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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第1章  科学技術政策の展開
第2節  総合科学技術会議
2.  総合科学技術会議の活動


 総合科学技術会議は,設置以来,議長たる内閣総理大臣の出席の下,原則毎月1回開催(平成14年3月までに計16回開催)している。平成13年度において審議・決定された主な事項は以下のとおりである。


(1) 分野別推進戦略の作成

 基本計画が定める重点化戦略に基づき,ライフサイエンス,情報通信,環境,ナノテクノロジー・材料,エネルギー,製造技術,社会基盤及びフロンティアの8分野について,当該分野の現状,今後5年間にわたる重点領域及び当該領域における研究開発の目標及び推進方策を明確化し,内閣総理大臣及び関係大臣に対して意見具申した。(分野別推進戦略の詳細については, 第3部第2章第2節 1.ライフサイエンス分野〜8.フロンティア分野を参照)

第3-1-4表 重点4分野の分野別推進戦略のポイント


(2) 科学技術に関する予算,人材等の資源配分の方針

 基本計画に示されているように,総合科学技術会議は,基本計画,分野別推進戦略等を踏まえて,次年度における科学技術に関する施策のうち,特に重点的に推進すべき事項等について内閣総理大臣に意見を述べ,その上で,次年度の重要な施策,資源配分に関する考え方を明らかにし,関係大臣に示すこととされている。さらに,総合科学技術会議において示された考え方を踏まえた資源配分が行われるよう,必要に応じて予算編成過程において財政当局との連携を図ることとされている。

(平成14年度の科学技術に関する予算,人材等の資源配分の方針の作成〔平成13年7月11日〕)

 世界最高水準の科学技術創造立国の実現を目指し,基本計画を着実に実行するため,平成14年度は,産業競争力の強化と経済の活性化,健康で質の高い生活,地球環境の保全と循環型社会の実現等の政策的要請を勘案して,科学技術の戦略的重点化と科学技術システム改革を行うこととした。平成14年度の科学技術に関する予算,人材等の資源配分について,内閣総理大臣に対して意見具申を行った。

 科学技術の戦略的重点化については,重点4分野としてライフサイエンス,情報通信,環境及びナノテクノロジー・材料の4分野に特に重点を置き,更に各分野内で重点的に推進すべき事項を明確化した。同時に,研究者の自由な発想に基づき,幅広く,新たな知に挑戦し,未来を切り拓く,国際水準の質の高い基礎研究を一層重視することとした。一方,科学技術システム改革については,世界最高水準の優れた研究成果を生み出し活用できる研究開発環境を構築するため,研究現場での競争原理の発揮,公正かつ透明性の高い評価の徹底,人材の流動向上等について,改革を行うこととした。

(構造改革特別要求予定施策(科学技術関係)の精査等)

 平成14年度の予算要求では,構造改革を促進するために,「構造改革特別要求」として,「今後の経済運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」(平成13年6月26日閣議決定)に掲げられた重点7分野( )に該当する施策に係る経費を各府省が9月末までに要求することになり,その重点7分野のひとつである科学技術の振興については,総合科学技術会議が中心となって各府省の要求予定施策の調整を行うこととされた。これを受けて,9月に科学技術政策担当大臣及び有識者議員が各省からヒアリング等を実施して各府省の要求予定施策の内容を把握し,その結果を踏まえ,総合科学技術会議として,上記予定施策を俯瞰して,「平成14年度の科学技術に関する予算,人材等の資源配分の方針」,「分野別推進戦略」に照らして検討を行った(平成13年9月21日)。また,併せて公共投資重点化措置に係る各府省の要望施策を点検し,その結果を取りまとめた。


■注 {1}循環型経済社会の構築など環境問題への対応,{2}少子・高齢化への対応,{3}地方の個性ある活性化,まちづくり,{4}都市の再生-都市の魅力と国際競争力,{5}科学技術の振興,{6}人材育成,教育,{7}世界最先端のIT国家の実現

(予算編成過程における財政当局との連携)

 平成14年度科学技術関係予算の編成に当たっては,構造改革特別要求以外の各府省の要求内容を含めて,総合科学技術会議が精査を行い,科学技術の戦略的重点化,科学技術システムの改革等の平成14年度予算編成に当たって配慮すべき点を「平成14年度科学技術関係予算の編成に向けて(意見)」としてまとめて,内閣総理大臣及び関係大臣に向けて意見具申をした(平成13年11月28日)。科学技術の重要性にかんがみ,平成14年度予算においては,一般歳出が対前年比2.3%減となる中で,科学技術関係予算については同2%の伸びとなった(うち,科学技術振興費については,同5.8%増)。

(平成13年度第2次補正予算〔科学技術関係〕)

 構造改革を更に加速しつつ,デフレスパイラルに陥ることを回避するための平成13年度第2次補正予算として,「改革推進公共投資」特別措置が実施されることとなり,科学技術の振興のための施設設備が重点分野のひとつとなった。これを受けて,平成13年11月28日に開催された総合科学技術会議において,科学技術政策担当大臣及び有識者議員が,関係府省の要望を精査しつつ,メリハリをつけることとなった。精査に当たっては,「小泉内閣の構造改革の方針に沿う」,「経済活性化に向けた効果を生み出す」,「科学技術の発展を中長期的に支える」との観点から行い,「平成14年度の科学技術に関する予算,人材等の資源配分の方針」,「分野別推進戦略」に沿い,かつ,民間投資の創出や雇用機会の増大に向けて即効性が認められ,特に緊急かつ積極的に実施すべき施策を取りまとめた。

(平成14年度予算の実施に関するフォローアップ〔平成13年12月25日〕)

 平成14年度予算については,科学技術政策担当大臣及び有識者議員を中心に,府省の枠を越えて総合的に研究開発が推進され,成果の社会還元が迅速になされるようにフォローアップしていくこととされた。具体的には,{1}複数の府省にまたがり,かつ相互の関連性の強い施策であって,総合的な運用を図ることが効果的・効率的であるもの,{2}目標の実現のためには,引き続き内容の精査,戦略・体制の具体化が必要な施策等について,「平成14年度科学技術関係予算の編成に向けて(意見)」等に沿った施策の推進がなされるよう,科学技術政策担当大臣及び有識者議員が関係府省の施策の実施の状況を把握し,必要に応じて意見を述べ,調整を図ることとした。


(3) 科学技術振興調整費

 総合科学技術会議は,その発足に伴い,これまでの科学技術振興調整費を抜本的に見直し,「科学技術振興調整費の活用に関する基本方針」を平成13年3月22日に決定した。この方針では,科学技術振興調整費を,我が国全体の科学技術に関する施策を俯瞰した上で,科学技術に関する予算,人材等の資源配分の方針に従って,各省の施策の先鞭となるもの,各府省ごとの施策では対応できていない境界的・融合的なもの,複数機関の協力により相乗効果が期待できるもの,機動的に取り組むべきもの等で,その成果がさらに新たな施策や他の研究シーズとなって発展する等政策誘導効果の高いものに活用する資金として位置付けた。また,交付の対象となる施策としては,「優れた成果の創出・活用のための科学技術システム改革」,「将来性の見込まれる分野・領域への戦略的対応等」,「科学技術活動の国際化の推進」に資する施策とした。

 これを踏まえ,平成13年度の科学技術振興調整費の配分については,従来からのプログラムを廃止し,新たなプログラムを実施( )することとした「平成13年度の科学技術振興調整費の配分の基本的考え方」を決定した(平成13年3月22日)。その後,文部科学省が実施した公募の結果を踏まえ,総合科学技術会議は,プログラムごと及びプログラムによっては対象分野ごとの配分予定額を示した「平成13年度の科学技術振興調整費の配分方針」を決定した(平成13年6月26日)。

 また,「平成13年度の科学技術振興調整費の配分の基本的考え方」における「先導的研究等の推進」プログラムにおいて,「緊急に対応を必要とする研究開発等」については対象とされ,原則として総合科学技術会議が実施課題等を指定することとされたのを踏まえ,総合科学技術会議において4課題の実施を決定した(平成13年9月21日,平成14年1月30日)。

※「生命倫理」については 第3部第2章第2節 にて,また,「科学技術システム改革」,「評価」,「産学官連携の推進」,「地域科学技術の振興」,「知的財産戦略」,「日本学術会議の在り方」,「宇宙開発利用の在り方」については, 第3部第3章 にて詳細を述べる。その他の総合科学技術会議の主な活動状況の概略は, 第3-1-5表 のとおりである。

第3-1-5表 その他の総合科学技術会議の主な活動について(平成13年度)



■注 平成13年度から開始されているプログラムは次のとおり。{1}戦略的研究拠点育成,{2}若手任期付研究員支援,{3}科学技術政策提言,{4}先導的研究等の推進,{5}新興分野人材養成,{6}我が国の国際的リーダーシップの確保。


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