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第1部   これからの科学技術と社会
第2章 社会のための科学技術のあり方
第3節 新たな技術の社会への適用
1.  科学技術による社会的影響の両面性


 多くの場合,科学技術は社会にとって有益なものとして発明され,又は発見されるものである。現在,科学技術の成果は,多種多様な形態で利用されることで,社会に大きな利益をもたらしている一方で,その適用いかんによっては,想定されていなかった社会的課題ももたらしている。

  第1章 において述べたように,科学技術は,産業の発展や人々の生活の利便性の向上,物質的豊かさの実現に貢献してきた反面,各種の公害や自然環境の破壊等をもたらすなどの環境問題を発生させた。環境問題に関しては,新たな科学技術によって解決が試みられているだけでなく,環境基本法,大気汚染防止法等の制度整備,また環境に配慮した生活への転換といった生活様式の変更の促進等の社会的な対応が実施されている。

 このように,科学技術が社会に適用される過程においては,それを促進するための社会資本の投入や制度整備等が求められると同時に,新たに生ずる社会的課題への対応も必要となっている。実際,「社会意識に関する世論調査」によると,科学技術に対して良い方向にあるとする国民意識が年々低くなっている傾向にあり,科学技術の発展に対する国民の複雑な感情を表していると考えられる( 第1-2-31図 )。

第1-2-31図 科学技術の方向性に関する国民意識の変化

 一方,「科学技術に関する意識調査(平成13年)」によれば,科学技術の発展によって生活が快適になったと多くの国民が意識しているように,科学技術は社会経済の発展を促し,人々の生活水準を向上させるものとして,期待される役割は今後も大きいと考えられる( 第1-2-32図 )。このため,科学技術の発展と社会の利益が相反しないよう,科学技術が社会に適用されるに当たっては,あらかじめ技術的側面とともに社会的側面としての利点や課題について検討することも重要である。

第1-2-32図 科学技術が生活を快適にしたという意見に対する意識


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