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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第3章  科学技術システムの改革
第6節  科学技術振興のための基盤の整備
1.  施設・設備の計画的・重点的整備



(1) 大学等における施設・設備の整備

 大学等が活発な教育研究活動を展開し,優れた人材と研究成果を生み出すためには,安全で効果的に教育研究に専念でき,かつ国内外の優秀な学生や研究者を引き付ける魅力に富んだ世界水準の教育研究環境を確保することが必要である。

 近年,国立大学等において施設の老朽化・狭隘化が進むとともに,教育研究の高度化,多様化,情報化,国際化の進展など大学を取り巻く環境の変化に対応した教育研究基盤の整備・充実を図ることが課題となっている。国立大学等における建築後25年以上を経過し改修等が必要な施設の面積及び改善された面積の累計の推移を 第3-3-30図 に示す。

第3-3-30図 国立大学等における施設の老朽化・狭隘化の対応

 このため,文部科学省では老朽化した施設の改修等整備並びにエネルギー供給設備などの基幹設備の更新等を進めるとともに,大学改革や独創的・先端的な学術研究の推進などに対応した教育研究環境の整備にも取り組んでいる。

 また,国立大学等における研究設備については,新しい研究分野の開拓・発展をもたらすような研究に必要な先導的研究設備の充実等を図っている。

 私立大学等の研究施設,研究設備の整備に関する助成としては,私立大学等の学術研究及び情報処理教育等の振興を図るとともに,高等教育を活性化するため,私立の大学・大学院の大型の「研究装置」及び私立の大学等の大型の「教育装置」の整備に必要な経費について補助し,逐年その充実を図ってきている。

 また,我が国の学術研究の振興を図り,情報化など高等教育の高度化を推進するため,特色ある教育研究プロジェクトに着目した助成を重視し,私立大学等における大型の教育研究装置などの整備に関する経費について補助している。


(2) 国立試験研究機関等における施設・設備の整備

 研究活動の基盤となる施設・設備の高度化,大規模化が進んでいる中で,これら施設・設備の整備は効率的な研究の推進にとって必要であるのみならず,研究開発の成果そのものを左右する重要な条件となってきている。政府としても重要研究課題を中心に国立試験研究機関等における研究開発施設の整備・充実に努めており,平成11年度には,補正予算を活用して国立試験研究機関等の老朽化・高度化等の研究施設の整備に必要な経費を措置した。

 施設・設備の整備については,その施策の一つとして,文部科学省が世界最高性能の大型放射光施設(SPring-8)整備計画を推進している。平成12年度は,分光分析ビームラインを含む共用ビームラインの建設など,施設の整備を引き続き行った。専用ビームラインについては,既に利用中の4本(兵庫県及び大阪大学蛋白質研究所各1本,産業利用共同体2本)に加え,1本(大阪大学核物理研究センター)が完成し,計5本が稼働中である。また,現在3本(無機材質研究所各1本,台湾亜太科学技術協会2本)を整備中である。欧米においても,同様の大型放射光施設の計画が進められており,欧州では1994年(平成6年),米国では1996年(平成8年)に供用が開始されている( 第3-3-31表 )。

第3-3-31表 世界の大型放射光施設

 加えて,加速器科学分野の中心機関のひとつである高エネルギー加速器研究機構においては,世界に先駆けて特色ある研究を進めるため,放射光実験施設による研究等を行っている。

 また,文部科学省においては構造物の耐震性向上等を通じて地震災害の飛躍的軽減を図るための実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)の整備等を推進している。

 科学技術基本計画策定以降の国立試験研究機関における施設の老朽化・狭隘化対策のための予算額の推移,施設の修繕・改善の必要な割合の推移を 第3-3-32図 , 第3-3-33図 に示す。また,国立試験研究機関における老朽化した設備(1000万円以上のもの)の割合は16%である。

第3-3-32図 国立試験研究機関における施設の老朽化・狭隘化対策のための予算額の推移

第3-3-33図 国立試験研究機関における施設の修繕・改善の必要な施設の割合


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