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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第4章 科学技術活動の国際化の推進
1.  主体的な国際協力活動の展開
(1)  多国間協力枠組みにおける展開


(主要国首脳会議(サミット))

 第8回主要国首脳会議(ベルサイユ・サミット)において,ミッテラン仏大統領の提唱の下に,初めて科学技術が話題として取り上げられて以来,科学技術に関する話題はたびたび取り上げられている。

 2003年(平成15年)6月に開催された第29回主要国首脳会議(エビアン・サミット)では,「持続可能な開発のための科学技術G8行動計画」が採択された。この中で地球観測に関しては,今後10年間の実施計画を2004年(平成16年)春の東京での閣僚級会合までに策定することが合意され,また,エネルギー技術に関しては,先進的原子力技術の開発等が取り上げられた。さらに「放射線源の安全に関するG8首脳声明」等が取りまとめられた。

(国際連合諸機関)

 国際連合においては,各種委員会・機関等を通じ,全地球的視野で解決に当たる必要がある天然資源,エネルギー,食糧,気候,環境,自然災害などに関する諸問題に対しての活動が積極的に展開されている。2002年(平成14年)8月から9月にかけて開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)」では,地球観測技術の開発等について盛り込まれた実施計画が採択された。この実施計画を受け,独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA 旧宇宙開発事業団)は,2003年(平成15年),アジア諸国を対象にセミナー開催等を行った。

 また,我が国は,ユネスコの多岐にわたる科学技術分野の事業活動に積極的に参加・協力している。

 ユネスコは,「水科学及び水に関連する生態系」を自然科学分野における最優先分野と定め,国際水文学計画(IHP)などの各種事業を通じて世界の水問題に取り組んでおり,2003年(平成15年)3月に日本で開催された第3回世界水フォーラムにおいて,最初の「世界水発展報告書(WWDR)」を発表した。また,同年10月に行われた第32回ユネスコ総会においては,遺伝情報の利用における指針を示した「ヒト遺伝情報に関する国際宣言」が採択された。我が国はIHP政府間理事会の理事国を務めるなど,ユネスコの諸活動に積極的に参加・協力している。

(経済協力開発機構(OECD))

 OECDにおいては,科学技術政策委員会(CSTP),情報・コンピュータ及び通信政策委員会(ICCP),産業・企業環境委員会(CIBE),農業委員会(AGR),環境政策委員会(EPOC),原子力機関(NEA),国際エネルギー機関(IEA)等を通じて,加盟国間の意見・経験等の交換,情報及び人材の交流,統計資料等の作成及び共同研究の実施をはじめとした科学技術に関する活動が行われている。

 CSTPは,加盟国の経済及び社会の発展に貢献するために,科学技術政策分野におけるメンバー国間の協力を推進することを目的として活動しており,2004年(平成16年)1月には,パリにて各国科学技術関係閣僚の参加による閣僚級会合が開催され,科学とイノベーションの関わり,科学技術系人材の養成と流動性の向上,科学技術国際協力等について議論が行われた。

 また,CSTPは以下の4つのサブグループを設置し,具体的な活動を実施している。

{1}グローバルサイエンスフォーラム(GSF:地球規模問題の解決に寄与する国際科学技術協力の推進を主な目的としている)
 同フォーラムは,メガサイエンスフォーラムの活動を継承し,科学技術政策担当者が国際協力・協調が必要な科学技術分野の重要事項について意見交換し,科学技術政策決定に資する提言を行うための場として,1999年(平成11年)6月に設立された。
 2004年(平成16年)1月に開催された閣僚級会合において,GSFより提案された「ニューロインフォマティクス」及び「線形加速器(リニアコライダー)」に係る声明が承認されるとともに,同会合において,GSFの5年間の活動延長が承認された。これを踏まえて,同年2月に行われた第10回会合においては,国際ニューロインフォマティクス統合機構の設置,高エネルギー物理学コンサルタティブグループや地球近傍小天体(NEOs)に係る活動,若者の科学離れ,今後のGSF活動等について活発な議論が行われた。
{2}イノベーション・技術政策ワーキンググループ(TIP:科学技術知識の生産性,雇用及び経済成長に結び付けるための仕組み及び手段の解明を主な目的としている)
 同ワーキンググループでは,1993年設立以来,特にナショナル・イノベーション・システム(NIS)を中心に技術政策について議論・分析を行っている。
 近年では,NISの評価法,技術分野別のイノベーション,イノベーションと成長と生産性,研究における官民連携等に関し検討を実施してきている。
 2004年(平成16年)1月に開催されたCSTP閣僚級会合の結論を受け,今後は知的財産権とイノベーション,科学とイノベーションの連携等について議論する他,TIP独自にも,公的資金による民間研究開発,新たな技術分野におけるイノベーション等について分析・検討を行うこととしている。
{3}バイオテクノロジーに関するワーキング・パーティー(WPB:バイオテクノロジーの安全かつ効果的な使用の進展を支援することを主な目的としている)
 持続可能な成長と開発のためのバイオテクノロジー等について引き続き検討が行われ,2004年(平成16年)1月にパリで開催されたCSTP閣僚級会合において,「グローバル生物遺伝資源センターネットワーク」(GBRCN)の枠組みを2006年までに構築すること等が合意された。
{4}科学技術指標専門家会合(NESTI( ))
 2003年(平成15年)6月,パリにおいて開催されたNESTI会合において,イノベーション活動のデータの収集・解釈に関する国際基準であるオスロ・マニュアルの改定,さらに科学技術人材の指標整備についての検討が行われた。

■注 NESTI(National Experts on Science and Technology Indicators):CSTPのために行われる統計作業の監視,監督,助言を主な目的としている。


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