発」を実施しており、平成17年度は2件を新規に採択した。また、研究開発と標準化の一体的推進が重要との認識の下、将来的な国際標準への貢献を意識して、ユビキタスネットワーク技術等を推進している。ITUにおいては、ユビキタスネット社会の実現に不可欠な基盤技術として、NGN(次世代ネットワーク)の標準化活動が活発化しているほか、ホームネットワーク、電子タグシステム等の標準化が今後本格化するものと期待されており、我が国はこれまでITUにおけるこれら技術の標準化体制の提案等を積極的に実施してきた。さらに、アジア・太平洋電気通信標準化機関(ASTAP(注2))を通じてアジア諸国との標準化活動の連携を強化し、ITUに対する標準案の共同提案を推進している。
 今後、科学技術創造立国の実現に向け研究開発投資を拡充する中、我が国全体として、研究開発投資の拡充に対応した成果の創出と確保を図り、国際競争力の強化に結び付けることが重要である。このため、総合科学技術会議の下に知的財産戦略専門調査会を設け、平成16年5月には大学等の優れた知的財産の創造及び活用について調査・検討を行い、「知的財産戦略について」を取りまとめた。
 さらに、科学技術分野のみならず広く我が国全体の知的財産戦略に関しても政府全体での推進が図られている。平成17年6月には知的財産戦略本部(本部長:内閣総理大臣)において「知的財産推進計画2005」が決定された。同計画の重要政策課題については二つの専門調査会において検討が行われており、「知的創造サイクルに関する重点課題の推進方策」(平成18年2月、知的創造サイクル専門調査会)、「デジタルコンテンツの振興戦略」(平成18年2月、コンテンツ専門調査会)等が取りまとめられた。

注1  ITU:International Telecommunication Union
注2  ASTAP:Asia-Pacific Telecommunity Standardization Program

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