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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第4章 科学技術活動の国際化の推進
1.  主体的な国際協力活動の展開
(2)  アジア・太平洋諸国との協力


(アジア・太平洋経済協力(APEC)会議における協力)

 アジア太平洋地域の持続的な経済成長を達成していくための政府間の協力の場として,1989年(平成元年)に発足したアジア太平洋経済協力(APEC)会議は,開かれた地域協力を掲げ,貿易・投資の自由化・円滑化,経済・技術協力の推進を目的に,産業技術,人材養成,エネルギー等の分野で協力活動を実施している。特に産業技術ワーキンググループにおいては,科学技術の情報流通の促進,研究施設の相互利用の促進などの種々の具体的協力プロジェクトが進められている。2004年(平成16年)3月には,クライストチャーチにて『持続可能な成長をもたらす科学技術,イノベーションの能力促進』をテーマとして,第4回科学技術担当大臣会合が開催された。

(アジア欧州会合(ASEM)における協力)

 アジア欧州会合(ASEM)は,北米―欧州,アジア―北米の関係に比して,従来相対的に希薄であったアジアと欧州の関係を強化することを目的として,アジアと欧州が率直な対話を行う場として設けられたものである。

 2002年(平成14年)9月にコペンハーゲンで開催されたASEM第4回首脳会合では,水分野などにおける具体的な協力活動の報告が提出された。引き続き,2003年(平成15年)においても,科学技術分野の協力の推進が求められている。

(東南アジア諸国連合(ASEAN)との協力)

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は,域内における経済成長,社会・文化的発展の促進等を目的に設立された。ASEAN諸国に日本,中国,韓国を加えたASEAN+3の枠組みでの対話も実施されており,1999年のASEAN+3首脳会合において,科学技術分野の協力強化が提言された。

 このため,ASEAN科学技術委員会(COST)により,ASEAN加盟国に日本,中国,韓国の3か国を加えたASEAN/COST+3会合が提案され,2003年(平成15年)4月には,マニラにて第2回会合が開催された。

(各国との協力)

 中国との間では,科学技術協力協定( )に基づく協力のほか,2003年11月に中国において「産学官連携」をテーマに文部科学省と中国科学技術部との間で科学技術行政担当官による政府対話を実施した。

 日本,中国,韓国の3か国の間では,2004年(平成16年)3月に東京で第2回日中韓科学技術協力局長級会議を開催し,各国の科学技術政策を紹介するとともに,アジアの中核としての3国の役割について議論した。

 シンガポールとの間では,2002年に発効した日シンガポール新時代経済連携協定(JSEPA)に基づき,2003年(平成15年)11月に科学技術及び職業上の技能の相互承認(技術士の資格を含む。)に関する第1回合同委員会がシンガポールにて開催された。

 このほか,韓国,オーストラリア,インドネシア,インド,イスラエル等との間でも科学技術協力協定等に基づき,情報交換,研究者の交流,共同研究の実施等の協力が進められている。

 また,科学技術協力協定等が締結されていない国についても,今後の協力可能性等について意見交換を行っている。

 加えて,アフガニスタンをはじめ世界の数多くの国において,埋設された地雷は復興・開発上の大きな障害の一つとなっており,人道的観点からの対人地雷探知・除去活動をより安全・確実かつ効率的に実施できるよう,探知・除去技術の研究開発を行っている。


■注 科学技術協力協定:我が国と外国との間で,平和目的のための科学技術分野の協力関係を促進するために締結される協定(取極)。協力活動の形態や合同委員会などの政府間協議の枠組みのほか,協力により生じる知的所有権の扱いを定めており,この協定の下で,研究開発の情報交換,研究者交流,共同研究などの様々な協力活動が実施されている。合同委員会は,これまでの協力活動の報告や今後の協力活動について協議するために,数年ごとに開催されている。


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