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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第3章  科学技術システムの改革
第3節  地域における科学技術の振興
3.  「知的クラスター」,「産業クラスター」の形成に対する支援



(1) 知的クラスターの形成に向けた取組

 第2期科学技術基本計画では,地域における「知的クラスター」の形成について国としてもその構築を促進することが必要であるとしている。

 「知的クラスター」とは,地域のイニシアティブの下で,地域において独自の研究開発テーマとポテンシャルを有する公的研究機関等を核とし,地域内外から企業等も参画して構成される技術革新システムであり,具体的には,人的ネットワークや共同研究体制が形成されることにより,核をなす公的研究機関等の有する独創的な技術シーズと企業の実用化ニーズが相互に刺激しつつ連鎖的に技術革新とこれに伴う新産業創出が起こるシステムである。

 文部科学省では,有識者からなる検討会を組織し,知的クラスターの在り方とその形成に必要な方策について検討を行い,平成13年6月より,全国30地域において,知的クラスター形成のための実現可能性調査(FS調査)を実施し,各地域(30地域)から提出された事業計画をもとに10地域程度を選定し,平成14年度より「知的クラスター創成事業」を展開する予定である。

 また,将来的に知的クラスターへの発展が期待される都市エリアに着目し,自治体の主体性,地域の個性発揮を重視し,特定の領域に特化し,地域の大学,高専等の「知恵」と「人材」を活用した人中心のシステムによるエリアの産学官連携体制の整備を支援する「都市エリア型連携促進事業」についても平成14年度より推進していく予定である。


(2) 産業クラスター計画(地域再生・産業集積計画)

 産業クラスターとは,大学等の公的研究機関と周辺企業との間の技術革新に加え,より広域的に大学等と企業の間や企業同士の連携が図られ,イノベーションとの新事業・新産業の創出が連鎖的に生じるシステムである。

 経済産業省では,「産業クラスター計画」として,各地域経済産業局自らが結節点となって,世界市場を目指す地域の企業や大学などからなる産学官の広域的な人的ネットワークを形成するとともに,経済産業省の地域関連施策を総合的・効果的に投入することにより,地域経済を支え,世界に通用する新事業が次々と展開される産業集積の形成を目指している。具体的には,地方自治体の協力も得て,当面,全国19のプロジェクトで,約3,400社の世界市場を目指す中堅・中小企業,約180の大学を含む産学官の広域的な人的ネットワークを形成し,産学官の間で流通する情報の質・量を格段に高め,技術・経営情報・販路等の経営資源を補完するとともに,地域の特性を生かした技術開発の支援,企業家育成施設(ビジネス・インキュベータ)や事業環境の整備を三位一体として推進しているところである。

 地域における実用化技術開発の支援や起業家育成施設の整備は,産業の活力を高め,新事業を生み出し,中長期的に生産と雇用を創出することにより,産業構造改革を進め経済を活性化する効果を有する。平成13年度補正予算及び平成14年度当初予算では,地域における実用化技術開発支援を中心に,産業クラスター計画に関連する施策が抜本的に強化されており,約840億円の予算が確保されている。特に平成13年度補正予算による実用化技術開発支援には約3,000件,7倍の応募があるなど,産業クラスター計画の取組により,既に地域の産学官連携が活性化しつつある。今後とも各般の支援策を総合的・効果的に投入することにより,地域経済の再生を図っていく。


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