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2.社会とのチャンネルの構築

 科学技術の振興に当たっては、国民の理解増進に努める必要がある。このため、科学技術に関する各種イベントや研究機関の公開、博物館・科学館等の機能の充実を図るとともに、メディア等を通じて科学技術を分かりやすく伝える機会を拡充する。さらに、地域において、科学技術に関する事柄を分かりやすく解説するとともに、社会の科学技術に関する意見を科学技術に携わる者に伝達する役割を担う人材の養成・確保を促進する。

(1)科学技術に親しむ機会の提供
 国民が科学技術を身近に感じ、強い関心を抱くような社会環境をつくり上げていくため、青少年をはじめとする国民に対し、科学技術に親しむ多様な機会を提供することが重要である。

●マルチメディアを活用した取組
 科学技術振興機構は、CS放送やケーブルテレビ、インターネット等を通じ、国民に科学技術に関する情報を発信する「サイエンスチャンネル」等において提供する映像番組の作成や、「JSTバーチャル科学館」における科学技術情報の提供を行っている。

●各種イベントの開催
 文部科学省では、テレビ・ラジオ番組の企画・制作及び放送、CMの企画・制作及び配付、定期刊行物発行、各種セミナーの開催等様々な普及啓発活動を実施している。特に「科学技術週間」、「原子力の日」、「宇宙の日」には、関係機関の協力を得て各種行事を全国的規模で実施し、政府広報を通じて、テレビ・ラジオ番組等を活用した広報を行っている。平成17年度の科学技術週間は、文部科学省が東京丸の内にて「サイエンスカフェ」を実施したり、また、「一家に1枚周期表」と題し、各元素の最先端の用途等を解説したポスターを作製・配付した。科学技術関係機関の協力により、全国各地の研究施設、科学館等で「施設の一般公開」、「科学技術実験教室」等のイベントが開催された。

●科学技術体験活動の支援
 国立オリンピック記念青少年総合センター(平成18年4月1日より青少年教育振興機構)に設置されている「子どもゆめ基金」により、民間団体が行う子どもの科学体験活動などの体験活動等に対して助成を行っている。
 また、国立科学博物館では、科学技術に関する催しや展示などで、講演・実験指導等を行う「サイエンス・ボランティア」を登録し、その情報をインターネットで提供している。
 大学・高等専門学校において、青少年をはじめ、社会の各方面に対して理工系分野の魅力を積極的に情報発信するための体験入学事業を実施している。

●大学・研究機関の公開
 国立天文台では、青少年を含む一般市民を対象に直径50センチメートルの社会教育用望遠鏡を用いた「天体観望会」を毎月2回実施している。また、東京大学生産技術研究所では一般公開の中で、中・高校生を対象とした見学コースや産学研究交流の展示を設けるなど、研究施設を一般市民に公開し、研究活動の紹介や講演会などを実施する大学の研究所や大学共同利用機関が多くなっている。
 農林水産省においては、つくばリサーチギャラリーを設置して、農林水産技術の最新の成果等を展示し普及啓発に努めており、常設展示のほか、平成15年度から特別企画展示の開催を開始した。農業・生物系特定産業技術研究機構においては、研究成果キャラバン隊の派遣等を実施し、成果の普及に努めている。

●子ども科学技術白書
 文部科学省では、子どもたちの科学技術に対する興味・関心を高めていくため、平成11年度より、ライフサイエンスや宇宙開発など時宜にかなったテーマを選び、マンガで分かりやすく取り上げた「子ども科学技術白書」を毎年作成している。「子ども科学技術白書」は、文部科学省のホームページで全文を公開するほか、全国の小学校、公立図書館、科学館等へ配付するとともに、全国の政府刊行物サービス・センター等で販売している。
 平成18年3月に発行した最新刊では、「防災科学技術」をテーマに取り上げ、地震を中心とする自然災害に対する科学技術について、自然災害を「知る・予測する」、自分たちの身を「守る」、そして被害から「助ける」といった視点から、マンガや写真、付録のCD-ROMなどにより分かりやすく解説している。

子ども科学技術白書7
子ども科学技術白書7

(2)科学技術に関する表彰等
 科学技術の振興を図るためには、発明の奨励、科学技術に関する功労者の表彰等を通じて研究開発意欲の高揚を図ることが効果的である。
 このため、文部科学省では、我が国の科学技術に関し最近顕著な功績を上げた者に対し、平成17年度については科学技術賞89件162名(開発部門19件51名、研究部門31件54名、科学技術振興部門1件1名、技術部門25件36名、理解増進部門13件20名)、若手科学者賞63名、創意工夫功労者賞984名及び小中学生の創意工夫の育成に顕著な成果を上げた学校に対する創意工夫育成功労学校賞21校の表彰を行っている。
 経済産業省では、若者の産業技術に対する関心の低下や理工系離れに対処するため、平成5年度から、産業技術を評価し保存して、次代を担う若者に継承していくための活動として、産業技術のイノベーションに係る実態調査等を行うなど、産業技術の継承活動を展開している。また、この一環として、平成5年度より、21世紀を担う若い世代に化学技術を承継する活動として、大学化学実験等の「夢化学21」キャンペーン事業を支援している。

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