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2.情報通信分野

 情報通信分野における研究開発の進展は、他の多くの研究開発領域において革新的な成果をもたらすのみならず、新産業の創出や既存産業の発展に貢献している。また、携帯電話やコンピュータの普及に見られるように、情報通信技術は、我々の日常生活の幅広い活動において必要不可欠なものとなり、安全・安心かつ快適な生活をおくるための重要な基盤である。

●ネットワークがすみずみまで行き渡った社会への対応と世界市場の創造に向けた「高速・高信頼情報通信システム」の構築
 日本が優位な技術(情報家電、モバイル、光、デバイス技術等)を核に、産学官の強力な連携の下で世界に先行して、ハード技術とコンテンツ(情報内容)を含むソフト技術を一体とした「高速・高信頼情報通信システム」を構築することにより、研究成果の社会・経済への迅速な還元を目指すことが要請されている。
 総務省では、極めて多数の端末からのリアルタイム認証技術、ネットワーク経路制御技術等の研究開発を行う「ユビキタスネットワーク(何でもどこでもネットワーク)技術の研究開発」等に取り組んでいる。
 文部科学省では、安全かつ安心して情報のやりとりができるユビキタス環境を支える基盤技術として、高性能かつ大容量のセキュリティ機能を強化した電子タグと、安全が確保された組込型基本ソフトウェアの研究開発を行う「安全なユビキタス社会を支える基盤技術の研究開発プロジェクト」を推進している。
 経済産業省では、高信頼かつ安全で使いやすい社会ITインフラを実現するため、ネットワークで接続された複数のコンピュータや記憶装置をあたかも一つのコンピュータのように機能させる基盤ソフトウェアの開発を目的とする「ビジネスグリッドコンピューティングプロジェクト」等に取り組んでいる。

●次世代のブレークスルー、新産業の種となる情報通信技術
 次世代ヒューマンインターフェース技術、量子工学技術など新しい原理・技術を用いた次世代情報通信技術、宇宙開発(通信)、ナノ技術など、融合領域において他分野との連携の下で行う高度な情報通信技術の研究開発を推進することが要請されている。
 文部科学省では、スーパーコンピューティングにおいて既存技術の限界突破のためにブレークスルーが必要でかつ波及効果の大きなハードウェアに関する要素技術の研究開発を行う「将来のスーパーコンピューティングのための要素技術の研究開発プロジェクト」を推進している。
 経済産業省では、愛知万博の会場において、生活分野及び福祉分野の9種類のロボット(実用システム化推進事業)及び65種類のプロトタイプロボット(プロトタイプ開発支援事業)のデモによる実証試験を行う「次世代ロボット実用化プロジェクト」、高度な安全性と動作の柔軟性を求められる、特定の人間の近くで動作するロボットの実用化技術開発及び実証試験を行う「人間支援型ロボット実用化プロジェクト」、効率的なロボット開発に不可欠な基本パーツのモジュール化に対応し、ロボット産業の裾野を広げるため、要素部品とシステムをつなぐインターフェース共通化を行う「次世代ロボット共通基盤開発プロジェクト」等の事業を推進している。
 また総務省、文部科学省、経済産業省及び国土交通省の連携により、山間地、ビル影等に影響されず、全国ほぼ100パーセントカバーする高精度測位サービスの提供を実現する準天頂衛星システムの研究開発を民間と連携して進めることとしている。

●研究開発基盤技術
 欧米に比べて後れている科学技術データベースの整備、研究所・大学を高速ネットワークで結び、遠隔地で共同研究が行えるスーパーコンピュータネットワークや仮想研究所等の技術開発及び整備を行うことが要請されている。
 文部科学省では、地球シミュレータ(注)等の超高速コンピュータを活用し、人の個体差に応じた創薬の開発などを可能とする生命現象シミュレーションなどの世界最高水準のマルチスケール、マルチフィジックス・シミュレーションソフトウェアの研究開発を行う「革新的シミュレーションソフトウェアの研究開発プロジェクト」を推進している。

 平成17年度における情報通信分野の主な研究課題は第3-2-2表のとおりである。

第3-2-2表情報通信分野の主な研究課題(平成17年度)

 地球シミュレータ:海洋研究開発機構地球シミュレータセンターが保有するスーパーコンピュータで、地球規模の気候や地殻の変動メカニズムなどをシミュレーションすることができる。

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