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第2節■研究費の負担及び使用

 研究費は、負担及び使用についてそれぞれ組織別に見ることができる。OECDは、統計上、政府(注)、産業界、大学、民営研究機関、外国に分類しており、これにより主要国における研究費の負担割合及び使用割合を見る。

 政府:第1章及び第2章で、研究費及び研究者数を述べる場合、政府とは中央政府、地方政府(我が国の場合地方公共団体)及びこれらの関係機関を意味する。

●研究費の負担
 研究費総額における政府による負担割合を概観すると、フランスが高く、約4割を負担している。我が国は主要国の中で最も低い値となっているが、これは、国防研究費の割合が著しく低いこと、民間活力がおう盛であること等が影響しているものと考えられる(第2-1-6図)。また、民間負担が多くを占めているため、景気の変動を受けやすいという特徴がある(第2-1-7図)。

第2-1-6図主要国における研究費の組織別負担割合

第2-1-7図我が国の研究費総額の伸び率と国内総生産(GDP)成長率の推移

 政府負担割合の推移を見ると、各国とも冷戦構造解消後の国防研究費の低下等から漸減傾向にあったが、近年は米国、フランスで増加傾向にある。我が国では5年連続でわずかながら減少している(第2-1-8図)。
 また、政府負担額の対国内総生産(GDP)比では、フランス、米国、ドイツ、日本、英国の順となっており、米国、ドイツ、フランスは増加傾向にあり、我が国は減少傾向で推移している(第2-1-9図)。

第2-1-8図主要国における研究費の政府負担割合の推移

第2-1-9図主要国における政府負担研究費の対国内総生産(GDP)比の推移

●研究費の使用
 使用割合では、各国とも産業界が約3分の2を占めており、民間企業が研究開発の実施に大きな役割を果たしている。フランスは、政府研究機関の使用割合が主要国の中で最も大きな比率となっている(第2-1-10図)。

第2-1-10図主要国における研究費の組織別使用割合

 主要国の組織別実質研究費の推移を見ると、各国とも産業界における研究費の使用が大きいことが分かる(第2-1-11図)。
 我が国の実質研究費の対前年度増加率に対する組織別寄与度の推移を見ると、企業等の研究費が、我が国の研究費の動向に大きく影響していることが分かる。平成7年度からプラスの寄与となっていた会社等の寄与度は平成11年度マイナスに転じたものの、平成12年度からは再びプラスの寄与となっている(第2-1-12図)。

第2-1-11図主要国の組織別実質研究費の推移

第2-1-12図我が国における実質研究費(使用額)の対前年度増加率に対する組織別寄与度の推移

●研究費の流れ
 研究費の負担源と使用機関間における研究費の流れを見ると、我が国の政府の資金は、大学へ約48パーセント、政府研究機関へ約44パーセント、民間へ約9パーセントとなっており、民間の資金は、民間へ98.8パーセント、大学へ1.0パーセント、政府研究機関へ0.2パーセントとなっている。
 このような負担源と使用組織間における研究費の流れを国際的に比較すれば、我が国は他の国に比べて全体として各部門間を移動する研究費が少ない。一方、米国及び英国は政府資金のうち民間が使用する割合が大きく、英国は外国負担の研究費が多いことが特徴となっている(第2-1-13図)。
 我が国において、政府から民間へ、民間から大学への研究費の流れが少ない点については、諸外国に比べて研究開発を民間活力にゆだねるところが大きいこと、また、米国、英国で、政府から民間への流れが大きい点については、国防研究費を通じた部門間の流れが多いこと等の要因を指摘できる。また、英国で外国からの研究費の流れが大きい理由は、英国に研究開発拠点を置いている外国資本の企業の自国からの研究費の送金によるものと考えられる。

第2-1-13図主要国における研究費の流れ

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