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第1部   知による新時代の社会経済の創造に向けて
第2章  「知」の大競争時代において
第2節  我が国の社会経済とイノベーション
1.  我が国の経済の停滞


 我が国経済は,バブル崩壊の後,平成11年(1999年)頃からいったんは回復を見せたものの,その回復は既に終了し,再び景気が悪化し,企業による設備投資も手控えられている。このような状況の中,我が国の経済成長は,先進主要国中最低のレベルにある( 第1-2-6図 )。一方で,特にアジア諸国は,1990年代後半の通貨危機を乗り越え,これまで以上の経済成長を記録しているところも見られる( 第1-2-7図 )。

第1-2-6図 我が国と先進主要国との国内総生産(GDP)成長率の比較

第1-2-7図 我が国とアジア諸国との国内総生産(GDP)成長率の比較

 また,労働生産性( 注1 )については,1990年代に入りその伸びが鈍化して,近年ではほぼ頭打ちである。我が国の全産業の労働生産性は,OECD28カ国中19位であり,主要先進国間では最下位である( 注2 )。アジアでは1位を確保しているものの,香港やシンガポール,韓国の激しい追上げにあっている。しかしながら,製造業の労働生産性のみについて見ると,GDP全体に占める製造業の比率は頭打ちになっているものの,労働生産性に関しては,右肩上がりを続けており,1995年から1998年の平均で見れば先進諸国の中では,第1位である( 注2 )(2位フランス,3位米国)。

 一方で,製造業における海外生産比率は年々増大している。これを,業種別で見ると,この10年間で,輸送機械,電気機械,一般機械業などが大幅に海外生産比率を伸ばしてきており,製造業の生産拠点の海外移転は引き続き進展していることが見て取れる( 第1-2-8図 )。

第1-2-8図 我が国における業種別海外生産比率の推移


■注1 経済成長率は労働生産性上昇率と就業者数増加率の和であるが,先進国では後者は増加が見込めないため,労働生産性の上昇が経済成長を決定する主な要因となる。


■注2 (財)社会経済生産性本部「労働生産性の国際比較(2001年度版)」


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