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第1章 科学技術政策の展開

 平成7年11月15日に公布、施行された「科学技術基本法」は、科学技術が我が国の経済社会の発展、国民の福祉の向上や人類社会の持続的な発展に重要な役割を果たすべきであるという認識に基づき、我が国の科学技術の水準の向上を図るため、科学技術基本計画を策定するなど、科学技術の振興を総合的かつ計画的に推進するための施策を推進することを目的としている。
 同法第9条では、政府は、科学技術の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、科学技術基本計画を策定することとされている。

第1節■科学技術基本計画

 平成13年3月に閣議決定された第2期基本計画は、我が国経済がバブル経済崩壊後の長期的停滞に苦しむ中で策定、実施されてきた。厳しさを増す財政状況の中でも政府研究開発投資が拡充されるとともに、基礎研究の推進と国家的・社会的課題に対応した研究開発の重点化等による科学技術の戦略的重点化や、競争的資金の拡充や制度改革による競争的な研究開発環境の整備、さらには国立試験研究機関や国立大学の法人化等の構造改革が実施されてきた。このような流れの中、平成16年12月27日の総合科学技術会議において、内閣総理大臣から、平成18年度から5か年の科学技術基本計画策定のための科学技術に関する基本政策についての諮問が行われた。総合科学技術会議での1年間にわたる調査検討を経て、平成17年12月27日の同会議で諮問第5号「科学技術に関する基本政策」に対する答申が行われた。この答申に基づき、総合科学技術会議の議を経て、平成18年3月28日、政府は、第3期科学技術基本計画(以下「第3期基本計画」という。)を閣議決定した(第1部第3章第1節参照)。
 同計画においては、「社会・国民に支持され、成果を還元する科学技術」及び「人材育成と競争的環境の重視」の2点を基本姿勢とし、第2期基本計画で掲げた三つの理念(「知の創造と活用により世界に貢献できる国」「国際競争力があり持続的発展ができる国」「安心・安全で質の高い生活のできる国」)を基本的に継承しながら、その下により具体化された政策目標として1飛躍知の発見・発明、2科学技術の限界突破、3環境と経済の両立、4イノベーター日本、5生涯はつらつ生活、6安全が誇りとなる国の六つを掲げている。その実現に向けて、質の高い基礎研究を重視するとともに、国家的・社会的課題に対応した研究開発については、ライフサイエンス、情報通信、環境及びナノテクノロジー・材料の4分野に対して特に重点を置き、優先的に研究開発資源を配分することとしている。さらに、8分野の分野別推進戦略を定めて、計画期間中に集中投資を必要とする「戦略重点科学技術」の選定を行うなど、各分野内でも重点化を図ることとしている。また、質の高い研究を層厚く生み出す人材育成と競争的環境の醸成、科学の発展と絶えざるイノベーションの創出に向けた戦略的投資及びそれらの成果還元に向けた制度・運用上の隘(あい)路(ろ)の解消といった多様な政策課題への挑戦が今後5年間の科学技術の使命であるとしている。我が国の財政事情が主要先進国中で最悪の状況となっており、歳出・歳入一体の財政構造改革を推進することが、活力ある経済社会を実現し、持続的な成長を図る上で不可欠の課題となっている中、第3期基本計画では、第2期基本計画期間までの科学技術振興の努力を継続していくとの観点から、政府研究開発投資について、第3期基本計画期間中も対GDP比率で欧米主要国の水準を確保することが求められており、この場合、平成18年度より22年度までの政府研究開発投資の総額の規模を約25兆円とすることが必要とされている(第3-1-1図)。
(注)基本計画期間中の政府研究開発投資の対GDP比率が1パーセント、同期間中のGDPの名目成長率が平均3.1パーセントを前提としている。

第3-1-1図第3期科学技術基本計画(平成18から22年度)の概要

 以上のような観点を踏まえ、毎年度の予算編成に当たっては、今後の社会・経済動向、科学技術の振興の必要性を勘案するとともに、第2期基本計画期間中に比べて更に厳しさを増している財政事情を踏まえ、基本計画における科学技術システム改革の着実な実施により政府研究開発投資の効果を最大限に発揮させることを前提として、第3期基本計画に掲げる施策の推進に必要な経費の確保を図っていくこととしている。


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